日付、時間:2003年12月30日 1:10
氏名: モモ
所在都道府県: 大阪
職 業: 主婦
年 齢: 41歳
性別: female
質問:
9月より第1大臼歯の歯茎がはれて、口腔外科で診察を受け歯根のう胞と診断をされ治療
を続けています。歯根をきれいのしているのだと思うのですが、治療を受けるたびに痛みが
あり、歯茎がはれます。最近は歯が少しぐらつきはじめ、隣の第2小臼歯までぐらつき始め
ました。歯を抜かないで治療を続けていく方針と先生は言っています。私も歯は絶対に抜き
たくないのですが、治療があまりにも長引き、私にはどんどん悪くなっているように感じる
のですが、このまま歯のゆれを気にせず治療を続けていってもよいものなのでしょうか?
それとも今すぐのう胞の手術をするべきなのでしょうか?
とても不安なので、よろしくお願いいたします。
歯根のう胞と診断されたといっても、所詮根管治療も不備による根尖病巣でしょう。
炎症の原因は根管内に貯留した汚物ですので、コレを完璧に除去した上で(根管清掃)、
二度と汚れが貯留しないように完璧に封鎖(根管充填)してやれば治ります。全ての
症例が完璧にできるとは限りませんので100%の治癒を望むことはできませんが、これら
の処置が完璧にできたものについては必ず治癒します。
根管治療が長引く原因としては、最初の根管清掃が不十分なケースがほとんどです。
また仮に根管清掃が完全であっても、消毒と称して殺菌性の強い薬剤を使用して生体組織
に無用かつ有害な薬剤を使います(根管貼薬)ので、治療のたびに痛むとか何時までも
治らないという事態に陥ります。ここから抜け出すためには、的確な根管治療を行なって
くれる歯科医を探して転医する以外に方法はないと思います。
“的確な根管治療を行なってくれる歯科医探し”と一言で言ってもおそらく困難な道のり
だとは思いますが、最初の1回か2回で結果をだしてくれるような歯科医を噂と情報を頼り
に探し出すしか方法はありません。歯内療法学会認定医なんてのも一つの目安になるかも
知れません。のう胞の手術とはおそらく歯根端切除術のことですの
で絶対行なうべきではありません。
回答:
とにかく的確な根管治療ができれば、上部構造の作製は別にして1回か2回で治る可能性
はあります。問題はその“的確な根管治療”ができる状態であるか否かですが、これは実際
に治療してみないと判りません。ただ保存の可能性があるかどうかは一日で判断できると
思いますので、できないとするならば、ヘミセクションを含めた
次の対応を模索することはできるでしょう。
回答:
親知らずの存在に関係なく歯には元来、近心傾斜傾向といって、手前に移動したり倒れ
こんでくる傾向があります。全ての歯が綺麗に揃っている状態だと移動や傾斜は起こりま
せんが、歯がないとか隙間がある場合には比較的簡単に傾斜してしまいます。9月から治療
されているので相応に傾斜してきたものと思われますが、すでに傾斜したものについては
どうし様もありません。少しでも早や目にクラウンを被せて更なる傾斜を最小限に抑える
のが精一杯です。歯肉退縮も、6番の炎症による歯槽骨破壊の結果ですので、多少の回復
があるにしても多くは望めません。
問題の6番も何とか使えるようにはなると思いますが、すでに破壊された部分の回復は
望めないのと、健康な歯のような万全の状態を望むことはできません。「とりあえず未だ
使えるよ」というのがせいぜいです。
回答:
治療が上手くいっていれば、歯茎の炎症や痛みは約1週間程度で治まるはずですが、
1か月程度の猶予が必要です。薬をもうしばらく飲む一方で、患部の歯磨きを徹底する
ようにして下さい。