日付、時間:2004年6月9日 0:18
氏名: みー
所在都道府県: 西ヨーロッパ
職 業: 主婦
年 齢: 39歳
性別: female
質問:
イギリスからです。
昨年の夏、渡英する前に治した右上7番の奥歯が痛み出し、こちらの病院で診ていただい
たところ、根がダメになっていると言われ、今日抜歯しました。2週間後にもう一度病院
へ行くことになっているのですが、抗生剤も鎮痛剤も無く、一日数回塩水でうがいをする
ように言われました。また、歯がなくなった後も、基本的には放っておく方針のようで、
入れ歯とかインプラントの話はありませんでした。このような治療方針は日本でも一般的
なんでしょうか?
ちなみに、親知らずはないので、移植治療はできません。このままの治療で良いのか、ま
たは、8月に1ヶ月だけ日本に戻るので、その際、日本の歯科医に診てもらったほうがよ
いのかどうか悩んでいます。先生の意見をお聞かせ頂ければ幸いです。
歯を抜いたまま放置した場合、最大の損失は周囲や対合歯の移動や挺出です。モノが噛める
とか噛めないという問題は二の次的存在です。その点、上顎7番欠損によって周囲の歯はほと
んど起こりませんし、下顎7番はかろうじて上顎6番と咬合していますので挺出も最小限で
済みます。また、抜いた直後の違和感は別にして、咀嚼能率の件に関する影響はほとんど無視
できる程度だと思います。従って、周囲の歯を傷める補綴や、余計なインプラントや歯牙移植
を行なわないのが一般的認識です。
抜歯した7番は一昨年の夏からこちらに来る直前、昨年の8月まで治療していた歯でした
が、イギリスの医師は、その治療自体が歯をダメにした、アンビリーバボーな治療だと驚い
ていました。私はその日本の歯科に5年以上ほとんど毎月通っており(1本の治療時間が非
常に長かった)奥歯の治療はほとんどそこの医師が行ったため、かなり不安に思っています。
あまりに不安で家事が手につかない状態です。
それで、8月に一時帰国する際に、やはり姫路まで行って、先生に診て頂きたいと思うの
ですが、先生の医院は普通のお休みの他にお盆休みなどがあるのでしょうか。本来はお電話
するべきと思いますが、何せ時差があるので。お手数ですが教えていただければ幸いです。
分かり難い文章で申し訳ありませんが、アドバイスの程、よろしくお願いいたします。
感想:
外国に住んで日本と違う医療体制に戸惑う人間には大変有効なHPだと思います。
回答:
アメリカで10万円する奥歯の根管治療が正当な評価だとも思えませんが、日本の1万円弱
(3割負担で3000円)は安すぎます。アンビリーバボーな治療の言い訳にはならないかも
しれませんが、もっと評価の低いドイツでは1000円ちょっとに設定されているために治療
さえ誰も行なわないと聞いています。価格決定を行なう政府は、もう少しこの辺のことを
真剣に考えないと、国家的犯罪にもなりかねないと思っています。
ところで6番。過去に神経を取った歯であれば、レントゲン的に問題がないように見えても
症状がある限り何らかの問題があると思います。但し抜歯の影響が残っている現在の判断は
無用な治療を呼び込む可能性があります。今から1か月経っても痛みがあるようだと治療に
踏み切るくらいの猶予が欲しいところです。
お盆休みは、8月12日(木)〜16日(月)を予定しています。また、土・日曜日も休診で
す。
イギリスでは根の治療をしてクラウンをかぶせると、治療費は20万くらいです。イギリス人
の歯はアメリカ人に比べるとそれ程キレイではありませんが、やはり日本人は群を抜いて歯の
ケアに無関心のような気がします(審美的なものは別ですが)。私も子供には、自分と同じ思
いをさせなくて済むように、しっかり教育していきたいです。
回答:
どうも日本人の歯は先天的に欧米人に比べて弱いような気もします。でも“的確なケアさえ
すれば…”という信念は揺るぎません。宜しければ是非おいでください。