副鼻腔炎と根尖病巣による炎症は非常に紛らわしい症状です。
副鼻腔炎

日付、時間:Wed Feb 16 1:50:05 Japan 2000    氏名: M.N   
所在都道府県:大阪   職 業:その他   年 齢:38歳      性別: female  

質問:
以前、相談させて頂き根管治療の必要性を痛感し、そちらでの診察を希望しながら、 中耳炎による耳管狭窄で耳づまりが治らず、まだ、お伺いできずに居る者です( 2/8に相談の問い合わせ致しました、その節はありがとうございました)。
上顎左67は、噛み合わせると痛く、物が噛めませんし、とてもあせっています。何とかしたくって、 毎日耳鼻科で耳管通気やその他の治療を続けていますが、自閉感と風が吹くような耳鳴りがだ んだんとひどくなるので、「どうして1ヶ月も治らないのでしょうか?」と、今日聞いてみると、副鼻 腔炎が治らないと、耳も通らないと、言われました。始めて副鼻腔炎であるという事も知りました。 それで、以前こちらのページで、副鼻腔炎の事が書いてあるのを思い出しました。もしかしたら、 歯が原因で副鼻腔炎になって、それで耳にきているのなら、治療の順番が逆なのではないか、 もしそうならいくら待ってても、ダメなのでは?.と心配になってきました。ちなみに、悪いのも左 耳です。
●根管治療の放置もやはり副鼻腔炎の原因になりますでしょうか?
私のような場合、やはり歯の治療が先決と考えるべきでしょうか?
度々ですみませんが、何卒、宜しくお願いします。

回答  上顎洞炎(副鼻腔炎)と根尖病巣による炎症は非常に紛らわしい症状です。 私達歯科医は、上顎洞の炎症を直接診断できる能力と手段がありません(わずかにレントゲンに 疑わしい所見が現れます)。私達にとって一番信頼できる診断方法は、臨床症状だけです。
 紛らわしい症状を診断する際、根尖病巣の存在を確認し、問題のあるところを排除して、それでも 症状が消失しないとか変化がなければ“上顎洞炎”を疑って耳鼻科に行くことを勧めます。 「歯科的には問題なし。ついては貴科にて疾患の有無を精査ください」という紹介状をつけて。

 耳鼻科では反対に、上顎洞炎の処置を行って経過の思わしくないものについては、「歯科的に 問題はありませんか」という問い合わせと診断・根管治療を依頼してきます。ご質問のケースでは、 明らかに根尖病巣があるわけですから根管治療を優先(併用)すべきだと思います。季節柄、 上顎洞炎の起こりやすい時期ですから、根尖病巣の炎症が上顎洞に波及しやすい状況だと思い ます。

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