私は絶対に勧めません。

エステニア

日付、時間:2004年2月18日 1:07  氏名:   A   
所在都道府県:  東京  職 業:  その他  年 齢: 33歳      性別:  female 

エステニア 質問:インレーについて。

  1. 半年以上前に、ある歯科医院で歯と歯茎を治療して以来、歯石をとってもらう歯医者さんを どこにしようかずるずると迷っているうちに、数ヶ月前に奥歯下のインレーが3分の一とれ てしまいました。そこの医院では必ずエステニアのインレーを勧められると思います。そこ で改めて教えて頂きたいのですが、保険内治療だと、(アルマガムではなくて)、金属のイ ンレー(銀をかぶせるということ?)になるのでしょうか?
    エステニアと金属それぞれのインレー一個当たりの値段(相場)と、それぞれの利点と欠点 を教えて下さい。 私は皮膚が敏感乾燥肌で、アレルギーっぽく、10分以上走っていると コリン性蕁麻疹がでてくるようなので、パッチテストで金属アレルギーかどうかも調べた上 で決めた方がよろしいでしょうか。ある皮膚科医はパッチテストは意味がないといわれまし たが・・・(他にひどいことも言われましたのでどこまで信用していいのかはわかりません。)
  2. 単なる虫歯の治療とするかインレーの治療とするかは、何を基準として決められるので しょうか?
    その虫歯が小さいか大きいか、担当医の主観的経験と判断に基づいて決められるのでしょうか?
    単なる虫歯の治療(=小さい虫歯の治療)の場合はコンポジットレジンで充填治療されるの でしょうか? また10年以上たっているため、インレーも充填も全てやり直して頂いた方がいいでしょう か?(その場合、余分に削られるのではないかとか余計な心配が働いてしまいますが、特に エステニアを断ったりすると・・・。思いすぎでしょうか。)
  3. それから、アルマガムよりもコンポジットレジンの方が2次カリエスになりにくいとい われていますが、エステニアではなくて、保険内のコンポジットレジンをインレーの材質に してもらうことはできるのでしょうか?
    もし可能であれば、一個当たりの値段と、利点と欠点を教えて下さい。
  4. いずれにしても、歯の治療費としましては、将来のインプラント費として、前歯以外は、 今はなるべく保険内治療で済ませたいと思っています。こうした長期的展望にたって、はた して金属のインレーをエステニアのインレーにかえて、投資するほどの価値はあるのでしょ うか。費用対効果は達成されるものなのでしょうか。 お忙しいこととは思いますが、よろしければ回答の方、宜しくお願いいたします。

    回答  何を使ってもアレルギー反応は起こると思うし、アレルギー検査も全く当てにならない ように思います。最善の策は、歯の治療なんかしなくて済むようにケアに努めることです。 少しでも良いものとなるとセラミックですが、湯水の如くお金があるのならともかく、 無駄な投資だと思います。

     治療方法の選択としては歯の崩壊状況に応じて3種類。コンポジットレジン、インレー、 クラウンで、この選択は歯科医の判断でおおむね問題ないでしょう。またこの境界をむやみ に超える選択は止めるべきです。
    アマルガムはコンポジットレジンと同じ範疇で伴に保険適応ですので、できれば信頼度の高 いレジンに代えるべきでしょう。素人目にはアマルガムと金属インレーを区別するのは難し いけど、歯科医誰でも区別できるはずですので、申し出て極力アマルガムを排除するのが 望ましい方向です。

     で、エステニアか金属かという質問ですが、金12%の金属が保険適応であるのに対して、 金70%程度の金属が保険外。そしてエステニアも保険外。費用は3割負担で金属インレー が2000円ほどに対して保険外の金およびエステニアは3万円程度が相場です。エステニアの メリットは何といっても審美性ですが、破折し易いという大きな欠点をもっています。 年々改良されていますが、過去のものは全て強度面でとてもお勧めできるものではありませ ん。おそらく今の材質も同じようなものだと思います。それ以外のことについては、何も 変らないと思いますよ。私は絶対に勧めません。
     これらを患者さんにお勧めする基準は…、おそらく…患者さんの顔つきと懐具合でしょう。 かなり皮肉っぽい表現ですが、少なくとも医学的な根拠はほとんど皆無だと思います。


    返信:2004年3月18日 0:12
     2月18日のエステ二アという題目に続く質問で宜しくお願いいたします。
    アマルガムをコンポジットレジンにやりなおしたほうがいいという先生のアドヴァイスは、 そのあとでネットでいろいろ調べてみて十分納得できました。ところで、まず、エステにアに ついて、もう少し深くわけを知りたいと思っています。
    1. エステ二アについてなのですが、過去のものはおいておいて、本当に今現在のエステ 二アインレーも破折(欠けるということですかね?)しやすいのでしょうか???
      全く改良されていないのでしょうか???できれば何年以内に何パーセントくらいが欠けて しまうのか知りたいです。しかし、仮にそうであるとしたら、エステ二アを薦める歯科は、 患者から大きな信頼の失墜を招いてしまって、噂が噂を呼んで、歯科経営に支障をきたすと も考えられるのですが。私は、よっぽど自信があるから、エステ二アインレーを治療方法と して提示して、患者に薦めるのでは、とおもったりもしているのですがどうでしょうか。
      もしエステにアにするのであれば、保証制度がある所がいいのではないかと思ったりするの ですが・・・。また、ものには表裏一体があるといわれていますが、エステ二アのいい面は、 歯に近い固さであるため、対面歯にとってやさしいという点は間違いはないのでしょうか??? その代わり欠点が金属系よりは欠けやすいと。しかし逆に金属系は、いい面が、耐久性があ るから欠けにくい、けれども固いから対面歯を傷つけやすくしてしまうということが欠点と してあると。これらの情報はただしいでしょうか???担当歯科からの情報も入っています。
    2. 先生の所では、インレーアマルガムもレジンにかえてしていただけるのでしょうか??? そういう治療は一般的ではないそうですが、可能なのでしょうか???
    3. エステ二アが仮に欠けたりした場合、再び治療するために、やはりまた歯を新たに削ら ないといけなくなるものなのでしょうか?インレーが破折し、治療をやりなおすことによっ て患者の歯が被る負担はあるのでしょうか???
    4. 先生のところでは、インレーの材質には、パラジウムのみと考えてよろしいでしょうか ???ということは、大雑把にいって、インレーには全てパラジウム(金12パーセント)の みを用いて、小さ目の虫歯には全てレジンのみを用いるという治療をおこなっていらっしゃ るのでしょうか???(ネットで調べてみると、アマルガムについて否定的な意見が多くで ていました。アマルガムが溶けたりして体中に入り、汗や血液の中にも入って、皮膚を炎症 させてしまうということでした。とりわけ、アマルガムを取り除くと、子供のアトピーが治 ったという、約300人の京都の児童を対象にした研究結果には驚かされました。ちゃんと した医学的根拠がこめられていると思いました。)
    5. ただ1点心配だったのは、アマルガム以外の他の金属系でも、人によっては、アレルギ ー反応をおこして皮膚に炎症がおきるとも書かれてありました。だからできるだけプラスチ ック系の歯材のみを使うようににというアドバイスがかかれていました。やはり皮膚疾患を かかえているものやふきでものがでやすい患者は、十分考えたほうがいいのでしょうか。こ の点についても、先生のお考えをお伺いしたいと思います。(ちなみに、この情報は、ネッ トで、豊島区生活産業プラザでおこなわれた、第2回、化学物質の子供の健康への影響の実態 と題して行われた市民講座から得ました。京都のアレルギー専門医、島津医師が担当された そうです。)
    回答:
     私の医院では、窩洞の大きさと形態によってレジン充填か金属インレーを選択しています。 アマルガム以外にもアレルギーがあります。またレジンやエステニアにも環境ホルモンの問題 があります。しかし現実問題としてそれ以上安全で実用に耐える素材がないことと、何も治療 をしなかった場合に想定される損失を比較すれば現状の選択になります。ないモノねだりしても 仕方が無い!
     だからそんな怪しげな治療をしなくて済むように、メインテナンスを徹底することを強くお勧 めしている次第です。

     エステニアに関しては、審美性を希望する患者さんと儲けを追及する歯科医の利害が一致した 結果だと分析しています。破折による患者さんの現象は市場経済が決めることです。壊れたから といって治療した歯科医の元に行くとは限らないので、治療した歯科医はそれによる患者さん の減少に気付いていないと思います。
     破折率の正確な調査は難しいので報告されていませんが、5年以上前のものであれば50%以上 だろうと推測しています。いかに年々改善されたとしてもスタートが50%以下ですからまだまだ 使用に耐えられないものだろうと思っています。最新のものの結果が分かるには少なくとも数年 の観察期間が必要ですので、今の材質がどのようなものであるかを断言することはできませんが、 散々裏切られつづけた過去の実績から少なくともお勧めできないのが現状です。
     破折した際の対処は、その状況によって異なります。全く削らないでそのままつくり直すもの から、むし歯が進行してしまって抜髄になるものまで色々とあります。