日付、時間:2004年7月27日 16:18
氏名: リエ
所在都道府県: 千葉
職 業: 学生
年 齢: 19歳
性別: female
質問:
先週、奥歯の痛みで歯医者さんに行き「虫歯じゃないですよ。」と言われました。「親知
らずが生えてきてるから痛むのだろう。」と言われたのですが、家に帰って鏡で見たら、
痛かった歯が付け根から薄く削れて黄色くなっていました(実は、歯医者さんに行く1ヶ
月ほど前から歯の付け根が黄ばんでいて、舌で触ったり歯磨きをする時痛かったのですが放
置していました)。
ネットで調べて「私、歯周病かな?」と思ったので、知覚過敏用の歯磨き粉を使ってみ
たら、舌で押した時の痛みは消えましたが、まだ磨くときは痛いです。小学校4年生頃ま
で、私は平気で1週間歯を磨いていませんでした。それ以降はほぼ毎日磨いていたけれど、今
までずっと持ち方を間違えていたり、歯磨き粉の量が極端に多かったり、2.3分しか磨かなか
ったりと無知のオンパレードで生きてきました。私は今19歳なのですが、虫歯でないのなら
歯周病なのでしょうか?教えてください。
親知らずも大むし歯になって末期の歯髄炎となることもありますが、19歳ということで
すのでそこまでのむし歯には至っていないと思います。一部露出、もしくは歯肉を被ってい
ても露出したも同然の親知らずであれば炎症を起こす可能性はあります。この場合の痛みは
歯石をはじめとした色々な汚れが親知らず周辺に貯留したために起こる炎症です。この場合
の病名は智歯周囲炎ということになりますが、メカニズム歯槽膿漏と全く同じです。但し、
治療方法としては抜歯となります。
それ以外の歯についても同様のことが考えられます。特に原因不明の痛みの大半が、歯に
こびりついた歯石が原因で起こす歯肉および歯周組織の炎症です。こちらは分類上歯槽膿漏
(歯周病)ということになりますが、保険上の取り扱いは年齢的に歯肉膿瘍とか歯肉炎と
いう病名になります。病名とか分類はともかくとして、適切な対処は歯石除去です。もし、
今回の受診で歯石除去を行なっていないならば、診断はともかく最低限歯石除去だけは行な
ってもらうようにして下さい。
最後に、痛みを感じる歯がかつて神経をとった歯であるとするならば、根管治療不備によ
る根尖病巣や歯根破折などを疑って精査すべきです。また、色が変っているということです
ので、歯髄壊死という可能性が十分考えられます。それと全体のレントゲン写真(パノラ
マ)は撮っていますか。あなたが痛いと思っている場所と全く違う場所(左右の間違いはな
いけれども上下の間違いはしょっちゅうです)に神経に至るほどの大きなむし歯があること
もあります。
“歯磨き粉を使ってみたら、舌で押した時の痛みは消えましたが、まだ磨くときは痛いで
す”という状況から、歯石の存在を最も疑います。
回答:
前歯についた白い歯石は歯肉縁上歯石ですので、歯磨きでも取って取れないことはないけ
れども至難の業です。ましてや歯肉の下にあるであろう黒いし肉縁下歯石やその他の汚れは
不可能と申し上げても良いでしょう。私からみれば諸悪の根源であるこれらの歯石ですが、
(保険制度的に)取ったら損をするイメージすらあってかたくなに除去しない風潮が一部に
あるように見受けられます。もし徹底した歯石除去が為されていないならば、頼み込むか
他の医院を当たってみてください。