日付、時間:Thu Jan 6 8:55:17 Japan 2000
氏名: AM
所在都道府県:山梨
職 業:会社員
年 齢:29歳
性別: female
質問:
私の歯は典型的な乱ぐい歯で、昨年の暮に歯列矯正のための抜歯が始まり、
まず左の下の第1小臼歯を抜歯しました。その第1小臼歯のほぼ真下に過剰歯があることも
レントゲンにて分かり、第1小臼歯と過剰歯を一度に抜歯、過剰歯の大きさはほとんど第1小
臼歯と同じであり根も深く、抜歯の痕を縫合しました。
抜糸の予定の3日ほど前、縫合した5ヶ所のうち3ヶ所の糸が、輪になった状態のままとれて
しまいましたが、病院への問合わせでは問題ないとの事でそのままで待ち、1週間後に抜糸し
ましたがとなりの犬歯の根元の歯茎が剥げてしまい、歯根が3ミリほど見えている状態になって
しまいました。抜歯した病院では問題ないと言われましたが、矯正歯科医院では心配との事で
あり、他にも歯茎は元のようには治らないと聞いた事もあるのでとても心配です。
また、抜歯からほぼ1ヶ月経ちますが未だに左の下唇に痺れが残っており心配です。よろしく
お願いします。
糸が途中で取れたことは全く関係ありません。問題は、歯肉退縮と痺れが残っていることですね。
まず矯正を始める前の段階で、過剰歯が存在することについてもう少し検討すべきだったと思います。
一般に矯正をする限り第一小臼歯の抜歯は当然の処置ですが、小臼歯を抜いて矯正するからには
埋伏過剰歯を抜かなくてはなりません。埋伏過剰歯を抜くためには周囲の骨をある程度削除しなく
ては抜けません。そうなるとある程度の歯肉退縮は当然の結果起こりうることです。
多少歯肉が退縮したからといってたいした問題にならないと思いますが、一旦骨を
失って退縮した歯肉を元に戻すことは不可能です。放置しておいてもある程度は回復しますので
それを期待するしかないと思います。
第一小臼歯を抜かなければ埋伏過剰歯も抜く必要がなかったわけですが、その位置にある埋伏歯
を抜けば神経に損傷が及ぶことはやむを得ないことだと思います。神経の回復は非常に遅く、最低
でも3か月、3年近くかかることもあります。回復速度を速めるためにビタミン剤系統の薬を飲むくらい
しか手立てはありません。何れ回復すると思いますので、今となっては、自然の回復をおとなしく待つ
しかないですね。
結果論のようになってしまいますが、元々成人の矯正に対しては反対の立場から申し上げますと、
叢生部分の側切歯を抜いて歯並びを揃えた方が簡単で良かったように思います。
まっ、折角決断して始めた矯正ですので、歯周疾患の進行に最大限配慮してなるべく早めに治療を
終了するよう気持ちを切り替えてください。