歯を残す治療は痛みを伴います。
仮歯不適合

日付、時間:Thu Sep 23 16:50:07 Japan 1999    氏名: 中島   
所在都道府県:千葉   職 業:会社員   年 齢:27歳      性別: female  

質問:
早速のお返事、ありごとうございました。これ以上、歯肉炎を進行させない為に 根本的な治療をしていきたいと思います。ちょっと不安なのは、 仮歯不適合っていうのは、仮歯ゆえによくあることなのでしょうか?
必死で歯磨きしてても、仮の歯が原因で歯肉炎をおこしてしまうと、なんか虫歯治療の途中で 新しい歯周病になってしまった様な....。又、歯ぐき切開後の腫れ、痛みが、まだひかない 時点で(その旨再確認しましたが)コア、仮歯に進み、その後2〜3週間痛みが続き、やっとひ いたら、仮歯不適合による歯肉炎という経過にちょっと不安になっています。 私の先生は仮歯まで作って下さり、よくやって下さっているようにも思うんですが、 患者2〜3人位並べて、あっちこっち渡り歩くように治療をされているのでいつもお忙しいそうで、 ちょっと心配になってきたんですが....。

回答  私達の学生時代(25年程前)の教科書には、抜歯の適応症として“ムシ歯が歯肉縁下(歯茎より下) に及ぶもの”と書かれていました。
 歯の破壊程度が少なければ少ない程満足の得られる治療が可能なことは誰にでも想像できます。 「歯肉を切って、患者さんに痛い思いをさせて、しかも永くもつことが保証できない歯は抜きましょう」 という考え方です。
「抜いてしまえば隣の歯に莫大な損失を与えるし、うまくいけば長期使用も可能で使えた期間だけ 隣の歯を守ることができる。治療も面倒だけし患者さんには少々痛い思いもさせるけどそれでも 何とか歯を残そう」という考え方のちがいです。

 どちらが正しいかというより、どちらの歯医者を選ぶかは患者さんの自由です。もっとも看板に そこまで明記していないので、うわさを聞くとか実際に治療してみないと分からないのが現実ですね。 私も後者の考え方です。歯肉を深く切った時にはあらかじめ「治療中はズーと痛みますよ」と防御腺 を張っています。痛みを訴えられる程度は仕方ないと思っていますが、「今までこんな痛い思いをした ことがない」とか恨み言をいう患者さんには「それならぬきましょか?」と言いたくなります。
実際には2週間程度日にちが経てば痛みは治まりますので、時間さえ稼げるようにおまじない (薬を塗るとか)でもして時間の経過を待ちますので抜歯には至りません。

 保険では無料ですが、咬合関係を保つ上で仮歯は重要です。でも仮歯の宿命として一時的な 歯肉炎症は避けられません。そう考えると、歯肉切除した臼歯部に仮歯を入れることにには 疑問を感じますが、普通はそこまで痛むことも少ないのでどちらを優先するかはとりあえず医師の 裁量の範囲だと思います。一連の行動(診療)は全て善意の行動のようですので、結果が思わし くないからといって悪意にとらないで下さい。

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