過剰に反応することはあっても、全く痛みのないものを痛いと感じることはない。

むし歯治療後の痛み

日付、時間:2004年7月7日 21:13  氏名:  心気症の税理士より   
所在都道府県:  栃木  職 業:  自由業  年 齢: 30歳      性別:   male  

むし歯治療後の痛み 質問:
 ご質問させて頂きます。
生まれてから長年、治療をして頂いきました歯科医様が、ご年配で廃業をされました。 そのため、近所の歯科医で約2週間前に始めての治療を受けました。上中切歯1の表面 に以前治療して頂いた場所が虫歯になった為に行きました。その際、他に6箇所の虫歯が あるということで治療を開始致しました。
 上右側第2臼歯(7)〜第2小臼歯の虫歯治療を受けました。中度の虫歯と説明されて、 神経は抜かずに麻酔をして削り銀の被せの処置をして頂きました。ところが、治療開始日 から顎から耳の後ろ+右側の後頭部が痛くなりました。頭痛というよりは、神経痛に近く 口を動かしたりすると神経痛的な痛みが持続的に発生するようになりました。とりあえず 様子を見て、5日後に銀の被せが出来上がった為に処置をして頂きました。

 相変わらず頭痛は取れずに、また、治療前は水を飲んでも凍みなかったのですが治療後 は凍みるようになりました。先生に頭痛の事と、凍みる事を尋ねたのですが「頭痛は歯科 の治療とは関係無い。凍みなくなるには、薬が効いてくるのが2〜3ヶ月かかると説明を されました。」とりあえず、頭痛の原因を探る為に内科・整形外科・耳鼻咽喉科でレント ゲン検査(今年の1月に頭部CTは検査→異常なし)内科・整形外科は問診のみを受診し ました。いずれも異常はない結果でした。
顔を動かすと電気が走る状態が2週間続いており、治療後の歯が凍みる痛さも改善せず精 神的に疲れてしまいました。今までに受診して頂いた歯科医は、1箇所しかなく治療後に 凍みる事が残るのは初めての経験+多分、歯の治療からきている神経痛では中と思われる 頭痛は一般的にはあるのでしょうか?
凍みなくなるまでに、2〜3ヶ月かかる薬ってあるのでしょうか?
治療前は凍みなかったのに、治療後は凍みることってあるのでしょうか?
疑いたくないのですが、総合的に各科の先生の話を総合すると歯の治療がなんらかの頭部 神経痛の発生原因の誘引となったのではないかと思いお忙しい中申し訳ございませんが、 ご助言を頂きたく質問をさせて頂きます。今、鎮痛剤と胃薬を形成・内科で処方されて飲 んでいます。ご助言を宜しくお願い致します。

回答
 治療後の痛みは決して特別なことではありません。特にきわどい むし歯治療のあとには必然的に起こる一時的な弊害と捕らえる必要があります。その一時的な 弊害をどのように感じるかは個人によって異なります。治療後は痛むものだと覚悟している 人が感じる痛みと、治療後は痛まないものだと思い込んでいる人では同じ程度の痛みであった としても、おのずと感じ方がことなってくるでしょう。ましてや、心気症と自負されている あなたにとっては青天の霹靂ともいえる驚きの体験であったかもしれません。但し言えること は、過剰に反応することはあっても、全く痛みのないものを痛いと感じることはないという ことです。

 むし歯が深い場合には、何とか神経をとらずに済ませるために歯髄鎮静薬というものを塗布 します。その薬の効果はともかくとして、刺激により一旦起こってしまった神経の炎症が沈静 化するためには1ヵ月以上の日数を要することは我々歯科医にとっては周知の事実です。その ことを患者さんに説明する場合には、多少の猶予をもって2〜3ヶ月と言うのも想像できる範囲 の事柄です。“歯の治療がなんらかの頭部神経痛の発生原因の誘引となった”という表現は間違 ってはいないとは思いますが、直接頭部神経に傷害を与えて痛みを発生したという捕らえ方は 誤りです。治療による歯髄炎の痛み、そのことに対する不安や不信感からくる間接的な頭部の 痛みを分けて考えることが重要だと思います。


返信:2004年7月8日 22:41
 河田先生 お忙しい所小生の疑問に真剣に対応していただき心より御礼を申し上げます。
 現在、後頭部の痛みは(神経痛)はかなり軽減されましたが耳周り(特に後部)が動かし たり、瞬間的に電気が走った痛みがひどくなりました。計算など集中しなければ、行けない 仕事の為に神経痛に困惑しております。多分、河田先生のご指摘通りに歯科の治療の影響は 少ないと考えるようになりました。
脳腫瘍ではないか?と言う精神的な弱さが顎や耳周辺に緊張をもたらし、神経痛になったと 思います。治療の時、かなり口をあけて顎に負担が生じ歯科の治療が原因と逃げたかったの かもしれません。治療歯の「凍みる」しみる事にたいして、河田先生のご助言通りに時間を かけて長期的視野で、回復を待ちたいと思います。

最後に以前の主治医は、とっても厳しく小さい子供の頃には良く怒られていましたが、治療 に愛情を感じていました。本当に信頼できる主治医を無くす事が、辛いと始めて思いました。 河田先生と同じく全ての治療を、先生が丁寧に治療してくれました。現在の通院通の歯科医 様は、主治療は先生で型取りや歯石除去などは助手の女性が治療をしております。
現在では、このような高回転型治療が歯科の主流となったのでしょうか?
ドクターショッピングはしないと心に決めておりますが歯科医と言うのは、相性みたいな物 があるのでしょうか?
たんなる小生の精神的問題なのでしょうか?
心より河田先生の治療を受けたいのですが、栃木県足利市在住ですので難しいです。関西地 区の人々は、河田先生の治療が受けられる事が羨ましく思います。返信で長々と語ってしま いましたが本当に心が休まりました。ありがとうございます。今後のご活躍心より願ってお ります。

回答:
 相性というものは当然あるでしょう。私自身、結構皆様から信頼されていると自負してお りますが、それでもボロクソに言って帰る人もいますから。何処の部分に着目するかによっ て人の評価は異なってくるものだと思います。歯石取りに関しては、専門はどちらかという と衛生士の仕事です。衛生士の資格を持ったスタッフがいない場合は、先生が歯石除去を 行なうことになりますが、そのような医院では歯石除去を行なわないか手抜きであることが 多いように思います。患者さんからみれば、何でも先生がした方が良質であるように思われ がちですが、適材適所というか、より専門家であるスタッフが行なった方が良いケースが 多いのではないでしょうか。少なくとも私の医院では、衛生士が行った方が優しくて丁寧 だとおもっております。