歯石除去を軽視して矯正を行なう治療方針に大きな疑問を感じます。
重度の歯周病

日付、時間:2004年1月12日 2:23  氏名:  jms  
所在都道府県: 千葉    職 業:  主婦  年 齢: 32歳      性別: female 

重度の歯周病 質問:
 私は、去年から 歯科通院をはじめ これまでに 麻酔を使った歯石の除去、左下奥歯一 本インプラントを いれました。今は、大学病院で「今度 痛みが出たら 抜歯しなければ ならないだろう」と、言われた倒れた右下奥歯を 大学病院はやめて 他の歯科医院で ア ップライトをする為に 矯正を始めました。大学病院に 通院していた時に 「歯茎の下も  めくって 汚れをとらなくてはならないでしょう。その時 自家骨移植もします。」と、 言われたのですが、今通っているところでは 「食事をしっかりすれば その必要はないで しょう。」と、言われました。
 重度の歯周病であった為 歯茎が引き締まってきた今 歯と歯の間は 隙間だらけです。 その上 上も下も矯正をしているので、食事をすると 食べ物が はさまって 自分の歯ブ ラシだけでは 不安です。今 通院している歯科医院は 矯正をつけてから 歯の外側の歯 石とりはしていないように 思います。矯正している場合には 歯石とりは できないので しょうか?
また、もしできるのであれば 今 通院している歯科医院が 遠いので 近所の歯科医院でも  してもらえるのでしょうか? 

回答  全国的に歯石除去に対する理解が少ないので、何処でもというわけにはいかないかも知れ ませんが、事情を話せは歯石除去を行なってくれる歯科医院は必ずあるはずです。
 その前に、私の臨床経験から歯石除去を軽視して矯正を行なう治療方針に大きな疑問を感じ ます。確かに綺麗な歯列の方が歯槽膿漏進行に対して有利である事実はあります。だからと 言って、この年で矯正を行なう価値と必然性がどの程度あるのかが重要な問題です。例え矯正 治療中も歯石除去を行いつづけたとしても、矯正を行なうことによるダメージと効果は±ゼロ もしくはマイナスのように思います。これはあくまでも想像と一般的なパターンですが、仮に 矯正も定期的な歯石除去を行なわなかった場合、40歳ころから末期の歯槽膿漏が出現し始めて 50歳から60歳にかけて全てを失うだろうと予想します。
 それに対して定期的な歯石除去を行なわないで矯正だけをした場合の予想は、全ての年齢に ±2歳程度の違いが生じるだけです。注意いただきたいのは、多少のプラスも期待できるけど マイナスもあり得るということです。反対に矯正をしないで歯石除去だけを徹底した場合、 プラス20歳もしくはそれ以上の効果が期待できます。ではこの両者を併用した場合はどうでし ょうか。私の予想では、プラス20歳+α±2歳です。何を最優先にすべきかこれでお分かりいた だけると思います。