的確な根管治療は痛みを後に残しません。

消毒の日々

日付、時間:2004年7月27日 22:49  氏名:      
所在都道府県:  大阪  職 業:  その他  年 齢: 40歳      性別:   female  

消毒の日々 質問:
 左右の第二臼歯の痛みが取れません。最初は右の歯に大きな虫歯が見つかり、治療を したのですが、痛みが激しくなり抜髄したのです。が、予後が悪く顔が痺れ、右目から 入る光や映像が痛いと感じ、音が痛い(これは随分前からあったのですが)足が痺れる 腰や肩が凝るといった症状が出てしまい、その先生に何度か訴えたのですが、歯の異常は 認められないと言われ、8ヶ月間放置する羽目になってしまいました。
 その後あまりの痛さに病院を変え、再治療をしてもらいました。何度か消毒し、膿がつ かなくなってから詰めてもらいました。その時はまだ症状は取れていませんでしたが、徐 々に良くなるとのことで、1年様子をみました。が、以前の痛みは随分取れたのですが手 が痺れるようになってしまい、耳の痛みも酷くなって最近再々治療をしています。先生の 話では、レントゲン上は何にも問題ないので、顎の骨の中に出来た小さな出来物かもしれ ないし、写真に写らないくらいの膿の袋かもしれないしとのことで、また消毒の日々を送 っています。詰めていなければ状態は楽です

 もうひとつは、左の同じ歯です。知覚過敏が10年くらいあったのですが(治ったり発 症したりの繰り返しでした)歯は痛くなかったのですが、ずっと顎の骨が痛く、これも虫 歯かと思い、治療をしてもらいました。虫歯自体は大きくなく少し削ったというくらいで、 詰めて終わったのですが、その後、歯が痛み出しました。視覚過敏が長かった歯は神経が ダメになってることがあるので、そのせいかもしれないと、この歯も神経を抜きました。 ところが、やはり痛みが引きません。こちらも肩がパンパンにはって顎の骨がさらに痛く なって、頭にビリビリとした刺激が走るようになってしまいまた。この歯も再治療中です。 とても丁寧に処置をしてくださるのですが、消毒と言う方法以外には無いらしいので、こ のままでいいのか心配になり、ご相談させて頂きます。よろしくお願いいたします。

回答
 他にも原因があるのかもしれないけれど、“詰めていなければ状態は楽です”という ことですので根管治療の方法や使用する薬剤にも大いに関係していると思われます。 元々根管治療に使われている薬剤生体にとって有害なものばかりです。
 消毒と言う方法以外には無いというよりむしろ、そんな消毒はしない方が良い というのが私の意見です。しかし現実はそんなことを言うのは歯科業界では少数どころか 1匹狼に近い扱いです。

 100歩譲ってその有害な薬剤を使ったとしても、根管治療の基本である完璧な汚物除去 (根管の機械的清掃)とあとの根管充填が完璧であれば治るはずです。それが治らないと いうことは根管の機械的清掃が不十分なまま有害な薬物を使用しているということだと思 います。
 的確な根管治療は痛みを後に残しません。的確であれば1回か2回で結果が出るはずで す。このことを目安に、的確な根管治療を行なってくれる医院を探して転院すべきだと 思います。


返信:2004年7月28日 11:47
 早速のお返事ありがとうございます。
私の場合、最初の治療ミスから再治療まで8ヶ月も放置してしまったこと再々治療まで、 さらに1年が経過していることから治るのも時間がかかるものと思っておりましたがそんな 状態の歯でも1、2度の処置で治るものなのでしょうかその処置とはどんなものなのでしょ うか?
今は何かでカリカリと根管を掃除(?)した後オキシとセイショク(先生はこう呼んでます) で消毒し黄色のお薬を詰めてくれているようです(詰めたガーゼが取れたときガーゼが染 まっていますので)。よろしくお願いします。

回答:
 根管治療の基本術式は同じですが、炎症発生 のメカニズムに対する考えが異なるために、何を重点に治療するかが異なります。 このホームページの随所で申し上げている通り、極論を言えば「細菌を殺すことなど不要、 根管内の汚物を完全に取り去り、そこに二度と汚れが貯留しないよう綿密に封鎖する」と いうものです。だから1、2度の処置で治るのです。根管内の汚物を完全に取り去らないで 漫然と消毒を繰り返しても治らないのはあなただけではありません。ご覧のように全国の 歯科医院で行なわれている治療方法です。


返信:2004年7月29日 20:27
 ありがとうございます。8月9日にそちらに伺うことになりました。 よろしくお願い致します。

初診時パノラマ
消毒の日々


診断:
 一見根尖病巣がないようにも見えますが、よくよくみると根尖病巣らしき像がありますね。 本日治療した左上に関しては、やはり根尖部分の歯髄組織が完全に除去されていない状況で した。貼薬による組織ダメージがかなり大きいようですので、治療直後の痛みはやむを得な いものとしてちょっと長めに経過をみておいてください。今日の治療に落ち度がなければ、 炎症は治まるはずです。

報告:2004年8月10日 14:35
 昨日、そちらで根管治療をして頂いた「消毒の日々」のTです。昨日は有り難うございま した。お蔭さまで、歯の影響と思われていた肩、顎、首の痛みが軽減しました。
先生の仰っていた治療の刺激による(私の場合、腫れぼったく、ちょっと熱を持った様な) 痛みはありますが、頂いた抗生剤と消炎剤を飲めば治まりますし、鎮痛剤が必要な程には 痛みません。何より、毎日消毒に通いながら感じていたゴールの見えない痛みとは、はっ きり違います。痛いのにウキウキって変な表現ですけど、そんな心境です(^.^)
 実は、何度も何度もレントゲンを撮られた事に「何でこんなに写真撮るのかな、被爆す るやん!」って不安になってしまったのですが、後から見せて頂くと、抜髄の経過を正 に把握するためだったんですね。こんなに時間をかけた根管治療は初めてだったもので、 失礼しました・・。そして、今までの抜髄は偶然、幸運にも上手くいっていたのだと感じ ました。抜髄は「簡単では無い」と。トラブルを起こす方が多く、治療にも、双方、大変 なエネルギーが要るのだと痛感しました。
 先生の力説されるメンテナンスの重要性もよく分かりました。大きな処置をしなくて済 むよう、毎月のメンテナンス。私も必ず実行します!
2週間後、もう一方がお世話になります。よろしくお願いします。 「本当にありがとうございました」by 左上顎第二小臼歯(^○^)