根管治療に“強い薬”は不要!!
毒物使用中?

日付、時間:Sat Nov 6 1:51:56 Japan 1999    氏名: MAMI B   
所在都道府県:兵庫   b:その他   年 齢:34歳      性別: female  

質問:
約15年前、阪大歯学部ホテツ科の箕浦先生に、矯正して頂きました。
抜歯と矯正、虫歯の治療等、かなり力を入れてやっていただいたお蔭で、きれいな歯になりました。 歯磨きの仕方もきちんと教えていただきました。とても嬉しかったです。が、結婚して忙しい日を 送っているうち、歯磨きも手抜きになったのか、虫歯がたくさんできてしまいました…。
下の左の歯たちですが、8(親知らずですよね?)は抜きました。口腔が狭いため、矯正の際、 4を抜き、外に向いていた5をワイヤで引き入れました。この3と5の隙間は5ミリないのですが どうしても歯垢が貯まりやすく、気がつくと5のはえぎわに歯石となっていて、いじっているうち にボコッとすじ状に削れてしまいました。
また7は虫歯を治療し詰め物をしていたのですが、それがとれたまま放置していたために、虫歯 がひどくなってしまいました。

ここからが、本題です。今、この7を治療中なのですが、週に2回くらいの治療で「今は、神経を腐 らせている」という説明でした。治療を始めてから顔の左全体が痛くて、どうやら上の臼歯が痛んで いるようだと思ったので、先生にその旨伝えました。しかし虫歯ではなく「歯石が溜まっていて歯茎 も腫れているからそのせいでしょう」ということで歯石除去の処置をしてもらいました。
その後、今度は左の下全体が痛み出し、その日は「強い薬が入ってますから、歯が浮くよう な感じがあるけど、問題ないですから」という治療だったので、その痛みかと思っていたのですが、2日 経っても痛みは更に増すばかりで、しかも鎮痛剤が全く効きません
これらも歯石除去してもらえば楽になるのでしょうか、それとも、7の治療が終わるまではできない のでしょうか。7自体も今現在、噛み合わせるだけでも飛び上がるほど痛いです。
次の治療日は月曜日(3日後)です。それまで放っておいてもいいでしょうか。

ご意見・ご感想:
せっかく治していただいた歯をこんな状態にしてしまって、箕浦先生には 申し訳ない思いでいっぱいです。箕浦先生のような何でも相談できる歯科医先生を探してこの サイトに辿り着きました。支離滅裂の乱文ですが、よろしく指導願います。

メールアドレス: pen-gin@mbd.sphere.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  “神経を腐らせている”ということですので、おそらく亜ヒ酸を使用 しているものと思われます。“週に2回くらいの治療”ということですが治療を始めてどのくらい経つ のでしょうか?
 私の医院では年に1人くらい、それも3日程度を限度に使用しています。2〜3日程度ですと 神経は完全に死にきらないので、次回は麻酔を併用しての抜髄になります。といいますのが、 亜ヒ酸は元来生体組織を腐らせる怖い薬です。あまり長く作用させると、歯の神経を 通り越してアゴの骨を腐らせてしまうからです。

 このような状況で3日も放置しておくと、抜歯は確実でしょうし、場合によってはアゴの骨まで 削り取らなくてはいけなくなります。一刻も早く亜ヒ酸を除去しなくてはなりません!!
何処でも良いですから状況を説明して、今日中に対処してもらってください。

 できることなら、麻酔をして腐った神経(亜ヒ酸混入?)も徹底除去して、何も詰めないで 開放状態にするのが望ましいかと存じます。状況によっては抜歯も必要かもしれません。 私の推測が誤っていれば良いのですが…


日付、時間:Sun Nov 7 1:21:01 Japan 1999    氏名: Mami B   
所在都道府県:兵庫   職 業:その他   年 齢:34歳      性別: female  

質問:
早速回答ありがとうございました。痛みはまだあります。ずっと同じような感じです。 左耳の下辺り、あごの「エラ」ぐらいににぶーい、だるーい痛みがあります。元凶の奥歯は、 噛み合わせすらできません。すぐに他の医者に行って…とのご指導でしたが、なにぶんメール を読んだのがさっき(2時間前、つまり夜中)だったもので、回答の内容に、ただ唖然としてい る現状です。
処置を急ぐべきなのは重々承知したのですが、明日(すでに今日)は日曜日なのです。先生が 日曜も診ていただけるなら、すぐにでも跳んで行くのですが(近いので)…。

それから、先に記した5の歯ですが、歯石が取れた後の「虫歯」は、歯茎に隠れている部分に 及んでいるようです。上側(噛み合わせ部分)は治療で削って詰めてあります。横からも削る 方が良いのでしょうね。Uのように彎曲した「クセの悪い歯」なので、元より歯垢が溜まりやす く難儀しています。

ご意見・ご感想:
とにかく、まだ痛いのですが、先生に相談できて嬉しく思います。いつでも 相談できるので心強いです。このHPの記事をずっと読んでいるだけで、もう2時間以上経って しまいました。他の症例も、とても参考になります。また、細かいところに先生のユーモアも感じ られて、楽しく徘徊(!)しています。「おみくじ」にはまっている間は、痛みを忘れていました。


臨 床 所 見
日付、時間:Mon Nov 8 12:34:42 Japan 1999    氏名:    
所在都道府県:兵庫   職 業:その他   年 齢:34歳      性別: female  

質問:
こりもせず、同じ歯科医で治療を受けてきました。
相変わらず浮いたような感じで、噛み合わせても痛いという事を訴えましたが、先生は 「まだ痛いか?」と首をひねっていました。そのまま治療が始まりましたが、詰めてあるものを コロンと取っただけで、いつもの歯管処理(針金みたいなものでゴリゴリされるやつ)はされず、 また詰め物をして終了しました。「土台のセメントを入れましたから、1時間は何も食べないで ください」とアシスタントの女性に言われてびっくりしました。
これで、カブセ物をしてしまうのでしょうか。先生もその女性もすぐに他の患者さんの治療に 入ってしまわれたので、それ以上何も聞けませんでした。とても不安なので、いっそのこと 他の歯科医に移ろうかと思いますが、何処に行っていいのかわかりません。 加西市内で何処か紹介していただければ、嬉しいのですが…。よろしくお願いします。


【診断】
 抜髄にあたって、麻酔を使用しなかったことから亜ヒ酸を使用したものと思われる。 3根管中、2根管は不十分ながら抜髄されていたが近心頬側根は全く抜髄されていなかった。 “神経を腐らせる薬”は、不十分な根管清掃を補う意味でクレオソート系の薬剤を使用し最終的に 糊剤系の充填が行われていた。

処置
 局所麻酔の上、根充剤と残存する腐敗歯髄を丁寧に除去し(根管形成)即日充填施行。
経過
 すでに充填された糊剤の影響で、術後は一旦痛みがでたものの暫時減少傾向に向かった。 2週間経過観察した結果ほとんど痛みのない状態まで回復→最終補綴を予定中。

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