日付、時間:Wed Dec 22 17:46:11 Japan 1999
氏名: NN
所在都道府県:東京
職 業:自由業
年 齢:35歳
性別: female
FOp: 歯肉を切ってめくって歯石を取る |
ご意見・ご感想:
個人でパソコンを持ってないのでアドレスがありません。公開のホーム
ページを拝見させていただきたいと思います。あさっての昼までに答えを出さなくてはならない
ので、もし間に合うようなら恐れ入りますがお願いいたします。こんなに素晴らしいホームページ
に出会えてうれしいです。
年齢的にも歯周疾患が進行してもおかしくないとは思いますが、1点見落としがちな問題が
あります。
他の部位の歯槽骨破壊も結構進んでいますか? 2・3番部位に
限定した歯槽骨破壊であれば、案外2・3番の根尖病巣による破壊の可能性があります。
歯槽骨の破壊像はおそらく歯周疾患による破壊像なのでしょうが、根管(根っこ)治療の不備
が少しでも疑われるようですとさし歯をはずして根管治療を優先すべきです。
根管治療に問題がないとすれば歯周疾患が原因ということになります。勿論何もしなければ
何れ歯は抜けることになるでしょうね。骨再生療法は、私も必ず挑戦してみますが、現状では
ほとんど期待できません。挑戦しても悪くはないのですが、結果とすれば手間とお金の無駄遣い
になってしまいそうです。
基本はあくまでも、現状維持の処置ということです。考え方をかえれば、今の状態が生涯保つ
ことができるならば何も問題はないと思います。ただし、今の状態を生涯保つためには、1回の
手術で全て片付くと思ったら大間違いです。手術をした後も、生涯継続したメインテナンスが
必要です。
歯肉は必ず退縮しますので、審美性を確保するためにはおそらくさし歯の再製が必要です。
そこでちょっと気になるのが、“歯肉を切り取る”という表現です。この表現ですと
“ 歯肉切除術”のように聞こえるのですが、手術の方法としては、
“ 歯肉掻爬剥離術(FOp)”を選択すべきだと思います。
手術方法については、余計な口出しになりますので参考程度に留めておいてください。
私でしたたら、まずさし歯をはずして根管治療を行います(おそらく問題の3番も)。その際、手術で
はなく麻酔をした上で徹底した歯石の除去や根面の処理を行って、一旦連結状態のさし歯を装着
してメインテナンスに移行すると思います。そののち(出来れば5年〜10年後)、歯槽骨破壊程度を
見極めて手術をするだろうと思います。
ご意見・ご感想:
12月22日に骨の再生の件で御相談させていた
だいた者です。その節はありがとうごさいました。
先日、歯肉を切り開いて骨の破壊の進行を止める治療を受けました。術名は聞いてませんが、
たぶん河田先生のおっしゃる「歯肉剥離掻爬術」だと思います。担当の先生が術中に歯肉の下
の溶けた骨の様子を鏡で見せてくださり、丁寧な説明に好感が持てました。1週間後に抜糸の
予定です。
当日はさすがに痛み止めがはなせませんでしたが、一晩たった今では思ったより痛みもなくほっと
しています。ただ、縫ってある糸が黒くて目立つのがチョット気になってますが。歯肉が落ち着いた
ら(3)のさし歯を治す予定です(河田先生のご説明と順番が逆でしょうか?)。
また、他の歯には歯石もほとんどなく問題ないのに、ここだけ悪くなっているのは、噛み合わせ
等に原因があるかもしれないので、これからみていきましょう、とのことでした。
とりあえず一安心です。
これから頑張って治療に通い、現状維持に努めます。河田先生、わかりやすいアドバイスを本当に
ありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。
回答:
世間では、“噛み合せ”をよく言いますが、私にはそのような経験がほとんどありません。「噛み合せ
よりも実は根管治療に問題があった」という経験の方が多いのです。あとで3番の根管治療もする
ということですので、是非しっかりした治療をしてもらって下さい。