日付、時間:2004年1月6日 18:03
氏名: M.M.
所在都道府県: 東京
職 業: その他
年 齢: 29歳
性別: female
質問:
親知らずが虫歯になり、ある歯科医院に行きました。そのときに撮ったレントゲンから、
13年ほど前に神経をとった奥歯の根のところに膿がたまっていることが分かりました。
「神経の治療自体はきちんとされていますが、治療の途中でばい菌が入ったのでしょう」
という説明でした。膿が大きく、顎のところに通っている太い神経のすぐ近くにまで達して
いるほどの大きさなので、設備の整った大きな病院で治療するように言われました。
紹介された大学病院へ行ったところ、根の先端を切除する手術をすることになりました。
説明してもらいましたが、なんとなく不安が残って、インターネットで情報を探していると、
このホームページを見つけました。先生が絶対にやらない方がいいと言っておられる手術の
ことではないかと思い、ますます不安になりました。大学病院の先生の説明では、根が曲が
っているため、根のほんの先端だけ治療しきれなかったところがあるのだということでした。
「ここまで治療できているのは、すごいくらいだ。」とも言っておられました。歯はできる
限り残すようにするそうです。うまく説明できまでんが、このような状態です。手術を受け
てもよいものでしょうか。
「神経の治療自体はきちんとされていますが、治療の途中でばい菌が入ったのでしょう」
という部分に大きな誤りがあります。根が曲がっているためここまで治療するのが
精一杯というのは事実でしょうし、最善を尽くした結果なのかも知れません。しかし、それ
が最善だったにしても根管治療に不備があるからこそ病巣ができたのは事実です。無論、偉
そうに言う私が治療したとしてもそれ以上完成度の高い治療だできるとは限りません。
それはさておいて、根管治療に不備があるのにそれを無視して根の先端を切除する手術し
ても治る見込みはまずないでしょう。歯根端切除術の治癒率は、まぐれで10%と言っても過
言ではないでしょう。根が曲がっていることを考慮すれば、どんなに優れた技術をもって
しても、根管治療で治る可能性は50%。現実にはそれ以下かも知れません。それでも選ぶべ
きは的確な根管治療だと思います。