新たな障害をもたらす可能性が高くなります。
抜歯後の放置

日付、時間:Thu Sep 23 13:52:27 Japan 1999 氏名:Y・T
所在都道府県:東京   職 業:学生   年 齢:22 歳      性別: female  

質問:
 中学生のときに上の歯の中切歯が反対交互歯のため矯正を行い、いったん治療は 終了したのですが、少し経ってから、下の歯も矯正しなければならないといわれ、下の歯の 第一小臼歯を両側抜きました。
 しかし、矯正を受験等のため途中で止めてしまいました。今22歳になって、前歯に隙間が出て きて動いてきている感じがありました。また、歯並びはよいのですが、噛み合わせが深く、下 の歯が内側に傾いて前歯の噛み合わせが窮屈な感じがあります。歯を抜いたまま約5年経ったの ですが、これからこの状態のままにしておくと、噛み合わせが悪くなったり、顎関節症になったり、 抜いた歯の歯茎が痩せ、骨も痩せたり、何かしらの支障は出てくるのでしょうか?
至急の治療ををしなければならないのでしょうか?

メールアドレス: sunny-t@mail.webnik.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  5年も経ったのですから今更“緊急に”ということはないでしょうが、放置しておくと臼歯部が ますます倒れこんで咬合関係に重大な支障をきたす可能性はあります。歯茎や歯槽骨の問題 は、歯周疾患のメインテナンスを徹底することで防ぐのが一番ですが、それでもマイナス要因 として働くことは間違いありません。

 当初の予定通りの矯正は無理だとしても、現状の問題点をクリアする程度の矯正は可能 だと思いますので改めて矯正の相談をされることをお勧めいたします。

返信:
回答の中に、「放置していくと、臼歯部がますます倒れこんで咬合関係に重大な支障をきたす 可能性がある…との事でしたが、具体的にどのような支障が起こるのでしょうか?
また、「現状の問題点をクリアする程度の矯正」とはどのような矯正方法でしょうか?

回答:
 歯を抜いた状態で5年も経過すると、少なからず傾斜しているはずです。まっすぐ植立しているから 60kg以上といわれる咬合圧に耐えられるわけですが、一度傾斜し始めるとスペースのある限り ますます傾斜して早期喪失の原因となります。また、上下のかみ合わせがきつくなり(低下) 咬合低位顎関節症として新たな障害をもたらす可能性が高くなります。

 すでに傾斜したものを完全に元通りにするのは無理だとしても、可能な範囲で回復させるとか、 今以上傾斜しないように歯並びを改善することが必要だと思います。5年前にしておけば比較的 簡単にできたことも、費用・期間伴に負担が大きくなることが予想されます。

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