歯周の処置は、進行程度に応じてどのランクの処置が必要かを判断して行います。
歯周炎の治療

質問 日付、時間:Tue Jul 7 16:36:55 Japan 1998    アクセスポイント:hucomgw.hucom.co.jp
氏名: 匿名 
所在都道府県 東京   職 業会社員 年 齢25 female  

質問:
歯周疾患についてですが、症例によってさまざまな治療法があるんですね。専門家で もその処置はさまざまで私の通っている歯医者さんはベストな方法をとってくれるか? 恐ろしくなりました。

私は97年3月より、虫歯の治療と歯肉炎の治療のために通院しています。スケーリング や歯の治療がおわり親知らずも抜いてお正月を境に少しおさぼりをしていました。 6月の中旬に久しぶりに先生にみてもらったところ、骨の吸収が少し見られるとの ことで今SRPをしています。炎症はしだいに良くなっていっていますが、歯茎の後退は とっても悲しいのです。骨の再生は望めないのでしょうか?年末まで通っていたのに どうして今ごろSRPなんでしょうか?
わたしはとっくにSRPは済んでいるものと思っていました。 歯肉炎のうちに治せたと思っていたのに残念です。自分が半年通院をサボったのが悪いんだと 思っていましたがふと、どうしてもっと早く気付いてSRPしてくれなかったんだと先生に 疑問を感じたりします。そんなに急に進むものなんでしょうか?
私としては最善の方法で健康な元の歯に戻したいと思っています。今度はフラップだと 思って勇気をだして診療台に座ったのにSRP・・・ そしてみるみるうちにピンク色になってく私の歯茎。どうしてもっと早くSRPでも フラップでも してくれなかったのでしょうか?
歯茎や骨の再生はどうしても不可能ですが?
少しでも見込みのある方法がありましたら教えてください。たとえば、ストレスを溜め ないとかカルシウム、V−Cを良く取るとか何でもかまいません。小さい頃から歯並び を誉められてきました。今それを失うのはとっても辛いし、両親にも申し訳がありません。 少しでも出来ることがあったら教えてください。 (ちなみに家族はみんな歯は丈夫です。煙草もお酒も不規則な生活もしていません。)

ご意見・ご感想:
知識がないのって本当に恐ろしいですね。御社?のHPは本 当に素晴らしいです!何より自分が必死にならなければ治せませんよね。後は信頼出 来る歯医者さんに出会うことです。今の先生は信頼しています。でもここしか知らな いのは不安です。私は世田谷区に住んでいますが、歯周病治療に熱心で信頼できる歯 医者さんをおしえていただけませんか?

メールアドレス: yuko@hucom.co.jp   ホームページURL: http://

回答
scaling
スケーリング
歯石を取り除き
プラークコントロールし易くする
SRP
スケーリング&ルートプレーニング
除石と根面処理
P cur
盲嚢掻爬
除石と根面処理、
更に不良肉芽の除去
ENAP
新付着術
除石と根面処理、
更に新たな歯肉付着を計る
GEct
歯肉切除術
歯周ポケット減少を目的
とした増殖歯肉の除去
FOp
歯肉剥離掻爬術
歯肉弁を剥離して
除石と根面処理を行う
 歯周疾患の処置としては表に示したような方法があります。 目的は、歯石を除去して汚染された歯根の表面を処理して病的に腫れた歯肉を引き締まった 健全な歯肉を獲得することです。進行程度に応じてどのランクの処置が必要かを判断して 行います。

 歯周疾患(歯槽骨の吸収)は、特殊な状況を除いて(上行性歯髄炎など)そんなに急激に 進行するものではありません。「どうして今ごろSRPなんでしょうか?」私も疑問に思います。
「検査結果に基づいて、ゆっくり様子を見ながら次のランクの処置を選択しなさい」という 厚生省の指導が1つの理由です。
次のランクの治療が必要であることを説明して納得して頂くことが非常に煩わしいことも あるでしょう。実際、協力的でない患者さんも多くいます。
患者さんの理解が得られないまま次の処置を行いますととんでもない不評を買います。 歯が滲みる!歯肉が下がった!ものが詰まる!・・・など。

詳しい状況は分かりませんが、25歳ですからフラップ(FOp)まで行うのは少し早すぎるでしょ うね。私の医院では、通常40歳を過ぎてどうにもならない状態になってから選択します。

 破壊された歯槽骨の回復は、種々の方法を試みていますが原則として不可能です。 わずかな回復と進行抑制の効果しかありません。それでも随分な値打ちだとは思います。 健康な歯肉の獲得は可能ですが、歯肉の退縮は歯槽骨の破壊に伴うものですから一旦退縮 した歯肉の回復(増殖)もほとんど不可能です。 現実的な対応として、今ある歯石を徹底的に取って、以後毎月歯石を取り続けて現状を維持 しつづけることこそ最良の方法です。生涯、入れ歯のお世話にならずにすみます!!

全身的な対応としては、栄養のある食品をまんべんなく摂取して、しっかりと睡眠をとる ことです。その為にも適度な運動をして規則正しい食事と睡眠をとるとともに肥満に 配慮することです。言葉を変えると、ストレスを溜めないということでしょうか。 栄養素については、カルシウムもビタミンBもEも必要です。それよりもっと大切なことは 全ての栄養素が必要ということです。いくらカルシウムやビタミンB−Eをたくさん摂取しても ある一つのビタミン(例えばVi.A)が不足すれば不足したVi.Aに比例してVi.B−E も不足してしまいます。

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