日付、時間:2004年9月1日 19:10
氏名: Y.F
所在都道府県: 広島
職 業: 学生
年 齢: 17歳
性別: female
質問:
こんにちわ☆
わたしは、前歯の近くに虫歯が出来て,銀歯にしようか、べラグラスにしようか
迷っています。(>o<)
ベルグラスは,やっぱり高いです。でも,永久に,耐久性や,自然な白い歯でいるのなら、
高くても,ベルグラスにしようかと思います!
ずっと、このきれいな白さで.はがれないのでしょうか?
いつか、ぼろぼろになったりしないのですか??
何回も何回もやり直す事があるのになら、考えたいと思います(>o<)
教えてください!
「ベルグラスはハイブリッドセラミックス、ポリマーセラミックスなどと呼ばれ、特殊
なプラスチックとセラミックの複合材料です。物性的にも極めて優れておりインレーから、
このシステム独自のガスプラズマ処理された超高強度ポリエチレンファイバーConstruct
の使用により1歯欠損のブリッジ(メタルレス)まで応用可能です(引用) 」というこ
とにはなっていますが、“新商品=高品質”とは限りません。この手の商品は、過去に幾
多の新商品毎年のように新しくデビューしては消えていきます。白い歯としては30年以上
昔に登場したメタルボンドが未だに根強く支持されています。メタルボンドは透明感のあ
る自然な白さということに関してやや欠点があって、新商品はこの点において常に上回っ
ていますが、それらが常に消え去っていくのは強度面と使用できる適応範囲の狭さです。
ベルグラスが今後どのように評価されるかわかりませんが、現状はあくまでもお試し
期間ということになります。私は、過去の経緯から将来の評価を否定的に捕らえており
ますが、何しろ臨床で使用されて数年経たないと本当の評価はできないものと考えてお
ります。
一方で、これら新商品を扱う歯医者の本音というものを知っておくことも大切です。
かつて硬質レジンインレーが登場したときに、積極的に推奨していた歯医者がいました。
確かに強度もそこそこで審美的にも満足できるものだったと思います。保険外で3万円程
だったように思います。これが保険導入されたとたん「もう止めた!」とその歯医者は
叫びました。約¥3000という保険の安さが問題で、私からみてもとても採算の取れる料金
ではありません。だけど本当に<患者さんにとって良いものだから勧めるのであれば、不
採算であっても勧めるべきでしょう。結局余りにも安く値段の設定された保険の硬質レジン
インレーは見捨てられて今現在どうなったかは知りません。その歯医者は、その後保険の
効かない新商品であったエステニアとかを取り入れて保険外収入を確保しつづけているの
だと思います。
クラウン関係でも同じようなモノが存在します。硬質レジンジャケット冠です。年々改良
されて当時の品質に比べてかなり満足な強度を維持していますが、適応範囲の狭さに加えて
何といっても不採算な価格設定に問題があります。保険では基本的に小臼歯部分は銀歯とい
うように申し上げておりますが、周囲の歯がしっかりしていて一本だけ被せるようなケース
であればこの硬質レジンジャケット冠(約1万円・3割負担で約3000円)でも結構使い物に
なることもあります。
品質的には間違いなくベルグラスの方が上だと思いますが、少しだけ良いモノを法外に
高く勧める歯医者の本音を考慮して選択して下さい。本当の長持ちは、的確な根管治療で
あったり、メンテナンスによる歯槽膿漏の抑制や天然歯維持だというのが私の認識です。