日付、時間:2004年5月25日 12:13
氏名: cm
所在都道府県: 静岡
職 業: その他
年 齢: 24歳
性別: female
質問:
初めて質問させていただきます。3ヶ月ほど前、下顎右6番の外側の歯茎に膿が溜
まりました。この歯は以前、虫歯で治療してあり、銀歯で覆われています(神経は抜いてません)。
歯科に行ったところ、根と根の間に菌が入り膿を出していると言われました。
歯を二つに割って間を掃除する方法もあるとが、それをすると、歯が弱くなってしまい駄目に
なりやすいと言われ、その時は歯と歯茎の間(根の間には届かないので)を掃除し、薬で治し
ました。そして、つい4日前、ズキズキと顎の方まで響く強い痛みに襲われ、頬が1.5倍く
らいに腫れあがりました。別の歯科に行くと、やはり根と根の間が原因で、出口がないから頬
のほうまで腫れていると言われ、炎症を起こしているので冷やして薬でおさえることになりま
した。二つに割る方法の事も聞きましたが、前の歯科と同じことを言われました。
何故、根と根の間に菌が入るんでしょうか?
やっぱり、髄床底が穿孔しているんでしょうか?
そして、このまま薬での治療で大丈夫なのでしょうか?
4日たった今も、まだ腫れが完全には引きませんし、おさえると痛いです。中で腐ったりして
しまいそうで心配です。
感想:
色々な質問に丁寧に答えてくれていて、とても勉強になります。
バイ菌は入りません!!
入らなくっても、口腔内に限らずいたるところに生息しています。バイ菌が炎症成立に深く
関わっていることは間違いないと思いますが、普段何もしないバイ菌が炎症を起こすには
それなりの原因があるはずです。歯根亀裂もその一つですが、それは亀裂部分に汚物が貯留
したために免疫反応が起こって炎症が成立するというシナリオです。
歯の神経が正常に昨日しているままで亀裂や穿孔を起こすことはありません。もしあれば
それこそ歯髄炎末期の激痛があるでしょう。それよりも考えられるのは、その治療済みの歯
の神経が、はるか昔に死んで腐ってしまった可能性です。そのために生じた根尖病巣が、根尖
病巣特有の病巣形態をとらずに歯根に沿って分岐部方向に進行したのではないでしょうか。
それか、神経が死んでしまったのちに、分岐部亀裂を生じたか。いずれにしても最も疑わし
いのは、神経そのものの生死です。
年齢的に歯石沈着による根分岐部病変ということは考え難い状況ですが、歯石除去は最低限
行なうべきです。
回答:
治療した後に銀歯をかぶせたのに、神経が死んでしまう事はよくあることです。神経の生死
はレントゲンでは分からないとこもあります。それを診断するには、過去の治療後、何時・ど
のように歯がしみたりかみ合わせ時の痛みがあったかなどを聞いて判断します。まぁこの辺が
経験と診断力の違いですので、誰が診ても分かるかどうか。ただ、分岐部あたりから排膿して
いることは事実ですので、必ずそれなりの原因があるはずです。
前の先生の所在を聞かれてどう思うかは、その先生の人間性によるでしょう。知っていれば
答えてくれるでしょうし、知っていても調べないと分からないようだと面倒くさそうに対応
するでしょう。何も先生に聞かなくても受付か誰かに聞けば良いのでは。