知覚過敏の現象

日付、時間：2004年6月16日 8:55　 氏名： 　さくらんぼ　　　
所在都道府県： 　神奈川　 職　業： 　会社員　 年　齢： 歳　　　 　 性別： 　female　　

質問：
　私は30歳過ぎてごろから、グレープフルーツやはっさくなどを食べた後歯磨きすると、 歯ブラシが歯に当たっただけで痛みを感じるようになってしまいました。２〜３日歯磨 きが出来ないくらい痛いです。今回はさくらんぼ狩に行き大量のさくらんぼを食べたら、 上記と同じ現象が起こってしまい、今まさに痛い最中です。歯ブラシ以外は全く痛くな いんです（歯磨き粉を指に乗せて磨こうと思ったのですが、歯磨き粉もあたっただけで 痛かったです）。
　今回は痛くて磨けないと言う期間が長いのです。歯茎との境目でもなく、歯の表面に 歯ブラシがあたるだけで痛いのです。でも日がたつと治ります。これは知覚過敏の現象 なのでしょうか？
治療したほうがいいのでしょうか？
でもつい上記のようなものを食べなければ全く平気なので、ついつい歯医者さんには足 が遠のいてしまいます。ちなみに最近歯医者さんで検診して頂き虫歯はありませんでし た。このようなものの予防にはやはり「食べない」事しかないのでしょうか？
このように痛くなった時はどのようにして歯を磨けばいいのでしょうか？
ちなみに今は指で磨いていますが、これでは虫歯になりそうで、こわいです。他の方の 質問などを読ませて頂いていると、「こんな事位で・・・・」と思われてしまいそうで すが、とても心配で悩んでいます。どうか教えてください。

　知覚過敏と称される症状は、冷たいモノがしみる、熱いモノがしみるというのが一般的です。 その次に甘いモノがしみるとか酸っぱいモノというのがあります。これらの特徴として、人 それぞれ「他のものは大丈夫だけどチョコレートだけしみる」とか特定の果物だけがしみる という訴えをよく耳にします（歯磨き粉は初耳かな？）。
　「じゃぁチョコレートだけ食べるのやめたら」って冗談で答えたりしますが、特定の感受性 物質と知覚過敏の因果関係は分かっていません。ただ言えることは、知覚過敏を起こすべき状態 になっているということであって、治療方法は同じ、簡易度は不明という現状です。

　当然のごとく大きなむし歯の存在をチェックしますが、それに該当する歯がない場合は全て 象牙質知覚過敏症という診断の下に治療を進めます。基本的には、歯槽膿漏進行に伴う知覚過敏 ということですので、徹底した歯石除去と根気強い毎月のスケーリングが主体です。ただでさえ 知覚過敏のある歯のスケーリングを行なうわけですから、スケーリングできなかったりしたあと の症状が一時的に増幅することもあります。そのようなケースでは知覚過敏治療薬の歯面塗布や 消炎鎮痛剤内服を併用して行ないます。またレーザー照射や知覚過敏改善用歯磨剤を使うことも あります。いずれにしてもそれらは補助的な方法であって、基本は炎症の無い歯周組織を獲得す るためのスケーリングが必要不可欠な手段です。

ただちょっと心配なのが、今、子供を作ろうとしている最中なのです。前回歯医者さんに行っ た時も「もしかしたら・・・・」という時だったので治療を中止した事もありました。こうい う状況でもやはり行った方がいいのでしょうか？
河田先生にこのような質問は範疇外だとは重々承知しているのですが・・・・申し訳ございま せん。お忙しい中本当にお早いご返答ありがとうござました。本当に、本当にありがとうござ いました。

回答:
　スケーリングと歯石取りは同じです。年齢的にも知覚過敏程度の症状を示す歯槽膿漏が進行 中だという認識が必要です。このまま放置しておけば、50歳過ぎには取り返しのつかない末期 状態になってしまいます。スケーリング程度の処置は妊娠とは全く関係ないとおもわれます。