日付、時間:2004年9月21日 21:54
氏名: M
所在都道府県: 中国
職 業: 会社員
年 齢: 34歳
性別: male
質問:
香港で右下の半埋没親不知の抜歯をしました。その前の第二大臼歯の横の親不知がくい
込んでいる部分にレントゲンで虫歯が見つかり冷たいものが稀にしみる程度だったのです
が先生の薦めもあり思い切って抜きました。歯が堅く又、歯の幹が残り再度取り出したり
と手術は約2時間かかったのですが、外国人である私に対して気を使い大変詳しく説明して
頂き(抜歯後レントゲンで確認など)抜歯後の経過は順調でした。
抜歯後、横の第二大臼歯の虫歯を鏡で見せてもらったのですが大変大きな穴があいてお
りびっくりしたくらいです。抜歯後、3週間で治療開始、麻酔後、虫歯の穴の清掃(何か
針みたいなもので削った後、水のスプレーで清掃)後詰め物をして約1時間で治療は終了し
ました。治療前に私の場合は痛みがないので可能性は低いが虫歯菌は目に見えないのでも
しかすると菌が中に入ってしまい将来、痛み出すかもしれないがその場合は根管治療(中
国語)というもので直るので大丈夫と説明されました。
日本在住時代は小学生の頃、歯医者に行った位で虫歯とは無縁だったのですが色々人に
聞くと、普通、虫歯の治療は歯を大目に削り詰め物をすると聞いておりましたので当然、
ドリルで削ると思っていたのですが大変見やすい穴なのでその必要はないとのことでした。
出来ればドリルで削って再発を防止したかったのですがこの治療方法は正しいのでしょうか?
現在は治療後の知覚過敏もあまりなく(数日はあると説明されました。)経過は良好す。
初めての歯医者で治療が外国なのでこのページを知り少し不安になりました。
何卒、宜しくお願い致します。
感想:
大変ためになり海外での抜歯後の不安も軽減されました。感謝しております。
通常“ちょっとしみる”程度のむし歯は抜髄です。むし歯の進行だけを考えれば、徹底的に
削るべきですが、それをすると抜髄になるリスクが高すぎる場合にはあえて多少のむし歯を
残してでも歯髄保護を優先します。その際、むし歯の進行抑制剤を塗っておくと進行が遅く
なってその間に第二象牙質が歯髄内に形成されます。そして数か月以上経過して、むし歯を
削り直しても神経が後退してくれているので抜髄しなくても済むこともあります。
歯髄のことは随分気を使って治療されていたようですし、結果として歯髄炎も治まって
抜髄を回避することができたのだから今更呼び覚ますようなことはしない方が良いでしょう。
できれば半年以上経過してから、やり直せばより良い治療が完成するかもしれません。