日付、時間:2004年12月28日 23:10
氏名: HO
所在都道府県: 栃木
職 業: 会社員
年 齢: 40歳
性別: male
質問:
下顎の左側の6番ですが、13年前に虫歯の治療(銀を詰める)をしてずっと状態は良か
ったのですが、半年前くらいから冷たいものがしみる知覚過敏のような状態です。3日前、
近所の歯科医でレーザーによる治療を受けたのですが、かえって過敏の状態がひどくなって
しまい、今は普段でもややしみるような状態です。レーザーの治療でこのような副作用はみ
られるものでしょうか。
回復期における一時的症状であれば我慢しますが、治療を続けるべきか悩んでいます。ア
ドバイスをいただければ幸いです。ちなみに知覚過敏用の歯磨き粉は先週から使い始めまし
た。
知覚過敏の原因を大きく分けると、歯槽膿漏進行や歯牙周囲に存在する炎症によって生じ
る象牙質知覚過敏症とむし歯の末期症状として現れる知覚過敏とがあります。このうち象牙
質知覚過敏症は周囲の炎症を取り除いたりレーザーや歯磨剤を始めとした知覚過敏処置を行
なうことにより症状の緩和や治癒を得ることができます。ところが、むし歯が歯髄に到達し
て起こった歯髄炎は原因である罹患部分を取り除けば露髄してしまいますので抜髄以外に有
効な手立てがないのが普通です。
最終的に抜髄しか選択肢がないことが分かっていても、何とか抜髄を避けたいという願い
からレーザーを使用したのでしょう。レーザーにもわずかな刺激がありますので、元々存在
する歯髄炎症に刺激を与えてしまいます。その刺激が歯髄の回復効果をもたらすとも言われ
ていますが、炎症を起こすべき原因が完全に排除されていない状態で使用すれば症状を増大
させてしまうことにもなってしまいます。
今回のケース、13年前に治療したということですのでむし歯の末期症状かと思われます。
むし歯治療の賞味期限は平均10年くらいですので、少なくとも1年以上前に異常を察知して
治療しなおしておくべきだったと思います。知覚過敏という症状が既に出現してしまった
状態では、抜髄やむなしという状況のように推測いたします。