日付、時間:2004年9月29日 3:13
氏名: Y.T
所在都道府県: 大阪
職 業: 会社員
年 齢: 25歳
性別: female
質問:
以前から時々このHPを見ていろいろ勉強させてもらっています。相談したいことは
歯周病についてですが、他の質問で歯周病はうつらないというのも読んだのですが気
になってしまったので..
私の彼氏は年がすごくはなれていて歯周病にかかっていて私が見てもかなり進行し
ている状況なのです。歯科に行ってもあまり治療する気がないらしく、そのままだと
いつか抜けちゃうよと言ってみてもあまり気にしないのです。私は神経質なのでまめ
に歯医者さんに行ってクリーニングやチェックをしてもらいますが、細菌感染で
だ液でうつるなどの他の歯科の記事を読んだら、もし若年性歯周病にかかったら
どうしようかなどとものすごい心配になってしまい、相手にたいしても神経質になり
はじめてしまってなんだか疲れてしまいます。
私自身が歯石とりなどをしているならばうつることはないですか?
彼氏のことは大切ですし、本当は行ってきちんと治療してほしいのですが...
長くなって申し訳ありません、宜しくお願いします。
“細菌感染でだ液でうつる”という愚かな考え方が歯科治療の進歩を妨げています。
おまけに新聞記事にまでされて、民衆に余計な心配を与えていることか反省して欲しい
ものです。
よく考えて下さい。歯槽膿漏を起こす細菌は口腔内常在菌といってそんじょそこらの
雑菌です。あなたの口腔内にも同じような菌がとっくの昔から生息しています。それが
いわゆる歯槽膿漏と呼ばれる激しい炎症を起こすかどうかは、個人の免疫抵抗力の違い
と炎症を起こす原因が存在するかどうかです。炎症を起こす原因の極悪玉は歯石です。
歯石をはじめとした汚れが全く存在しなければ、細菌の有無や抵抗力の違いに関係なく
炎症は成立しません。だから毎月歯石をとり続けなさいと警鐘を鳴らしているわけです。
手や皮膚にも同じように雑菌が生息しています。トゲが刺さって取れなくなったり、
毛根の脂肪が変質した時に炎症が成立します(ニクビ)。トゲが刺さらないように注
意するとか、余計な脂肪がの残らないように洗顔するのが防御策。それでも異物として
体内に残存してしまったらそれを取り去るのが医療です。
確かに生まれ出る前の胎児は無菌状態だと言われています。産道を通って下界に産ま
れ落ちた瞬間からあらゆる雑菌との共存生活が始まります。これら雑菌が一切いなけれ
ば異物が体内に存在しても炎症は成立しないでしょう。でもそんなことが可能だとか、
実現させようという発想は間違っていると思いませんか。あくまでも複数の雑菌ですよ。
結核菌のように普段体内に生息していない菌が飛び込んで発症する特殊炎症は、侵入
を防ぐことも可能かもしれないし、その菌だけを抹殺する方法もあります。無数の雑菌
の侵入防ぐ方法や抹殺しきる方法がないにも関わらず新聞で煽り立てるのは間違ってい
るという見解です。