日付、時間:Sat Dec 25 23:45:30 Japan 1999
氏名: MH
所在都道府県:京都
職 業:会社員
年 齢:35歳
性別: female
ここ5年くらいは清掃状態、歯肉の状態は良好と言われていて、腫れたり痛んだり出血する場所は
ありませんが、左の下顎7番の奥(歯の向こう側)はレントゲンを見ると特に深いと言われていて、
歯ブラシを歯肉と歯の境目に入れて磨くと、いやなにおいがします。痛みはないのですが、治療が
必要でしょうか?
現在定期検診をして頂いてる先生は、腫れていない、膿も出ていないので大丈夫、様子をみましょう
と言います。全体的に歯肉は後退していて、どの歯も歯間ブラシのSSが入るくらいの隙間があいて
しまっています(60歳位の骨だそうです)。歯列矯正を考えていますが、小臼歯4本も抜くこと、歯を
動かすことに不安があります。矯正のための検査でストップがかからなければ矯正しても大丈夫で
しょうか(歯周病治療の一環として年輩でも歯列矯正される方もいるとか・・・)。
また、前歯は差し歯なのですが、最近先生のHPを見ていろいろなリスクがあることを知り、不勉強の
まま迂闊に審美歯科にいったことが悔やまれます。今のところ、痛みも腫れもないのですが、裏に
少し表面傷があるようです。細かいことですが、就寝時に時々脈打つ感じがします。根管治療が
うまくいっているかどうか、念のため診てもらった方が良いでしょうか?
話が少しそれますが、Q&Aのコーナーで、先生は口腔外科勤務時代に骨格性上下顎前突治療の
ための外科手術(歯ごと顎を切り取って、歯茎を短くして顎にまた埋め込む方法のことと思いますが)
を経験されて、それはかなりの苦痛を伴うので薦められない、とおっしゃっています。
苦痛というのは手術中全身麻酔をしても苦痛が伴うのでしょうか。また外科矯正にはかなりのリスク
が伴うのでしょうか?長々といろんな質問をしてすみません。
ご意見・ご感想:
先生のHPを見て、健康な歯のありがたさを再認識しました。今まで以上に
歯磨きに気合い入りそうです(そのくらい、いろんな症例のお話は怖い・・・!の一言です)。
Q&Aのコーナーはとても参考になりました。若くても同じような悩みを抱えている人が案外多いこと
に驚きました。
メールアドレス: yskysh@hotmail.com
ホームページURL: http://
私はあまり信じていませんが、口呼吸が歯周疾患の増悪因子の一つに数えられています。
歯周疾患の進行を抑制するのは、あくまでも歯石の除去とメインテナンスです。口呼吸を治しても
歯周疾患の進行抑制効果はほとんど見込めないと思います。
歯牙が重なりあった(叢生・そうせい)を矯正することは、多少歯周疾患の進行抑制に効果が
あるかも知れませんが、前突状態を解消することが歯周疾患抑制につながるとは思えません。
あくまでも歯列矯正は、審美性の回復が目的であるという認識が必要です。
外科矯正のリスクは、手術そのものの痛みよりも、歯牙固定期間中の清掃不良や歯髄壊死
を招く可能性を危惧します。
臭いのある7番には何か原因があるはずです。歯石沈着が最有力候補ですが、それ以外にも
補綴物の不適合やセメントの残留や根管治療の不備などの原因も考えられますのでそのまま
放置しないで原因の究明と排除が必要です。同様に、さし歯の傷も一過性の外傷なのか他に
原因があるのかを診断しておく必要があります。
しっかりスケーリングの予約もしてきました。月1回のメンテをしてくれるところはなかなかなさそ
うですが、頑張ってケアして(してもらって)いきたいと思います。
回答:
穿孔(せんこう)ですか。あまり喜んでられませんね。
根尖病巣よりも、もっと経ちの悪い状況ですよ。根尖病巣なら、根管治療を上手にやり直せば
治癒の可能性もありますが、穿孔を治すには外科的手法しかありませんしその治癒率が低い
上に、外科的手法のできる歯医者もほとんどいない。
折角安堵されたところに、悪い情報で申し訳ありませんが、その歯の寿命は短そうですよ。
返信:
河田先生、今日会社のパソコンからHotmailをのぞき、先生からの返事を見て、愕然とし、半日
仕事が手に着きませんでした・・・が、先生のおっしゃる穿孔とは根っこに穴があいてる状態の
ことですよね?
私の場合はクラウンの裏側のセラミックに中の黒い金属が透けて見えてる状態で、ちょっとひび
割れてるような細い小さい傷が・・・ 紛らわしい説明をしてすみませんでした。でも私の場合はこ
の差し歯の寿命は短いかもしれないけれど、先生のおっしゃってるケースではないですよね?
どちらにしても根管治療がうまくいっているか、3ヶ月後のレントゲンでは判明するわけがないと
先生のHPで読みましたし、今後問題がじわじわと出てこないことを祈るしかないのでしょうね。
今何ともないのに、クラウンをはずして調べた方がいいのかな・・・でも、それをしてくれる歯医者
さんが今度完璧な治療を施してくれる確率は低いと・・・
将来もしかして遙々姫路まで先生のところに駆け込んだ際は、「関わりたくないケース」と言わず
診てやって下さい(!!)
私は今まで虫歯とはほとんど縁がなく、差し歯にするイコール神経を抜くということさえ知りません
でした。本当は、薄いポーセランというのでしょうか、あれをかぶせるつもりだったのを、歯並びが
悪いからとクラウンを薦められ、ふとその気になった私が馬鹿でした。内容についてもっと説明し
てほしかった・・・というのは甘いですね、むこうも商売ですから。高い商品を売るためにマイナス
になることをわざわざ言うはずもない・・・診療でなくBusiness Dealのようなものですね。
と悔しがっててもしょうがないので、これからのことを考えます。
まだまだ相談したいことがいっぱいありますので、来年もお世話になると思いますがよろしくお願
いします。
日々の仕事だけでもたいへんなお仕事とお察ししますが、その上私たちの相談にものって頂き、
PC、釣り、自動車とお忙しいことと思いますが、頑張って下さい。どうぞ良いお年を。
回答:
穿孔ではないようですね。
一過性の外傷か、補綴物不適合による歯肉炎か。それ以外に何か原因がひそんでいるのか。
まずは、根管治療の不備や穿孔でなけばそれ程気にすることはないかもしれませんね。