「根治治療するしかないからしましょう」

歯根のう胞

日付、時間:2004年7月7日 14:05  氏名:  soul   
所在都道府県:  千葉  職 業:  会社員  年 齢: 39歳      性別:   female  

歯根のう胞 質問:
 こんにちは。私は12歳の時に前歯4本を虫歯が原因で差歯(神経抜いてあります。)に しました。25歳まで何も異常はなく歯が痛むこともありませんでした。26歳になって前歯 2本の根元がういた感じがしはじめ翌年には歯茎もはれ痛みがはげしくなったので町の歯科に 行き歯根のう胞が2本の根元にできてるということでした。で、そちらの歯科では手におえ ないので大学病院の口腔外科に行ってくださいと言われたので、某大学病院の口腔外科にい きました。
 で、そこで言われたのが「歯根のう胞ができています。本来なら一度かぶせたものを全 部とって根の治療をやり直したいのですが、以前治療されたた時の虫歯が深かったので しょうか、かなり太いネジ式の物が入っている(差し歯の根にさしてある棒のようなものは なんという名称なのかわからないのですみません。)ので、それを取り除くのは困難だし、 歯が割れる可能性が高いので外科的手術をお勧めします。」と説明され歯根切除のオペを受 けました。オペ後、腫れも痛みもなかったのですが、最近になってまた腫れを感じるように なり違う某大学病院の歯科で見てもらったら今度も同じく歯根のう胞でした。
 前回とちがっていたのX線写真を見た説明で中切歯の間に何らかのかたちで膿がいき、の う胞ができ骨に溶かし影響を与えてるということでした。で、その某大学病院の歯科で最初 は教授クラスの人が見てくれ「根治治療するしかないからしましょう。」といって下 さったのに、実際治療に掛かるのは別の先生でその先生は教授の方から引継ぎの説明を受け てる段階で「根治治療はこんな状態では無理無理」と言いだされ・・・結局外科的方法での 治療でしかないと説得されてしまい・・・涙がでそうになりました。

 確かに歯のお手入れを子供の頃からしなかった自分自身がいけないのは十分わかっていま すが。どうすれば完治するのか・・・どーすればいいのか途方に迷っております。一度歯根 切除手術した歯の根の治療もかのうでしょうか?
もしそちらの河田医院での治療をしていただけるなら千葉からでも通う覚悟でおります。よ ろしくお願いいたします。

回答
 「そこまで分かっているのだったら、悪への道に手を染めなくってもいいのに」って 感じですね。もっとも、学問の最高権威である大学でさえ、歯根切除 が悪への道であることを認識していないという現実です。

 助かる道が適切な根管治療であることだけは疑いの無い事実です。一旦歯根端切除を行な った歯は極端に治癒率が下がってしまいます。しかも歯根が短くなって健全な歯質が少なく なった分だけ破折リスクも高くなっています。数名の先生が治療不能と判断される状況で、 私に可能かどうかについては大きなプレッシャーのかかるところです。最善は尽くしますが、 ダメなときには許していただけるということで了解いただけるようでしたらどうぞいらして 下さい。手間とリスクは非常に高い状況ですが、それらを乗り越えることができれば治癒の 可能性が大きく開けてまいくでしょう。


返信:2004年7月11日 20:45
河田先生、ご丁寧な回答メールありがとうございました。メールを出すのに悩んだ結果思い 切って出したメールだったのでメールを書いた当日にお返事をいただけありがたいと感謝し てます先生のメールを読んで先生に大きなプレシャーをおかけし、破損と抜歯の確率が高い ことを覚悟の上で河田先生に根管治療をお願いしたいのですがお願いできますでしょうか。 今月と来月は仕事の都合がつかないので9月にお伺いしたいので8月に入ってからお電話で 予約を入れさせていただきたいと思ってます。
 再び歯根切除手術をうけても同じことを繰り返し、もっと歯や周辺の骨を悪化させていく のは1回目の手術後の経過で身にしみて理解しており、治療するには根管治療しかないと痛 切に感じております。そこで、新たな質問なのですが歯が破損し、抜歯となった場合、私の ケースでは前歯2本なんですが抜歯した後はしばらく歯ナシの状態になるのでしょうか・・ ・・?
抜歯後、歯がなくなった部分はブリッジか入れ歯かインプラントをするしかないのでしょう か?
それと抜歯後すぐには無理だというのは理解してますが、歯茎や歯髄層が綺麗になった後は インプラントを私としては希望しているのですがそれまではどれくらいの日数が必要なので しょうか。教えていただけますでしょうか。よろしくお願い致します。

回答:
 抜歯になった場合の対処としては、即刻仮の部分入れ歯か仮のブリッジみたいなものを 入れます。周囲の歯の状況にもよりますが、できることであれば将来的にはインプラント の方向を選択することをお勧めいたします。ブリッジだとおそらく保険でも可能な状況 (色々と規制があります)だとは思いますが、健全歯を削って過剰な負担を強いることに なります。

 ブリッジの場合ですと、表面的な粘膜の回復する1ヵ月後から最終的な補綴物作製に取り 掛かります。一方インプラントの場合は骨の回復を待たなくてはならないので、1年間待っ た上で移植。さらにインプラントが骨とくっつくまで(上顎ですと)半年待って上部構造 の作製に取り掛かります。期間的なことがちょっとネックですね。なにはともあれ、抜歯 しないで済むことが最善ですが、問題はどの程度の金属ポストが入っているのか。それと、 歯根端切除によってどの程度の歯根が残っているかです。