日付、時間:2004年3月2日 14:11
氏名: ya-ko
所在都道府県: 東京
職 業: その他
年 齢: 34歳
性別: female
質問:
以前も質問にお答え下さいましてどうもありがとうございました。図々しくまたお聞きし
たいことがありまして、宜しくお願いします。
私は、10代でほとんどの歯を虫歯にしてしまった為、その後、二次カリエスによって、
2回くらいは再治療していますが、そうしているうちに、とうとう3回目?あたりで抜髄と
なる歯が出てきています。このままだと、順次、次の二次カリエスの際は抜髄になり、40
歳になったころには、ほとんどの歯が無髄!になるのではと不安な毎日です。
目安として、二次カリエスを繰り返した歯が抜髄になるまでは、どのくらい(何回目の二次
カリエス時)がもっとも多いですか?
それから、年齢別30代40代あたりの、おおまかな平均的な無髄歯本数は、どのくらいな
ものなのでしょうか?
感想:
毎日、歯のことを考えています。歯は「修理」するのであり、良くなることはない、現状
維持が大事とHPで初めて知ることが出来ました。
無髄歯数の統計を見たことがないので正確なことは分かりません。しかし、日常臨床で
感じる無髄歯の本数は、30代で8本、40代で10本(抜髄による喪失歯を含む)程度だと思い
ます。これはあくまでも日本人の平均であって、定期検診の習慣がある国では間違いなく
もっと少ないはずです。
抜髄に至る回数の大半が2回目の治療のようですが、平均はおそらく2.8回くらい。メイン
テナンスで毎月スケーリングと検診を受けている患者さんの場合は再治療の間隔も長く、20
年程度の観察期間では1本も抜髄に至らないケースを多く見かけます。元々の状態もありま
すので、ケアをすれば全てゼロというわけには行きませんが、まだ治療したことのない歯だ
と生涯ゼロも夢ではないでしょう。10数年に一度の割合で再治療を5回すれば生涯抜髄を
免れる計算になります。
回答:
メインテナンスの良さが浸透して、経験が豊富になると衛生士も見つけるでしょうし、歯
科医も積極的に治そうとするようになると思いますが、現状ではご心配の通りだと思います。
でも歯科医の本心は治したがっているけれども、そんな小さなむし歯を見つけ出して治療の
必然性と有効性を説明するのがめんどうだし、患者さんに不信感をもたれるのを怖がってい
るのだと思います。患者さんご自身の歯に対する理解がまだまだ足りないという側面も大きい
と思います。
脱離の件ですが、むし歯が進行している場合にはその部分を削り取りますので相応に大きく
削ることになりますが、むし歯がない場合ですと維持を付けるために削るだけですから問題
にならないでしょう。少なくとも脱離を繰り返してむし歯が大きくなることと比較すれば、
メリットの方が大きいはずです。