日付、時間:Sun Aug 29 7:09:05 Japan 1999
氏名: S.S
所在都道府県:兵庫
職 業:主婦
年 齢:29歳
性別: female
質問:
現在歯科医院に通院中です。8年前に前歯を1本抜歯しそれ以外の歯を5本被せ
ています。
定期的に歯科には通院していたのですが、現在通院の歯科は独身の時から通っていたので
遠方のため、出産後は自宅の近くの歯科に通っていました。その時は特に何も言われなかった
のですが前歯がぐらつくので、以前通っていた歯科に行ってみたところ、抜歯した横の歯(被
せている歯)が虫歯になっているとのこと。その虫歯も奥深くなっているので、抜歯しなければ
いけない。というご意見でした。
私の手入れが行き届いていなかったと反省し、先生におまかせし方針どうりに治療を行ってい
るのですが、3月から治療をはじめ、今はブリッジをつくるために歯茎の弱いところを治療したり、
犬歯の根元の掃除、などを行っていました。順調に進んでいたところ根元の掃除を3回したので
すが3回目を治療した後(その時だけ代理の先生でした)から、鼻の横を押さえると痛いのです。
そのことを先生に伝え、レントゲンをとってもらいましたが根元もきれいになっているらしくかみ
合わせが悪い場合もこのような状態になると言われ、仮の歯の調整をしてもらいました。
ですが、いっこうによくならず、現在も顔を洗ったり、押さえると痛いのです。ふつうの生活をして
いるぶんには、痛みも支障のない程度なのですがその痛みのことで、それ以来2ヶ月半通院して
いて、そのたびごとレントゲンもとって見てくださるのですが、やはり悪くなく、薬が落ち着いてない
のかな?根元がまだ炎症しているんでしょう。と言われ毎回仮の歯のかみ合わせの調整をして
頂いています。
一生のことですし時間がかかってもいいからきちんと治して頂きたい思っているのですが、小さい
子供を預けて通っているので先の見えない治療にだんだん不安と今日も先に進まなかったという
ストレスで、これからどうなるのか心配になってきています。
母が以前私と同じような状況になりレントゲンで何も写ってなかったのですが、何ヶ月も掃除をして
も痛むので歯茎を一度切開して治療してもらったところ治ったこともあります。
私も同じなかな?と素人考えもあるのですが私の方から切開してと言うのもおかしいので、毎回レ
ントゲンをとって先生が首をかしげるばかりの通院になっています。
こういう場合、やはりかみ合わせなのでしょうか?(私の場合歯にストレスがかかっていると言われ
ました)
アドバイスお願い致します。長くなり申し訳ありません。
ご意見・ご感想:
このホームページみてなんだか救われるような思いです。先生の丁寧なアド
バイスに感激しております。片道2時間はかかると思うのですが、定期検診に通いたいです。
根管治療や根管充填後の一過性の疼痛に対して、“安静”を確保する意味で咬合調整を
行うことは有効です。“押さえると痛い”ということですので咬合関係からの痛みとは思えません。
一番考えられるのは、根管充填時の充填剤が根尖部に押し出されたための痛みだったと
思います。押し出された根管充填材は、日にちの経過と伴に普通自然吸収されますが、その
量と患者さんの抵抗力(体力)によっては吸収が遅く切開して取り出した方が良い場合もあります。
ただその前に、根管充填の不備を疑って根管治療をやり直す必要があります。といいますのが、
根管充填に不備があった場合にはそれで解決しますので切開の必要はなくなりますし、反対に
不備があるのにそのまま切開しても症状の改善は見込めないからです。
治療直後の痛みは根充剤の押し出しだったようですが、長引く痛みは根管充填に何らかの不備が
あるのではないかと思います。
犬歯ということですので、根管の形態は比較的単純ですから隠れた根管があるとは思えませんが、 その辺の確認も含めて根管治療を再度行うことが早期解決の方法だと思います。
質問:
歯茎の痛みで質問をしたものです。早速のご回答ありがとうございました。
治るものだとわかり安心しました。ただ、患者の方から先生にどのあたりまで言っていいものか
わからず、どうやってもう一度やりなおしていただこうかと思っています。レントゲンできれいな
もので、先生は根管治療はうまく治療できていると思っていらっしゃるようです。ずーっと治して
いただけない場合もあるのでしょうか。兵庫県の東か大阪でよい病院をご存じでしょうか。
今の治療が終わったら、定期検診の病院を変えてみるのもいいかなとすこし考えています。
回答:
“レントゲンできれいなもの”をもう一度治療するのは勇気と手間のかかることです。
一時期、根管充填材を変えたことがありました。この時レントゲン的には問題が全くないし、
それまでの臨床では考えられない痛みを訴えられた患者さんに対して再度に治療を試みた
経験があります。結局この場合は、血液の混入に非常に弱い充填剤が原因だったように
解釈しております。
また、それ以外のケースではほとんど(全て?)が何らかの根管充填の不備があったと記憶
しています。しかし、この心境になるには余程根管治療に自信と実績がないと到達しない心境
だとも分析しています。技術の良し悪しは別にして、同じドクターに依頼することは難しいことかも
しれませんね。事情を説明して他のドクターに頼む方が楽だとは思いますが、技術的に信頼できる
ドクターとなるとこれも厄介な話です。“よい病院”とのことですが、その手の情報は一切ありません。
開業医でも多数いらっしゃるはずですが、無難なのは大学病院だということくらいです。