日付、時間:2003年12月17日 21:07
氏名: ちはる
所在都道府県: 東京
職 業: 学生
年 齢: 20歳
性別: female
質問:
はじめまして。少々気になることがあるので、教えていただければと思います。
実は、犬歯と第一小臼歯(上下左右共)が磨り減っており、象牙質(中心に黄色い部分)が
出てしまっています。まだ20代なのに、これほど磨り減ってしまうものなのでしょうか?
象牙質が出てしまっていると虫歯になりやすい気がするのですが、積極的に治療してもらっ
た方が良いのでしょうか?(将来のことも考えると・・・)放っておいてもそれなりに身体が
適応してくれたりしますか?
まだ虫歯は1本(治療済み)だけなので、これ以上虫歯を作りたくないという事情もあるの
ですが、年齢と状態を考えるとどうするのがベストでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
感想:
分かりやすく、丁寧に答えた『回答』がとても良いと思います。これからも頑張ってください。
20代で象牙質が露出するような咬耗(擦り減り)はちょっと異常です。犬歯と第一小臼歯
の噛み合せ部分のエナメル質が形成される頃(2歳頃かな)に病気とか何か、エナメル質の
形成を阻害するような事態があったのかもしれません。いずれにしてもその部分のエナメル
質の形成が不完全であったために、簡単に磨耗してしまって象牙質が露出しているものと思
われます。
露出しているから、即刻むし歯になり易いというものではありません。その意味ではエナ
メル質同様の強度を持っていると考えてもらっても結構です。しかし磨耗という条件に対し
ては明らかにエナメル質と異なった強度です。できそこない?のエナメル質が簡単に磨耗し
てしまったのと同様、普通に食事をしているだけで擦り減ってしまいます。問題は、この擦
り減る速度が、明らかに周囲のエナメル質と異なるところにあります。周囲のエナメル質が
ほとんど擦り減らないで、真中の象牙質だけがドンドン擦り減るといずれは深いクボミとな
って汚れが貯留するようになってしまいます。そうなるとむし歯が発生してしまいますので
急激に象牙質を破壊して簡単に神経まで到達してしまいます。
対策としては、今すぐは必要ないように思いますが、或る一定以上(1mm近く)擦り減った
段階になったとき、むし歯同様にレジン(プラスティック様)などを詰めておくべきでしょう。
その時期を逃さないために、またその時期を少しでも遅らせるためには毎月歯石除去を行なう
と同時に検診を積み重ねて新たなむし歯を発生しないようなケアを行なうことが最も重要な
対抗手段だと思います。