これはあくまでも私の個人的な見解です。厚生省や日本歯周病学会の見解とは若干異なります。
FOp(歯肉剥離掻爬術)

質問 日付、時間:Mon Jul 13 09:05:39 Japan 1998    アクセスポイント:hucom.co.jp
氏名: 匿名  
所在都道府県 東京   職 業会社員
年 齢25
   female  

質問:
河田先生はフラップは40歳以上のどうしようもない場合のみ摘要とおっしゃって ましたよね?
先生が考えるフラップオペのメリットとデメリットを教えてください

回答

Perio

FOp
FOp
歯肉を切ってめくって歯石を取る
 図は、一般に考えられている歯周疾患の分類と治療マニュアルです。中等度がFOpの適応、 重度は余程の覚悟をしてFOp…勿論術後の補綴は保険外…保つわけないのだから医療費の 無駄遣い…やりたきゃご自分の費用でどうぞ!  みたいな雰囲気です。

 私は、重度以上のものしか手術の対象とはしていません。それは、手術する以上、抜髄して 連結固定してこそ初めて歯牙保存が可能だからです。如何に抜髄を推奨している私でも中等度 では抜髄をためらいます。歯周疾患進行に対しては抜髄が有効な抑制手段ではありますが、抜髄 には当然大きなディメリットをともないます。根管治療の不備から来る根尖病巣の誘発や歯根破折 など誰もが指摘するとおりです。 しかし、何もしないで放置した場合のナチュラルヒストリーは、重度で5年、それ以上では1年で 歯牙は自然脱落の運命をたどります。ところが、あえて積極的な治療を行った場合、重度では 10~20年、それ以上の場合でも約10年機能させることが可能です。


 一方、一般に推奨されているように中等度でFOpを行った場合はどうでしょうか。 勿論歯の神経はとりません。
 私の理論では、歯槽骨の破壊は異物である歯石のアレルギー反応に伴う炎症が原因です。 また、汚染されているであろう歯根表面を除去(根面処理)しても歯槽骨の回復がありません。 これは、歯根内部(象牙質部分)の有機質が変質して異物化しているからです。
にも関わらず、フラップ(歯肉)を開けて丁寧に根面処理を行えば有機質を含む象牙細管は 大きく解放されてますます変質が進んでしまいます。そうなれば術後の知覚過敏は絶好調!! かえって歯の寿命を縮めてしまいます。 そんな理由からでしょうか、手術に際して徹底的な根面処理は行わない方が良い…と言った 技術指導もあるくらいです。
 中途半端なフラップオペを行うよりは、徹底したスケーリングと継続したスケーリングや 管理をするべきだと思います。
48歳・男性 11年後
5」抜髄時・Fop+HAP施行 良く保ってるなぁ!
同一症例 2年8ヵ月後
「6Fop+HAP施行 同じように治療したはずなのに…
歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏 歯槽膿漏