日付、時間:2004年6月2日 12:59
氏名: F.S
所在都道府県: 長野
職 業: 学生
年 齢: 27歳
性別: male
質問:
半年程前から左下6番(クラウン、5年前に抜髄)の歯茎外側に3mm程度の水疱のような
ものができていました。その部分を押すと少し痛む程度でした。最近になり噛むとその部分が
痛くなり腫れもでてきたので歯医者に行きました。レントゲンでは歯根の間に膿が溜まって
いるとのことで2本の歯根の間が上から歯根の1/3程度黒く写っていました。そのときもらった
薬で水疱から膿が出てきたあと痛み腫れはなくなりました。その後クラウンをはずして中の
様子を見てもらったところ亀裂など膿の原因となるようなものは確認されませんでした。
しかし一方の歯根が原因の可能性があるとのことで、先生は歯を半分残すこと、それが無理なら
抜歯すること、原因の除去にはなりませんが希望によっては抜かずにそのままにしておく
ことを提案してくださっています。とりあえず薬を詰め様子を見てもらうことになったのです
が、最近では水疱のようなものも綺麗になくなって、歯茎を押しても痛みません。
抜歯せずにこのままにしておく場合、さらに状態が悪化するようなことはあるのでしょうか?
その場合はどのようになるのでしょうか?
クラウンが被っていた時、歯冠にフロスがうまく入りませんでした。現在は清掃がしやすい
のですがそのことは関係あるでしょうか?
よろしくお願いいたします。
言葉の遊びになってしまいますが、可能性は何だってあります。完璧な診断と完璧な処置が
存在するならば、将来に対して確実な予測がたちますが、完璧がない以上、無限の可能性が存在
すると考えて下さい。ましてや歯科治療は成功率50%ですので、不確定要素が一杯です。
レントゲン像の位置からは根分岐部の病変のように思われますが、本当の原因は根管治療の
不備による根尖病巣ではないかと思われます。根本的な解決は適切な根管治療によってのみ
達成されると思います。その意味では適切な治療方針だったし、その結果が良好な経過を招いて
いるように思います。それでだめなら抜歯という言葉は、最善を尽くしてもダメなら最後の手段
ということですので重要な発言です。少なくとも担当医にとって最善を尽くした治療である以上
その歯科医にはそれ以上の手立てはありません。偉そうなことを言っていますが、私も最善を尽
くしたあとの結果に対しては、それをフォローする手立てはありません。それが最善の意味だと
思います。
その最善が一般的レベルからみて低レベルのものであったとすれば、もっと腕のたつ歯科医
を探し当てれば更なる解決も得られるでしょう。結果が思わしくなかった場合の対処としては、
より根管治療に信頼の置ける歯科医を探すことが歯牙保存の救世主となるでしょう。
またクラウン不適合による歯肉炎症の可能性もありますので、除去したことによる改善の
可能性も十分考えられます。