手前の歯を圧迫しただけでは痛みを発することはない。

刺すような痛み

日付、時間：2004年8月24日 11:59　氏名：　さやか　　　
所在都道府県：　東京　職　業：　会社員　年　齢： 26歳　　　　性別：　 female　　

刺すような痛み 質問：
　以前にも何度か質問させていただいたものです。先生の的確なアドバイスのおかげで、その当時の歯の痛みはほとんどなくなりました。今回はまた別の痛みで治療に困っています。
　問題の歯は左上です。2週間ほど前から突然しみるというか刺すような痛みに襲われ、特に飲食をしてなくても日に何度も痛むようになってしまいました。虫歯かな？と思いすぐに歯科医に行ったですが、虫歯は全くなく、左上の第一、第二小臼歯は抜髄されていてレントゲンでも病巣もまったく確認できない状態です。ちなみに叩いても押しても他の歯とまったく変わらず痛みもありません。どの歯が痛むのか、自分でも正確にはわからないため、治療のしようがない状態です。考えられる原因としては一番奥にある斜めに前方に生えてきたおやしらずかもしれないという事で抗生剤を飲んでいるのですが、まったく効果がありません。そもそも奥歯のおやしらずが前の歯を押すだけでこんな痛みがでるものなのでしょうか？？突然過ぎる上に原因が不明なので非常に心配です。

　歯医者の利用方法として“痛くなったので行く”というのが一般的ですが、この習慣を改めない限り歯はドンドン失われていきます。普通にしていたら痛くなる…悪くなるに決まっているから、悪くならないよう普段からケアしに行くという習慣に改めるべきです。

　さてさて親知らずですが、親知らず自体が炎症をもって痛みを発することはあり得ることです。また親知らずの存在により手前の歯がむし歯になったり、神経が犯されることも可能性としては考えられます。しかしそのような場合には、押さえて痛いとかレントゲン的に可能性を示唆する像が現れるのが普通です。おそらくそのような兆候が認められないということでお困りなんだろうと思います。ちなみに親知らずが手前の歯を圧迫しただけでは痛みを発することはないだろう、少なくとも私の経験ではありません。
　解決策としてはまずて徹底した歯石除去を行なってみて下さい。それと神経を取ったという歯はレントゲン的に大丈夫そうに見えても直接上顎洞に炎症を起こしている可能性もありますのでもう少し慎重に疑ってみる必要がありそうです。

返信:2004年9月7日 17:18
　河田先生、ご回答ありがとうございます。最初の相談メールから数週間たったのですが、やはり痛みがとれません。今まではどこが痛むのか定かではなかったのですが最近になってどうやら以前神経を抜いた歯が何もしなくてもズキンズキンといたんでいる事がわかってきました。しかしこの神経を抜いたのはわずかに2、3年前のことで、レントゲンで見ても痛みの原因になるようなものは写ってないと医師に言われています。
　そこでなんですが、再度この歯の根管治療をやり直すべきかどうかを悩んでいます。なぜならこの歯、不思議なことにモノをかんだり、叩いたりしても全く痛みがないんです。ただ、何もしてない時にズキン！と一瞬痛むだけなんです。こんな状況だけでかぶせたモノをわざわざ外してやり直すのは寝た子を起すようなもので危険だと言われてしまいました。
このまましばらく様子を見るべきでしょうか？
それとも医師にお願いして根管治療を再度してもらうべきでしょうか？
ちなみに痛みは絶え間なくしてるわけではない状態です。

回答:
　世界中の根管治療のレベルなんてそんなもんですから治療をするかどうかは慎重になった方がいいですよ。原因は根管治療。多少治療の時期が遅れても、今以上に完成度の高い治療が為されれば治ります。ただ現実の問題として、今以上に完成度の高い治療が約束されるかについては大きな疑問があります。
　「寝た子を覚ます」この言葉は私も使います。その程度の症状ということは、それなりに完成度の高い治療が為されている可能性があります。レントゲンにもまだ写ってないくらいですからね。それを良かれと思って治療しても現状では必ずしもそれ以上の治療が確保されるかどうか疑問です。放置しておいて自然に良くなることはないけれども、そこそこだったらそのままにしておいた方が無難です。それよりも他の歯が抜髄にならないように定期検診！