これはあくまでも私の個人的な見解です。厚生省や日本歯周病学会の見解とは若干異なります。
GTR(組織誘導再生療法)

質問 日付、時間:Mon Jul 13 09:05:39 Japan 1998    アクセスポイント:hucom.co.jp
氏名: 匿名  
所在都道府県 東京   職 業会社員
年 齢25
   female  

質問:
フラップして根面をレーザー処理する方法がありますよね? それだと再生が多少見込めるとか・・・?
それと、GTRについての先生の見解も教えてください。

回答
FOp
GTR
歯肉の侵入を防いで骨組織の回復
 私の理論では、歯槽骨の破壊は異物である歯石のアレルギー反応に伴う炎症が原因です。 また、汚染されているであろう歯根表面を除去(根面処理)しても歯槽骨の回復がありません。 これは、歯根内部(象牙質部分)の有機質が変質して異物化しているからです。
従って、正常な歯周組織の回復には根面だけでなく変質しているであろう象牙細管内の有機質 の処理が必要です。そこでレーザーの熱による歯根象牙質の処理となるわけです。 わずかな実績と可能性はありますが、まだまだ問題が多いようです。しかし、この理論に 従ってもっと効率良くまた、予知性の高い方法があるはずだと確信しています。

 実際親和性の良い人工歯根(インプラント)や適切に処理された移植歯では、 周囲の骨破壊などの環境に関係なく歯周組織の回復が認められます(下図参照)。

抜歯直後
移植後1w
移植後1Y
61歳・女性
移植歯と周囲骨との
間に隙間が存在
歯周組織が回復して
隙間は認められない

 一方、GTRの歯周組織再生理論は歯根や根面の状態は全く無視して、“再生を妨げるものは、 上皮の侵入である。つまり歯槽骨の再生速度より歯肉上皮の侵入が早いので正常な再生ができない。” というものです。従って、GTR膜なるものを巻いて歯肉上皮の侵入を防げば骨ができる ということになっています。
GTR、BMP(骨再生促進剤)、HAP(人工骨)、いずれも補助的な役割としての存在意義は ありますが、歯周組織再生の本命とはなり得ないと思っています。

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