抜髄に関しては、当然の結果だったと思います。

少し欠けてしまいました

日付、時間：2004年12月7日 18:04　氏名：　SY　　　
所在都道府県：東京　職　業：　会社員　年　齢： 41歳　　　　性別：　 male　　

少し欠けてしまいました 質問：
　先日フロスで歯間掃除をしていた際に歯間に詰まってしまい、これをナイロン糸強引に取り去ろうとした際に、健康だと思っていた上側の第２小臼歯の角（上部）が少し欠けてしまいました。
この状態では冷たい水で口をゆすぐと、ほんの少し沁みる感じがあったため、職場の近くの歯医者さんに見てもらいました。先生によると虫歯だということで、その場で抜髄されてしまいました。今まで何の問題も無く、欠けた後も痛みが無いような歯なのに本当に神経を抜かねばならないのか聞いたのですが、選択の余地は無いとその場で抜髄となってしまいました。とはいっても歯の周辺は殆ど残っていたので詰め物をするのだろうと軽く考えていたのですが、その後２回通院した時に初めてクラウンを装着することと、保険外のものを強く勧めると言われ、その場は保留して次回決めることとしました。

以下について釈然とせず、ご助言いただければ幸いです。

痛みの全く無い歯でも抜髄が必要なことがあるのでしょうか？

インレーについては一言も言われていませんが、選択肢に入るでしょうか？

保険外のクラウンは１１万円から１８万円（恵比寿価格？？）だが保険適用のものと違い接合部分から虫歯になり難いと言われています。そんなに大きな違いがあるものでしょうか？

感想:
　先生のホームページを一通り拝見して、大変勉強になりました。もっと以前から見ておけば良かったと後悔しております。宜しくお願い致します。

　抜髄に関しては、やむを得ない…というよりむしろ、当然の結果だったと思います。
むし歯に関して、痛みやそれ以前のしみるなどの症状があった場合はほぼ100％、痛みがなくても何か思い当たった時点ではほとんど抜髄になってしまうというのは歯医者の中では常識です。フロスが引っかかる→一部欠けるという状況からまず抜髄かなと想像しました。そのことがどうしても一般に理解していただけないのが残念です。この件については次の出版物にまとめていますが、ここで生じる無用な不信感が不幸をより拡大していると思っています。

　一方、それ以降の話になるとちょっと様相が変ってきます。その程度の欠け方だとインレーも可能ではないかと。ただ保険のインレーだと余りにも安すぎるという歯医者の言い分も分からないではないけれど、どうも恵比寿価格？？みたいな気がします。保険でも最善を尽くせば“接合部分から虫歯になり難い”なんて違いがでるはずがありません。あくまでも保険外への誘導だと思います。価格も１１万円から１８万円？？　
　人間の心理として保険で3000円だったら、頑張って１１万円にするかというための１８万円だと思います。確かに東京では１０万円前後が相場と聞いています。地方だと７万円だってあります。価格設定は医院毎に自由ですので、価格が品質を保証するものではありません。

とにかく一度他の医院に行ってインレーが可能かどうか相談されてみてはいかがでしょうか。

返信:
　素早いリプライ頂き、有難うございました。大変参考になりました。残念ながら他の医院に行く時間もなく今までの医院に行ったのですが、先ずはインレーが可能かを尋ねました。答えは既にかなり削っているので、もう無理だとのことでした。確かに通う度、隣の歯との隙間が広くなっていってましたので、後の祭なのかもしれません。クラウンについても再度熱心に保険外を薦められたのですが、ここははっきり保険内で進めて貰う事にして、型取りをして貰いました。この歯に付いては、もう今後のメンテナンスに気を付けて付き合って行くしかないと思っています。

　今回の件は良い教訓になったのですが、見た目は全く健康な歯なのに歯間から虫歯が進み、気が付けば抜髄が必要といった事が今後もあるかもしれないと思うと悲しくなります。こういった事態を少しでも遅らせる方法はあるものでしょうか？
因みに私は歯並びは良く歯間が狭いため、見た目ではなかなか発見しにくいのでは無いかと思っています。また、フロスでの歯間掃除も毎日実施しているのですが、フロスが引っかかりやすい特定の歯間があります。宜しくお願い致します。

回答:
　必ず訪れる歯槽膿漏末期を生涯回避して、むし歯の発生・進行を遅らせるには歯磨きだけでは不十分です。毎月歯石除去を行い、それでも発生してくるむし歯を早い段階で見つけ出して早期に治すしかない。いやそれさえしておけば生涯歯を守ることができると確信しています。