根本的理論の相違は、何処に重点を置いて治療するかの違いです。

交通費の問題

日付、時間:2004年7月20日 20:34  氏名:  S・K   
所在都道府県:  埼玉  職 業:  その他  年 齢: 49歳      性別:   female  

交通費の問題 質問:
 今度の7/30に河田先生の治療を予約しております。
簡単な経過は、右上(7)の歯根治療を2ヶ所の歯科医院で9ヶ月続けてきましたが、痛みが 一向に治らないため、藁にもすがるつもりで先生の治療を受ける決心をしました。先生に診 ていただいて、最終的に抜歯の道しかなければ納得するつもりです。
 ひとつ質問ですが、たまたま、予約してから、別の歯の詰め物が取れてしまい、3ヶ所目 の歯科に行ったのですが(2ヶ所目の所は、7月始め、最終的な充填をしてもらったのですが 3週間近くたつのに一向に痛みが取れないため、型どりの一歩手前なので、このまま被せら れては絶対良くならないと思い、自分から行くのを止めて河田先生のところを予約したので、 もう行けません)3ヶ所目の先生には、とりあえず今回取れたところを治してもらい、(7)の 治療を河田先生にやってもらい、帰ってきたらそこに土台と冠を被せてほしいと話したので すが、途中まで他でやったのはできないと言われてしまいました。
 河田先生は、1日で充填までやってしまうとのことですが、私としては、今までの長い経 過と経験があるので、少し不安があります。また、先生に経過観察と最後までお任せするわ けにはいかないのでしょうか?
埼玉県からなので、交通費の問題がありますが、3ヶ所目で薦められた自由診療の歯科への 紹介を考えると、大して変わらないように思います。いかがでしょうか?

感想:
 HPを見て、自分だけだと思っていたのですが、ずいぶん似たような経過を持っている人が いることがわかりました。

回答
 根管治療後の経過さえ良ければ、4軒目に行くと喜んで治療してくれますよ。

“1日で充填までやってしまう”理由というか理論については、30分くらいのレクチャーを 行ないます。一言でいえば、炎症発生メカニズムの根本的な見解の相違ということです。 このホームページの随所に申し上げていることですが、毎度のことで 疲れ果てて説明を省くために本にしようとこの連休に執筆を試みましたが完成はいつのこと やら…。

 確か高崎の方に自由診療の歯科医がいるとか、東京にも何軒かあるようにも聞いております。 根本的理論の相違は、何処に重点を置いて治療するかの違いです。アバウトな私は、そのポイ ントだけを押さえて結果を出します。生真面目な先生は、そんな所まで丁寧ににするから結果が でます。自由診療の先生は全てに丁寧だから結果が出ます。要は私の重視するポイントを押さえ さえすれば根管治療如きは何処でも治るはずです。10軒も廻れば見つかるでしょうと常々回答 している所以です。さすがに自由診療と豪語しているわけですから、確率はそれ以上に高いと 思います。選択はご自身にお任せいたします。

 


返信:2004年7月21日 7:33
早速お返事くださってありがとうございました。感激してしまいました。私としては、根管治 療は先生で最後と思っておりますので、7/30は是非よろしくお願いします。4軒目は、喜 んでやってくれるところを探すつもりです。

初診時パノラマ
交通費の問題
7|根管治療も若干不備、それより穿孔も!
交通費の問題


診断:
 トラぶって歯というのは何だかんだとあるものですね。一応3根管ともにそこそこの 根管充填が施されていました。この根管治療にも問題があったのかも知れませんが、も う一つ確実に炎症の原因だったのが穿孔です。穿孔があればその空間に汚れが貯留して 根尖病巣同様に炎症の原因になってしまいます。
 理論的には根管治療同様、綺麗に清掃して綿密に封鎖してやれば治るはずですが、閉 鎖が根管治療以上に不完全になりがちです。3根管ともに根管清掃および根管充填をや りなおしたあと、穿孔部分も同様に清掃・充填を行いました。一本の歯に問題個所が4 箇所ありますので全てが完璧に治療できている自信はありません。期待するのは、 完璧ではないにしてもそこそこの経過で何とか使える状態の確保です。経過が思わしく ない場合には抜歯も検討しないといけないでしょう。

報告:2004年8月22日 20:53
 7/30に埼玉県から根管治療でお世話になりました。長い時間大変お世話になりま した。
横に穴が開いていることが分かり、それも埋めて頂きました。痛みが長引いている理由 がそれかもしれないと言うことで、今度は、以前の2回と違うという期待を持てました。 でも先生から、100%ではないという説明も聞いておりました。3週間たちましたが、 途中、ずいぶん痛みが無くなって今回は大丈夫かという期待をしておりましたが、体調 などによるのか時々痛みがあり、今も、たたくと響きます。また、残っている歯の部分 が舌に当たって口の中がひりひりします。あと1週間で1ヶ月になり、そろそろ、被せ られるかと思っていたのですが、このままでは不安です。どうしたらよいでしょうか?
 せっかく先生にお世話になったのに残念ですが、抜歯してしまった方が良いかとも考 えています。それとも、もう一度先生に診てもらえば、何か次の手段があるでしょうか?
このままむき出しでずっといるのは、口の中も荒れてしまうし、うまく噛めないので、 それだけでストレスになってしまいます。お忙しいと思いますが、アドバイスをいただ ければと思います。

回答:
 一旦強引に被せて使い物になるかどうか経過うぃ見る。ダメなら穿孔した近心頬側根 をヘミセクション(歯根形態からちょっと難しそう)。それでもだめならあきらめて抜歯。 近くだったらそのようにもっていきますし、その価値もあるでしょう。でも、わざわざ 遠い所から来ていただいて最終的に抜歯だとガッカリですね。
 現実問題として、ダメ素で強引に被せるだけ被せてみられてはどうでしょうか。治療と しては納得できる治療ができましたので、完治とはいかなくてもそこそこ使える状態に 回復する可能性はあると思います。その結果痛くて噛めない…これなら一層のことない 方が楽と思われるような経過であったならばあきらめて抜歯という方向でかんがえられ てはどうでしょうか。勿論保険内の治療で十分です。半分抜歯も覚悟しているということ を宣告しておけば、上部構造を作ってくれる歯科医も地元にいらっしゃると思います。 ちなみに悪いのは根管治療および穿孔部分が原因ですが、普通知識のない患者さんは被せ た歯医者の責任にしてしまいます。そのことを嫌うが故に不完全要素のある歯は責任回避 のために抜歯するという傾向が歯医者にあります。その点を明確に理解してくれる患者さ んであればご要望に応えてもいいかなという歯医者は結構いるはずです。

報告:2004年8月24日 20:02
 早速アドバイスありがとうございました。今日、先生からお聞きした西川口の渡辺先 生の所に行って来ました。疲れた時に痛みがあることを話し、一応、レントゲン上もま だ先端が炎症を起こしていて、6ヶ月ぐらいしないと回復しないと言うことで、先生か ら言われたことと同じでした。金属の冠を被せると取る時に大変なので、土台を作り、 樹脂?のような物で被せるという治療をしてくれました。あとは、定期的に、様子を見 てくださるそうです。まだ半日ですが、あまり気にしないで噛めるし、噛んだ時に痛み は感じないようです。また、これから、歯槽膿漏の方がこれ以上進まないよう、きちん と診てもらうこともお願いしました。いろいろありがとうございました。