重度歯周病で悩んでいます

日付、時間：2004年7月27日 8:50　 氏名： 　 s.s　　　
所在都道府県： 　東京　 職　業： 　会社員　 年　齢： 34歳　　　 　 性別： 　 female　　

質問：
　重度歯周病で悩んでいます。下の左7番と上の左5番は手遅れで抜歯しました。
子供の頃から歯並びは悪くないのですが開咬です。噛み合ってない所以外はかなり歯槽骨 がなくなっていてもちろん歯茎も後退しています。特に左上7番はポケットが10ミリでグラ グラです。左上6番も動揺ありです。そこ以外は衛生士さんによる歯石除去終了後一応は歯 茎の出血等はなくなっています。
　現在の担当の先生は「矯正して開咬を治さないとどんどん歯は抜けていきます。根本的 に噛み合わせを治さなければ強く噛み合うところから順番にぬけていくだけ」とお っしゃいます。私もそんなのイヤです。先生も何年も先の事を考えて矯正の話しをしてく れてる事はよくわかります。でもできれば矯正は避けたいのです。歯周病がひどくて矯正 治療により歯がもっとグラグラになって結局入れ歯になったという話も聞いた事がありま す。私もそうなってしまうのではととても矯正には踏みきれません。いったん矯正につい ては考えたいという返事をした為、経過観察に移ってしまい治療自体ストップしてしまっ ています（上の左5番は仮歯を4番に接着剤でつけたままの状態、下の左6番も歯槽骨がほと んどない状態で5番と接着剤でとりあえず固定している状態です）。
　通院開始当初の担当の先生は、左上は歯茎の状態が良くなったら4番6番とのブリッジ、 左下は神経を抜いた後ワイヤーで連結固定する方向という方針だったのですが、担当医の 変更により「矯正」という治療方針に変わってしまった為に上記の状態のままです。ブリ ッジなんかしてもすぐダメになるのでこれ以上はさわる事ができないとおっしゃっています。 もうここの歯医者さんには行き辛く転院を考え中です。最後のスケーリングから2週間ちょ っとたってしまい早く次の歯医者さんを探さなくてはと焦っております。
どこの歯医者でもやはり同じ事を言われてしまうのでしょうか？
矯正をせずにメンテナンスを続けて行ってもやはり歯が抜けて行くのは時間の問題なので しょうか・・・

　学会で症例発表する際には矯正されている方が見栄えがいいけど、歯の寿命を左右するのは 結局のところメンテナンスです。学会仲間に問いただしてみると“毎月のスケーリング”と 答えるけれども、なかなかそれを認めようとはしません。矯正して良くなった例や咬合の再構築 した例を挙げて反論してきます。患者さん・医師双方の誰にでもできて、最大効果の得られる 方法があるのに何故かそれを除外して、難しい方法をだけを論じているような雰囲気です。

　それら難しい方法を全て除外して簡単なスケーリングだけに徹して20数年間継続してみたら 驚くほどの効果が挙がってしまったという次第です。メンテナンスが保険導入された今でこそ 十分な採算がとれますが、不採算なスケーリングなど誰もしていなかったのが現状ですので、 メンテナンスの効果を本当に知っている歯医者は皆無に近いと思います。従って、他の医院に いかれてもメンテナンスを積極的には勧めないだろうし、似たような方法を言われるかもしれ ません。ですから、患者さんの方からスケーリングをしてくれとしつこく言わない限り、私の 提唱しているメンテナンスは受けられない可能性が高いと思います。

　歯槽膿漏の進行状況がどの程度であるかを把握できないので、メンテナンスによってどれく らいの延命効果が得られるか予測できません。しかし、他のどの方法よりも大きな効果が 得られることだけは確信をもって助言することができます。その前に徹底した歯石除去を お忘れなく！！