根管内の汚物が生体に触れているから炎症を起こす。

やっぱりドイツは。。

日付、時間:2004年3月18日 1:52  氏名:  すぎやま  
所在都道府県: 東京    職 業:  その他  年 齢: 34歳      性別: female 

パノラマ
質問:
 いろいろ判明したのでまず報告します。
さて、こちらに帰って来てから2つの歯医者へ予約を入れて2ヶ月待ってやっと診てもらえ ました。まず、1つ目の歯医者は主人の高校時代の友人の所です。河田先生に治療して頂い た穿穴のあった左下6番はどう治療して頂いたか全部説明し、頂いた写真を持参したら半年 待って経過を見てからクラウンを作るということです。そして左上6番も根尖病巣があると 指摘されましたが河田先生の診断通り根のキャナルが閉じてると言ったら左下6番を作る時 に同時にクラウンを作るということになりました。なのでまだ仮歯です。次回の予約はこれ また2ヶ月先の5月です。ドイツは4月にイースターでほとんどの医院は2週間ほどお休み になります。

 そして先生の指摘された右下5番の根尖病巣については”どこかで歯根端切除してきて” と言われただけで、”根の先にあるのう胞は通常歯医者では手をつけない”と言われてしま いました。がっくりです。”2次カリエスだけはやってあげれるけど、根の先の炎症は他で 全部取り除いて来てね”と。
 それから2年前と昨年の12月にドイツで歯根端切除した右上4番5番、また歯茎が腫れ てきました。2週間位前に膿がまた出てきて炎症の繰り返しです。本当にこの処置を受けた こと後悔してます。今はなぜか膿は止まってますが。

 そして今日やっと2つ目の歯医者へ行ってきました。ここはマイクロスコープを使ってい る歯医者でここの町では一番評判の良い医者です。そして腫れてる右上4番5番についてレ ントゲンを取り所見をもらいました。
まず切除した部分はきっちり封鎖されてないとのことでいつまでたってもバクテリアが 入り炎症はエンドレスとのことです。いくらマイクロスコープを使った手術を再度行う にしても金属ポストが入っているので破折リスクが高く、望みなしだとのことです。なので 抜歯を薦められました。おまけにこの2本インプラントにするとしても生体部分が長期の炎 症の繰り返しにより相当弱ってるから難しいかもしれないとも言われました。

    そしてこの先生はドイツでは根管治療による根尖病巣の治療は99%行われてないと言っ てました。理由は
  1. 面倒、1本やるのに2時間位かかるし、そんなことやってたら歯医者がつぶれる
  2. 高度な手の技術がいるのでそれをやってのける自信のある歯医者はいない。
    とのことでした。
河田先生が行っている根管治療による根尖病巣の治癒経過のレントゲン写真(HPで拝見し たもの)とほとんど同じものを見せてくれて”こんなことやれるのはアメリカだけだね、 たぶん日本もやってるのかな?ドイツじゃ無理だ、再度綺麗に根管清掃してきっちり先まで 充填して半年後にのう胞が消えてる”と。なのでとりあえず仮歯の部分を1つ目の歯医者で クラウンを作ってもらいますが、もうこの状況だと私にとって河田先生しかいません。
 秋に治療のために帰国します。また先生の所でお願いしたいと思ってます。HPでいろい ろ勉強しましたが、最後の望みでまず右上4番5番根管治療やってもらえますでしょうか? 太い充填物を根の先まで押し込んで封鎖できますでしょうか?
あと右下5番もお願いします。ドイツでは歯根端切除以外やってもらえません。 よろしくお願いします。

回答  どこからバクテリアが入るという話なのか、素人を納得させるには十分な説明かもしれま せんが、この誤った認識はどうも世界規模のようですね。根管内の汚物が生体に触れている から炎症を起こすという観点にたてば、世界中でどれだけの歯が救われるのかと思ってしま います。

 右上の5番は根尖部のカットが以上に大きいために閉鎖が何処まで完璧にできるか多少不 安があります。手前の4番は頑丈そうな金属ポストがご丁寧に2本も入っていますので、除 去時の破折や穿孔リスクを心配します。その点、右側下顎5番は簡単に思えるけど弯曲や根 管閉鎖などでつまずくことを懸念しています。
 全部を救おうと思うとプレッシャーがきつすぎますが、2本なら救えるかも程度に考えて 頑張ってみます。


返信:2004年4月23日 21:08
 河田先生、こんばんわ。
ドイツはやっと暖かくなり毎日いい天気が続いてます。お嬢さんはいい時期にドイツに来ら れましたね。
実は右下5番の根尖病巣のある歯が4月の半ばより根が痛みが出始め先生から頂いた抗生物質 と消炎剤、鎮痛剤を飲んでなんとかしのいできたのですが、ちょっとでも寝不足すると痛み が強くなるのでなんとか(ダメ元で)再度根管治療してもらえないかとクラウンを作っても らう予定の歯医者に行ってきました。

レントゲンを撮ったのですが金属ポストが入ってるのやりませんと言われ、1週間分だけ抗生 物質をもらってきました。これは本当に金属ポストなんですか?私は土台だと思ってたんです が。
 ドイツでは根尖病巣のある歯を再度根管治療してくれる歯医者を見つけることはほとんど 不可能だと判明してますし抜歯か歯根端切除を選択するしかありません。なので6月に帰国し、 河田先生に治療お願いしたいと思います。予約の電話を5月に入ったらします。それまでずっ と抗生物質を飲んでなんとかしのがないといけないですが。
 今回はもう健康保険がないので(年金の問題が生じるため)全額自己負担です。只ドイツ の海外旅行医療保険に加入します。全額ではないですが歯科治療費カバーしてもらえます( インレー等は一切カバーなし)。できれば大体の見積もり金額を教えて頂けるとありがたい です。よろしくお願いします。

回答:
 とにかくやってみないとどんな状況かは分かりませんが、右下5番は他のとこよりも簡単な 所だと思っています。確かに金属ポストは入っていますが、非常に短くて破折リスクはまずな いと思いますし、簡単に除去できると思って降ります(思惑がはずれたらゴメン)。

 費用?  3割負担じゃなく全額負担ということですと、初診料1万円 + 一品1万円と考えて 下さい。クラウンなどの補綴処置は後日ドイツで行うとして、除去および根管治療など一連の 処置が1歯につき1万円です。上顎の歯は2根管でしかも根尖部の掻爬(一品追加)になるので 若干高くなるかもしれませんが、おおむねこんなもんです。とんでもなくアバウトですみません。 つまり、初診料1万円 + ご希望歯数 * 1万円 + α (α=1〜2万円)。

 娘はイタリア人やベラルーシの人と毎日楽しく食事をしているということです。遊びじゃな く研究発表も毎週課せられているらしく、大変みたいですが、国際化社会を痛感しながら楽し んでいるようです。


返信:2004年4月24日 0:39
 先生、こんな夜遅くお返事頂いてありがとうございます。やっぱりポストですね、写真で見 る限り上の4番に比べてすごく短いので土台なのかと思ってました。あと治療費の見積もりも ありがとうございました。とういうことはまあ10万位用意しておけば大丈夫ですね。一応  右下5番、右上4番5番を治療して頂くこうと思ってます。
今回は2週間強滞在して2回(1回2日間位)に分けてお伺いしようと思ってます。どうでし ょうか?
或いは4日間位ビジネスホテルに滞在して一気に治療を受けた方がいいでしょうか?
1日1本という感じで良いでしょうか?でもクラウンの土台作りの日数がありますよね。
早く治療したいです、これからの季節ドイツで楽しめるのは日照時間が長いので外で太陽にあ たりながらビールを飲む!乾燥してるので気候は最高です。早く治してビールが飲みたいです。 日程や航空券の手配終わったら予約の電話を入れます。

回答:
 土台→仮歯となると間に数日は欲しいところです。前半2日、後半1日で、最大のヤマ場は、 右上4番と予想しています。予算は、納得の範囲で充分納まるよう配慮いたします。


報告:
 今週の初めにドイツへ戻りました。お礼のメールが遅くなりすいませんでした。この1週間 時差ぼけでぐったりしてました。お嬢さんもドイツから帰国されたかと思います。お嬢さんは 若いので時差ぼけはそんなにひどくないですよね、30超えると結構厳しいです。

 痛みは先週の日曜日に全部なくなり順調です。
なんとお礼を言っていいかわからないほどです。今後歯石を取りに定期的に歯医者へ行くつも りです。スケーリングに関して、語学学校の先生に詳しく聞いたところドイツでは今まで患者 は一切費用負担無しでやってもらえたのですが、今どうやら1回3000円位患者自己負担に 変ったそうです。どうしてかと言うと:歯科衛生士は給料が高いので歯医者が雇えない(雇い たくない??が本当ではないか?)=歯医者自身が歯石取り等を全部やる=歯石取りにしょっ ちゅう患者に来られると保険からの報酬が少ないので困るそうです。なので患者の自己負担が 増えると歯石取りに来る人が減るので歯医者にとって都合がいいそうです。もうドイツでは全 てが治療報酬だけで決まり、どの治療が重要なのかとか全く無視状態です。
 そういえば私が行った歯医者は衛生士がいなくて先生がレントゲン撮ったり、歯石取ったり 全部やってました。なんだかドイツの動きは時代にどんどん逆らっていくような気がしてなら ないのですが、自己負担が増えても歯石取りやメンテナンスが非常に大事な事を河田先生に教 えて頂いてますのでどんどん行こうと思ってます。先生のメソド早く、世界で有名になってく ださい!家では先生のこと”ゴッドハンドカワダ”と呼ばせて頂いてます。

 それから先生がドイツへビールを飲みにいらっしゃるときは是非車でいろいろ案内させて頂 きます。ドイツ北西部地方担当させて頂きます。ライン川のを目下にワイナリーで昼間からワ インを飲むのもいいですよ。夜は地ビールになりますが。。本当にありがとうございました。

回答:
 まずは症状が落ち着いたみたいで安心しました。強行日程でお疲れになったことでしょう。 何しろドイツからわざわざの来院ですものね。ドイツの情報色々とありがとうございます。 最近の経済をはじめとした工業製品なんかは一流だし、世界に誇れるものが一杯あることを感 じながらも、私達以上の年代は何でも日本が最低というコンプレックスを少なからずもってい ます。最近おみえになったドイツ人の患者さん(通訳ありがとうございました!)や、娘の 話を通して私も少しはインターナショナルな考えが育ってまいりました。ちなみに娘もドイツ から無事帰って1週間になりますが、時差ぼけを訴えております。家族で行っていないのは、 私だけですので1度は行ってみたいと思いますが(日本人らしく言うだけかも?)その折には 宜しくお願いいたします。