日付、時間:2004年3月31日 13:34
氏名: K
所在都道府県: 静岡
職 業: 主婦
年 齢: 36歳
性別: female
質問:
左上7番についてです。
この歯は小学生の頃に虫歯で神経を抜いた記憶があります。そのころからいつも歯の奥がむ
ずむずする感じでしたが、歯科では「気のせい」と言われ、放置していました。ところが30
歳のときに、痛みが強くなり、歯科で「歯根のうほう」という診断を受け、何度も通院して
消毒してもらいましたがおさまらず、その歯を一度抜いて、患部をきれいにしてもらい、ま
たその場で歯を戻しました(そのとき、歯根についてきた膿のふくろを見せてもらいました)。
その後は生活に支障はない程度の痛み(疲れたりすると強くなる)がありましたが、昨年
の暮れ、また痛くなり、別の歯科に通いだしました(転居したため)。現在、その歯はまわ
りがあるだけの状態で、3箇所の根管はすべて開放にしてあるそうです。毎回の治療は穴に薬
を入れて、状態のいいとき(痛みがあまりない)はふたをし、1週間くらいおいてみる、とい
うものです。痛みが強いときは開放にして、ロキソニンを飲んでいます。
先生は打診痛がないし、膿がでるべき穴も開いているのに痛いのは解せない、とおっしゃっ
ているのですが、とにかく、今は通いだしてから一番痛くて、痛いところを歯間ブラシで、
つついてしまうほどです(痛みは激痛ではなく痒いのが強い感じです)。
こちらのHPで私の症状に似た方の症例を拝見したのですが、今ひとつぴったりのが探せませ
んでした。今後どうしたらこの苦痛から開放されるのでしょうか?
感想:
自分の症状と似た方のケ−スを探しやすいと思います。しかし、今は歯が痛くてはしから
はしまで読めないのが残念です。
似たような例は何処にでもありますよ。と言うよりも、全世界で
歯医者に通って神経を取った限り、皆が同じような苦しみを味わっていると言っても過言で
はないでしょう。原因を取らずして病巣だけをつつく再植術は、歯根端
切除術と全く同じ次元です。"その場で歯を戻しました"ではおそらく、原因である根管
治療なんかしていないでしょう。
“原因を特定して、その原因を排除するのが医学の原点で、
もしそれが100%可能であれば病気は100%治癒するはずです。しかし、現実の治癒率が70%
?程度だということは、原因が特定できないか、特定できても排除できないかのどちらかで
す。”この場合、抜歯して原因を歯ごととってしまえば炎症は治まりますが、当然のごとく
抜歯はできるだけ避けたい選択です。
元々の原因は、根管治療の不備。その不備が解消されないまま無用な薬の詰め替えが為さ
れているか、穿孔や歯根破折などの新たな災いが降りかかったかだと思います。また、再植
による状況の変化が新たな原因を付け加えた可能性もあります。いずれにしても炎症の原因
を的確に判断して、速やかに除去してくれる歯科医を探し当てるしか解決の糸口はつかめな
いでしょう。
目安は1回か2回の治療で結果をだすような先生です。
回答:
少しでも抜歯しないで済む可能性はあります。結果もおそらく1日ででるでしょう。
ただし、必ず治るというものではなく、治療が不可能とか治る見込みがないという残酷な
結果もあります。
回答:
予約は2.3週間先でも大丈夫です。
現に、右上5番の抜髄も危惧される程大きな虫歯や、それに順ずる数多くのむし歯の治療
がおろそかになっています。治療する側の歯医者にしても、改善の見込みのない左上7番に
関わっている限り、新たな治療を開始することをためらってしまいます。そのことが、新たな
火種の成長を許してしまうという悪循環に陥っているように見受けられました。
幸いにも歯槽膿漏の進行も軽度ですので、左上7番以外の歯については、手入れ次第で生涯
機能させることは十分射程距離内です。30年近くも前に抜髄した歯がこれまで機能したのに、
他の歯が50年やそこらでダメにしてしまっては申し訳ないでしょう。新たな疾患を寄せ付け
ないケアを施して残りの歯を生涯機能させてやることがその恩に報いるという発想に切り替え
しょう。
5月頃から今度は右上7番と6番のあたりが痛くなり歯科医に行きましたが「なんでもないで
しょう」と言われていました。ずっとときどき痛かったのですが、が9月にレントゲンをとっ
たらやはり虫歯ということで麻酔をかけて患部を削り、これからインレ−にするそうです。
今は仮止めになっているのですが、その状態でも痛い(1回目は高さが高すぎたということで、
やりなおしてもらったら少しよくなりました)のに、金属を詰めても平気なのでしょうか?
現在でもしみる、といことはインレ−の後、何年かしてまたしみたら今度は抜髄でしょうか?
また、HP上でも先生が指摘してくださった、6番5番の虫歯については「虫歯はみあたらない
」と現在の歯医者さんは言っているのですが、「抜髄になるかもしれない」ほどの虫歯でもレ
ントゲンで見えないのでしょうか?
根管治療に数年かかり、痛みをず-っとわかってもらえなかったので、引導を渡してくださっ
た河田先生以外はちょっと不安です。
感想:
根管治療が長引いていた歯(再植もした)がどうにも痛くて、4月に河田先生のところへ行
き、結局抜歯になってしまいましたが、ほとんど原型をとどめない歯をきれいに抜いていただ
き、抜くために行ったとしても満足しています。
「なるべく歯を残してあげたい」という歯医者さんの気持ちもわかりますが、もう少し、的確
な決断ができるような歯医者さんが近くにいらっしゃるといいのにと思います。
回答:
右上の痛みなら5番でしょう。前回抜髄になるほどの虫歯と指摘していた歯です。痛みが
でた以上抜髄は確定です。ホームページに掲載したレントゲンでもわかります。これが分か
らないようでは診断力を疑います。7番の虫歯も苦労して見つけたようですが、こちらの方
は治療時の刺激によって一時的に軽い歯髄炎症を起こしているだけですので回復すると思い
ますよ。