幼児に大人と同じ治療はできません。
虫歯の進行止め

日付、時間:Fri Jan 21 13:09:17 Japan 2000    氏名: Y.M   
所在都道府県:秋田   職 業:主婦   年 齢:32歳      性別: female  

質問:
3才の子供の前歯が虫歯になってしまいました。
歯医者さんに行ったら虫歯の進行止めの薬を塗ってもらいましたが、それ以上の治療はでき ないと言われました。前歯が真っ黒くなってしまって本人もとても気にしているようだし、私も 子供の前歯を見るたびに悲しい気持ちになってしまいます。
進行した乳歯の前歯の虫歯は本当にもう何も治療法は無いのでしょうか?
歯を削ってかぶせることもできないのでしょうか?
また、セラミック治療があると聞きましたが子供にも出来ますか?
どういうものでしょうか?
家の子は4才まで福祉医療なので今のうちに治したいのですが。

回答  幼児に大人と同じ治療はできません。それは、幼児が泣き喚いて完璧な治療ができないから だけでなく、乳歯の特性によります。
まず第一に、歯が小さい割に神経が大きく、小さなムシ歯でもすぐ神経に到達してしまいます。 神経に炎症が波及すると“抜髄”となりますが、大人ですら完璧な抜髄が難しいのに、後続 永久歯の萠出に伴い歯根吸収する乳歯の治療方法は確立されていないのが現状です。 従って、抜髄した乳歯は半年か1年後には必ず根尖病巣を作って腫脹を繰り返します。  それでもやむを得ず抜髄することもありますが、ごまかしながらでも1年か2年保ってくれ れば次の永久歯にバトンタッチできますのでそれなりの意味はあります。

 ということで、できる限り神経に触れるような治療は先送りする必要があるわけです。 歯を削って積極的な治療は、歯髄の炎症を引き起こす可能性があります。そこで、多少見た目 が悪くっても、ムシ歯の進行を抑制する方法を選択することになります。 フッ化ジアミン銀(サフォライド)の塗布です。審美的には大きな問題もありますが、実質的な 乳歯の治療方法とされています。

 それよりも、3才でそれだけのムシ歯になることの方が問題だと思います。前歯の見た目も さることながら、その調子だと奥歯もムシ歯になるのも時間の問題です。前歯は6歳ころになれ ば生えかわりますが、乳臼歯部分は10歳頃まで使わないといけません。 乳歯のムシ歯は親の責任です。生活習慣を含めて“しつけ”を見直さないと生涯のハンディー を背負うことになりますので十分気を付けて下さい。

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