日付、時間:Sun Feb 6 17:21:52 Japan 2000
氏名: けんじ
所在都道府県:東京
職 業:歯科医
年 齢:35歳
性別: male
質問:
はじめまして。 HP拝見させていただきました。 ありがとうございました。
初歩的な 質問なのですが、特に下顎の大臼歯の注射抜髄をする時に、麻酔奏効しなくて
患者さんが痛がり、根尖までちゃんと除去できないのです。下顎孔伝達麻酔、歯根膜注射を
併用して(手技が 不充分なのが多分にあるのですが)、髄角は 落とせても、根管にファイル
を挿入したら 痛がり、直接注射しても 根管が 細い場合に 効かないことがあるのです。
結局、時間がなくなるのと、それ以上痛がられてできなくなって、根尖4分の1ぐらいを残髄
させてしまうのです。次回来院時に、もう一度トライしてもダメな時があります。そういうケースは
どう対処したらいいのでしょうか?よろしくお願いします。
メールアドレス: ken1941@lycos.ne.jp
ホームページURL: http://
ありますね、そういうの。
「前の晩、夜も寝れないくらいの痛みがあった」と聞いた時には、あらかじめ「炎症がきついので
麻酔が効きにくいですよ。」とか、「今日の治療はちょっと痛いですよ。」と言って始めますので
そんなにあせりもないし、患者さんもある程度の覚悟をしていますので何とかなります。
「ちょっと滲みる」とが治療前には痛みをほとんど感じていない症例で、思わぬ痛みを訴える
ケースはあせりますね。痛がる患者さんの目に不信感がありありとみえます。そんな時には、
言い訳じみて聞こえるかもしれませんが、決して麻酔が下手なのではなく歯髄の炎症がきつす
ぎて麻酔が異常に効きにくいことを説明します。直接説明もしますが、あらかじめ
印刷した紙を渡して読んでいただくようにしています。ちょっとは、
言い訳がましく聞こえないので、信頼を失うのが最小限に抑えられるような気がします。
実際の処置は、歯根膜注射を主に行います。舌側遠心側の歯根膜にすると結構効くことが
多いように思います。それでも髄角までたどり着けない症例は、
アルゼンを使います(年に1回か2回)。
髄角までたどりついた症例は、ほとんどその日のうちに始末していると思います。痛みを
伴いますが、髄角からの麻酔。更に各根管への麻酔。この片までは同じでしょうね。最後は
根管に麻酔薬を満たした状態で、細いリーマをファイリングする要領で目的の深さまで挿入
していきます。
説明が十分であれば、結構我慢してもらえますので何とかこれで事足りる感じです。即日
充填を基本にしていますので、できるだけその日の内に根管充填まで行います。操作に問題
なければ、痛みは急激に治まりますので次回来院時には信頼を回復しています。抜髄当日は、
抗生物質と鎮痛剤(多め)の投与を行います。
返信:
丁寧な返答、ありがとうございました。
明日からの 臨床に 役立てたいと思います。今後とも よろしくお願いします。