根管治療が出来るところまで完璧な根管充填を行うことが基本です。
弯 曲 根 管

日付、時間:Sun Jan 9 2:24:17 Japan 2000    氏名: E.H   
所在都道府県:東京   職 業:会社員   年 齢:28歳      性別: male  

歯根端切除術の応用
歯根端切除術
歯根端切除術
弯曲根管など根管治療が不可能な歯に対して行います 可能な部分を根管充填して不可能な汚染根尖部をカットします
質問:
 先生、明けましておめでとうございます。昨年いくつかの質問をした者です。 その時には親切にご回答いただきありがとうございました。実はまた疑問が出てきましたので、 質問をさせて頂きたいと思い入力致します(ご回答は時間のあるときでかまいませんので、どう かよろしく御願い致します)。 
根管治療(右下5です)を1ヶ月以上していたのですが症状(痛み、排膿)がいっこうに改善され ずにいたのです、実はこの歯髄は根尖付近で90°程度に曲がっており歯髄が取りきれないこと が検査によってわかりました。根尖には嚢胞(のうほう)がありまして、その部分まで薬を押し込 んでレントゲンを撮ったところ明確になったようです。現在、その時に押し込んだ薬による症状の 改善を狙って1,2ヶ月ほど様子を見ることにしています(現在、わずかですが痛みは残っていま す)。
  ところで質問なのです。嚢胞、痛みが今後改善されたとして、その後の根充はどうなってしまうの でしょう、歯髄が曲がっているために根充がうまくいくか心配なのです。先生は多数の根充を経験 されていると思いますが、私の様な症例の場合どのように対処されているのでしょうか?
教えて下さい。(因みに現在通っている医院では、曲がってから歯牙外に出るまでの長さは そんなに長くないので詰められる所まで詰めて残った部分は生体の抵抗力で炎症の再発を 防ぐしかないという様な説明を受けたように思います)。 

もう1つ質問させて下さい(入力している最中に思い出しました)、”ヘミセクション”についてです。
左下6を10年ほど前に治療しました。その時点で歯冠部分はほぼ全壊しており、複数根の繋がる 部分(つまり歯の中央付近)から肉芽状のものが出ている状態でした。当時治療して頂いた先生 から「この歯は、機能的に回復するように治療をしてみるが回復しても永くはもたない」というよう なことを言われていました。
その歯を現在通っている歯科のレントゲンで診察したところ、”膿が溜まっており、補填物が中央か ら突き出ているようなので恐らく治療は不可能であろう、使えるところまで使って後は抜歯しかない” という結論が先生の口から出てきました。永くはもたない歯を10年使用できたのですから一応の覚 悟はできていましたが、先生のサイトを拝見し”ヘミセクション”という治療があることを知り、これで 対応できる可能性が有るのではと思いはじめていたのです。
ここで質問ですが、この”ヘミセクション”というのはどの程度の残存歯根があれば適用できるので しょうか。左下6の嚢胞は根尖部分ではなく、根と根の集合部分下(根分岐部)にあり、根ははっき りとレントゲンに写っています。
 長くなりました、担当歯科医以外の先生の話も聞いておきたかった(もちろん直接に状態をみて もらっていないので難しいこととはおもいますが)ので質問いたしました。よろしく願いします。

ご意見・ご感想:
 毎回下手くそな文章ですみません。

回答  弯曲根管(発生頻度は2・3%?)については、完璧な根管治療は不可能です。 根管治療が出来るところまで完璧な根管充填を行うことが基本です。その結果汚染根管の 残存量と宿主の抵抗力によっては汚染部分が自然閉鎖して治癒することが期待できます。
 不幸にして根尖病巣が出来た場合も、根管充填に問題がなければ 歯根端切除の術式を応用して汚染根管部分を外科的に除去してやればかなりの確率で 回復が期待できます。

 6番の治療に関しては、10年前に抜かなくって良かったですね。どの程度歯質が残っていれば ヘミセクションが可能かって、言葉で表現するのは難しいですね。 今現在使える状態のようですから可能なように思います。歯牙の保存状態が良ければ、両方の 歯根を残す歯根分離(セパレーション)も可能かも知れません。

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