咬合改善の解決には5・6番にインプラントという方法もあります。
根管治療を始めました

日付、時間:2004年1月13日 19:35  氏名:  圭一  
所在都道府県: 東京    職 業:  専門職  年 齢: 42歳      性別: male 

根管治療を始めました 質問:
 既に、右上奥歯は3本なく、6年前ぐらいに、近所の歯医者で部分入れ歯を作ってもらいま したが、ほとんど使わず、左で噛めるので食事には支障を感じませんでした。15年4月ぐらい より、左下「3.4差し歯から7番のブリッジ、5.6番は抜歯済み」の7番の下が痛くなり、親知ら ずだと思い、新しい歯医者に行きました。すると、これは、7番の下の根管治療が手抜きして あるので、根元の先まで治療すると保険外なので8万かかると言われたので、簡単な消毒処理 で終わりました。
 その後5月になっても夜違和感などがあったので、金はかかってもいいやーと思い、再度行 くと、とりあえず2万円で治療を始めてくれたので、週に一度頑張って通ったのですが、ブリ ッジを外さず穴をあけ、針のようなもので中をこすり、消毒液を入れるといった治療を何回 か続けました。一時期よくなったこともあったのですが、7番脇の歯ぐきが腫れてきて、おさ まらなくなりました。でも、噛めるので、食事はできたので、支障はありませんでした。腫 れてるとこを指で触ると痛い程度でした。
 9月頃、腫れていた歯肉が硬くなってきたので、穴を開けたところを閉じました。しかし、 すぐまた腫れてしまったので、同じような治療を続け、時は流れ、11月となっても、腫れは おさまらないと、その歯医者は、「レントゲン」には写ってないが、7番の根にひびが入って いる可能性がある。この場合、自分の歯で噛むためには、抜歯して、親知らずを移植すると いう方法があると言われました。費用は、10万かかると言われました。今まで無知だった私 は、自分の歯の悪さをはじめて認識し、手術となると、不安もあるし、セカンドオピニオン に行ってみようと思い、知り合いに相談して、違う歯医者に11/26に行きました。
 改めてレントゲンを取ると、これは、とにかくブリッジを外して治療しないとダメだとい われ、外して根管治療を始めました。外すと、その歯医者は、この根は大丈夫そうと言って ましたが、私としては、ひびが入っているかどうかかどうかが、不安でした。3回から4回ほ ど、薬の交換などの根管治療を行い、指定された、抗生物質を飲み、治療した結果、12/20頃 とったレントゲンでは、黒い部分が、11/26と比較するとなくなっていました。歯肉の腫れも ひきました。
 しかし、その後、断片的にですが、ピキッっとくることや、ナンカ、左ほっぺに違和感が あることが続いています。すると、この歯医者は、インプラント否定派らしく、右上の入れ 歯と、左下も入れ歯を薦めています。私としては、なんとかもう一度ブリッジにして欲しい のですが、最初は5年ぐらいしかもたないといったかと思うと、最近は3日しかもたないとか 言います。悪い人ではないのですが、どうもあまりにも後ろ向き過ぎて、現在も右上入れ歯 作成の為、治療を継続中なのですが、今一納得できません。移植の件もこの歯医者に聞いて みると、親知らずが、方向が骨のほうに向いているので、抜くには、骨を削らないと抜けな いし、移植なんてしても噛めないよ。と否定的です。それに、ブリッジを外してしまったの で、3番と4番を仮歯を入れてもらっているのですが、これが、つけたその日に割れてしまっ たりしたことは、一度や2度じゃありません。あまり、家から近いとこではないのに、1日に 2回行って、付け直してもらうこともありました。食事には支障をきたしてつらい状態です。 1月現在の私の心境としては、わさわざ入れ歯になるなら、遠いところまで行って治療するの も面倒だなっと思っています。
 この歯医者曰く、右上に入れ歯を入れて、噛めるようになれば、左下の違和感や、びきっ とくるのは気にならなくなりますよ、と言ってっておりますが。違和感がある以上、不信感 はつのるばかりか、右上の入れ歯は仕方ないとは思うのですが、左下はどうしても諦め切れ ないとというか、ブリッジしてもらいたいな。というのがしろうとですが希望なのです。二 人の歯医者で、こうも言うことが違うのか。ということにも疑問を持ちます。そこで、いろ いろ自分のことだし、根管治療のことも勉強してみようと思い、ここにたどり着きました。 入れ歯にしても、右上と、左下両方で、見栄えをわからなくするには、合計で40万掛かると いいます。「歯医者は治療の質を保証せよ」という本を読みました。今までわからなかった ことが良く理解できました。根管治療の専門家で、自由診療医で、治療費も高いのですが、 最近ここに行ってみようと、思っています。いろいろ迷ってしまうのですが、アドバイスが あればぜひお願いします。

回答  まず第一の問題は、的確な根管治療をすることに尽きます。本来なら何処でも治療される べきですが、高額の治療費を負担しないと得られないというのが一つの現実かも知れません。 7番の根本的な解決は的確な根管治療ですが、咬合改善の解決には5・6番にインプラント という方法もあります。少なくとも怪しげな親知らずの移植よりは信頼できる選択だと思い ますよ。入れ歯で40万円支払うよりも、片側だけでも安定した結果が得られるはずです。
 入れ歯は所詮入れ歯。上顎にインプラントが不可能だとしても、保険内でも同等の入れ 歯を作ってくれる歯医者もいるはずです。例え根管治療に成功したとしても |BC56Fブリッジは不安定です。ここ は発想を少し変えて、例え7番が不安定でも機能する方法にシフトすることをお勧めいたし ます。


返信:2004年1月14日 8:54
 早速のご回答ありがとうございました。もちろん、ブリッジが不安定なのはわかっている のですが、今の歯医者はインプラント否定派なので、絶対薦めません。最初良くても、後が 大変と言っています。仮に5.6番をインプラントにしたとしたら、費用はどのぐらいなので しょうか?また、どのぐらい持つのでしょうか?どのようなデメリットがあるのでしょうか?

 また、根管治療ですが、「歯医者は治療の質を保証せよ」という本を読んだ限りでは、今 まで治療を受けた2人の歯医者とは、治療方法というか、丁寧さが違うのではないか、と認 識できました。的確な根管治療を行えば、根だけになった歯でも噛めるようになると書いて あります。現在、たまにビキッっとくるのが、根にひびが入っているかは、今の歯医者でも わからないといいます。このままどんどん入れ歯の治療が進んでしまう前に、ここで、多少 費用は掛かっても、もう一度根管治療を受けてみようと思うのは間違いでしょうか?

回答:
 本来保険治療で行なわれるべき根管治療ですが、保険外でしか満足を得られないのが現実か も知れません。歯を残すための努力を最大限試みることは必要です。“根だけになった歯でも 噛めるようになる”のは決して珍しいことではありませんが、どのような状態でも100%治る というものではありません。治療の限界と結果は、担当する歯科医の能力に大きく左右されな すが、限界が必ず存在することも事実です。
 工業製品の場合ですと、仕入れる原材料を厳しくセレクトできますので造った製品の品質を 保証できるかもしれませんが、劣悪な条件であっても最善の努力を強いられる医療に保証を求 める本のタイトルには反発を覚えます。中身については大筋共感する部分が多いものの、イン プラントに関する記述には認識の相違を随分感じます。インプラントも担当する歯科医の能力 や対応によって結果が大きく異なります。費用面では、私の医院では1本20万円ですが、一般的 な相場は30〜35万円程度です。2本だとその倍。


返信:2004年1月14日 22:51
 東京からの、わけのわからない質問に対して、ホンとに親切丁寧にお答え頂き、誠にありが とうございました。確かに、この本の著者は、歯科医師会を脱藩し、最近では「インプラント は悪魔のささやき」という本まで、出されているみたいですので、完全にインプラント否定派 ということも理解できます。これは私は読んでいませんが。普通の感覚の歯医者の先生、特に インプラント治療に自信を持っている先生なら、憤りを感じると思います。

 今まで、かかった歯医者は、最初の移植を薦めた歯医者を含め2名とも、インプラントは行 わない歯医者でした。特に、今かかっている、歯医者も否定派で、最初はいいけど、5年ぐら いで限界にきて、ひどいことになると、私には言います。でも、入れ歯は最後の手段であって、 まだ42歳だし、友人と外で食事をして、楽しくやきとりなんかも食べたいと思います。今はそ れができません。現在、右上3番を仮歯、左下3.4番も治療のたんびに変えてもらっています。 右上も左下も奥がない状態なので、負担が掛かるのは理解できるのですが、治療が終わって、 帰り車を運転してるときに割れてしまったり、一度食事すると取れてしまったりするのは、ど うも個人的には、この歯医者が下手?なような気がするのですが、それは間違いでしょうか? 仕方なくまたつけてもらいに行くと、あなたの歯は悪いから仕方ないといいます。私のわがま までしょうか?

 例えば、5.6番をインブラントにすると、治療期間はどれぐらい掛かるのでしょうか?
また、どれぐらいの期間もつのでしょうか?メリットとデメリットはどのようなものがある のでしょうか?
また、右上の入れ歯ですが、ホンとに保険診療で留め金が目立たないようなものを作ってく れる歯医者さんはいらっしゃるのでしょうか?
単純に右上20万、左下20万と言われても、サンプルを見せてもらったわけではなく、ただそ うですかと言うしかありません。疑問です。

回答:
 インプラントをされている先生のほとんどが、というより歯医者全般が金儲け主義である ケースが多いのでご注意。失敗のない完璧なインプラントが望まれるところですが、現状の 医療レベルでは90〜95%というのがせいぜいです。それをもって実験段階というか、最善を 尽くしたというかは意見の分かれるところでしょう。成功率100%なんてどこの世界にもあり ません。根管治療の成功率にいたっては50%。それでも堂々と正規の治療として行われてい ます。
 下顎のインプラントの場合、通常植立から上部構造作製まで3か月の治癒期間を待ちます。 従って、トータル治療期間は4か月程度必要ですが、治癒を待つ間は洗浄だけ、もしくは他 の歯を治療することになります。インプラント最大のデメリットは、折角植立しても必ず成 功するわけではない(90〜95%)という点です。植えたにも関わらず拒絶反応を起こして、 術直後から痛みだしてついには脱落、もしくは除去というリスクがあります。それを通り過 ぎて無事上部構造装着までこぎつけたモノについては、快適な将来が期待出来ます。
 当然天然歯にかなうはずはありませんが、考えてみて下さい。10歳の頃生えたあなたの天 然歯ですら20年後か30年後には喪失しています。また今残っている歯もケアが今までのまま だと10年か20年後には喪失する可能性が大です。一つの目安として、今ある歯を生涯残すよ うなケアをしたとすれば、これから植えるインプラントも同じく生涯機能する可能性があり ます。そうなった場合のメリットは計り知れないものがあります。咬合保持により、他の歯 を守る役目も果たしてくれます。今より材質の劣る20年前のインプラントですら10年から20 年以上機能しています。要はケア次第ということになります。

 仮歯については、所詮仮歯ですので多くを望むことは無理です。その歯や周囲の状況如何で は、不愉快な出来事は日常茶飯事です。保険では仮歯を作らない先生が多い中、無料で作った とすればそれだけで目をつぶっていただきたいというのが歯医者の立場です。
 入れ歯はインプラントに比べてもっと最悪でしょう。違和感、機能面、満足度、更には破折。 何をもって成功というかが曖昧ですが、これまたあまり多くを期待しない方が良いでしょう。 義手・義足・義歯を同レベルで考えれば納得できると思います。保険診療で留め金が目立たな いようなものを作ってくれる歯医者、目立たないレベルにもよりますが、私の知る範囲では ゼロです。