臨月の抜髄

日付、時間：2004年8月3日 9:01　 氏名： 　 ピンガ　　　
所在都道府県： 　東京　 職　業： 　主婦　 年　齢： 34歳　　　 　 性別： 　 female　　

質問：
　初めて質問いたします。宜しくお願いします。
現在妊娠１０ヶ月なのですが、歯（左上第２大臼歯）が痛くなってきてしまい困っています。 先日まで通院していた歯医者では治療を断られてしまってどうしたものかと悩んでいます。 もうこの時期になると虫歯の治療は不可能なものなのでしょうか。

　もともとは、左上第一大臼歯の歯茎のあたりが痛み歯医者で診てもらっていたのですが、 レントゲンの結果、後ろの第２大臼歯との間が黒くなっていて”歯槽骨が溶けていて歯槽 膿漏になっている”と言われ、歯石をとったり歯茎に薬を入れたりしてもらっていました。 痛みのほうは治まったりまた痛み出したりの繰り返しだったのでその旨歯医者に伝えたと ころ、第２大臼歯（冠が被っていました）と第１大臼歯の間に汚れがあってその影響かも と言うことで冠をとってもらい診ていただきました。汚れがあったのと、第２と第１大臼 歯の間の歯茎が炎症を起こしていたので歯茎に薬を入れて、後は炎症が治まるよう歯磨き してくださいとの指導があったのでブラッシングをする日々を送っていました（その間３ 週間ほど、歯は剥き出しの状態でした）。
　初診から数ヶ月は歯茎に薬を入れたり先生がちょっと触っただけでも出血していたのが 次第になくなり、痛みも治まってきたようだし、またもうすぐ出産ということもあるので 型をとって被せましょうということになりました。ただ、第２大臼歯には虫歯があるので とりあえずは仮付けしておきます、産後虫歯の治療をしてからきちんと付けますとのこと でした。
虫歯があるのに治療しないでそのまま冠を被せて後で痛みがでないのか心配になったので すが先生は「今は治療（削ったり）できない。治療してももっと痛くなる可能性もあるし、 もし神経の治療をすることになった場合１ヶ月位通ってもらわないといけないので今治療 を始めると出産で中途半端になるから」と言われてしまいました。

　第２大臼歯の虫歯は冠を外した時点であるのはわかっていたのですが、その時は「この 虫歯は今すぐ痛むことはない」と言われ、歯槽膿漏の治療をしてきましたが、先日いざ冠 を仮付けする段階では「虫歯は結構深いと思いますので産後なるべく早いうちに治療に来 てください」と言われました。そんなに深い虫歯を放っておいて本当に大丈夫なのか、万 が一出産・入院時に激痛に変わったらどうしようととても不安でたまりません。３〜４日 前からズキズキ痛んだり治まったりの繰り返し、本当にもうどうすることもできないので しょうか。
長くなってしまいましたが御意見どうぞ宜しくお願い致します。

　妊娠中だからといって特別な治療方法があるわけじゃなし、何事もないとは思うけど 過剰に敏感な妊婦を相手に治療して何かあったら責任問題に発展する可能性もあるので、 できるだけ関わりたくないというのが歯医者の本音です。ましてや臨月、触らぬ神にタ タリなしというところでしょう。

　臨月とはいえ麻酔や投薬をしても何事もないとは思いますが、今の歯科治療の方法で は抜髄になった場合確実に？お産をまたいでの治療になってしまいます。私のように 一日で抜髄を完了する歯科医でなければ治療に踏み切る決断はつかないでしょう。そ れを探すのも現実問題無理だとも思います。“ズキズキ痛んだり治まったり”という 事ですので下手をすれば不安が的中するかもしれません。緊急事態ということであれ ば断るわけにもいかないので、緊急性を訴えて早急に抜髄するよう担当医に頼 むしかないでしょう。抜髄に自信のある先生であれば引き受けてくれると思います。

回答:
　私は抜髄に自信があるので、頼まれれば抜髄します。お産直前という事情も考えて こちらから抜髄を提案するかもしれません。しかし、できれば抜髄はしたくないので 経過をみて治まってくれることを願うし、妊婦に関わりたくないという気持ちもあり ます。
「痛くてどうにもならなくなったら我慢しないで言ってください」というのは、あなた が言うからしぶしぶ引き受けたという逃げ道の確保です。その上であなたがどうしても 痛いし不安だと言えば治療を引き受けてくれるはずです。但しその場合の処置はほぼ 間違いなく抜髄です。