日付、時間:Tue Apr 4 21:37:15 Japan 2000
氏名: なお
所在都道府県:神奈川
職 業:主婦
年 齢:30歳
性別: female
質問:
初めて質問させて頂きます。3月15日、突然左上8(親知らず)の激痛に耐えられず、
会社の最寄りの歯科へ駆け込み、治療をして頂いたのですが、虫歯の進行により歯が崩壊し神
経も死滅しているが、化膿している為痛みがしているとの事で膿を外へ放出する処置により、痛
みは現在は感じること無く、治療継続中(根の治療との事)なのですが、問題はその歯の第2回
目の治療の日(3月21日)に左下7に関して、歯が崩壊し(溶けて殆ど欠けてしまった状態でした)。
神経も通常では死滅しているような状況なのに、私の場合は神経が飛び出しているとの事で、
その時は痛みはなかったのですが神経を抜き、治療を進めていきましょうという医師の方針によ
り、その日の内に神経を抜きました。
その後、痛みは感じなかったのですが、第3回目の治療の日(3月28日)に根の治療及び神経
を殺す薬を注入されたのですが、疼痛が治まらず、(初回治療時に処方されたボルタレンという
鎮痛剤を飲みましたが、全く効きませんでした。)翌日再度歯科に行ったところ、取りきれない細
かな神経に対し、薬剤が作用している為、痛みを感じているようだが、2〜3日に治まるとの診断
でした。その言葉を信じ、我慢をしていましたが、その後も一向に疼痛が治まりませんでした。
3月31日に第5回目の治療だったのですが、根の治療に際し、針のような器具を歯に挿入される
と、ある一定の箇所だけが痛む為、(その痛みは根の治療の度に毎度感じます)医師へ訴えたと
ころ、根が4本有る内の1本がその器具に当たった為、疼痛がしている模様だとの事でした。
根の治療に際しては、4〜5日ほど、日を置かないと治療が出来ないとの事で、現在も日々我慢を
しておりますが、鎮痛剤も効かなかった為、ストレスを感じております。素人の質問で先生には大変
申し訳ないのですが、神経を抜いたとしても、根は疼くものなのでしょうか。
また、神経を殺す薬剤というものは歯の痛みを生じさせるのでしょうか。
医師に訴えても、痛みには個人差があるが、私の現状の治療状態では、痛みが継続するというの
は考えにくいので、まもなく痛みは消失すると言われているのですが、治まる気配がありません。
特に夕方から疼痛が激しくなる為、とても不安です。
近々左下7に対しては、根の治療が終わる為、最終的な蓋をするといわれているのですが痛みが
緩和されない為、情けないのですが平常心が保てません。何度か、歯の神経を抜いた経験はある
のですが、こんなに疼痛が続く経験は初めてなので不安が増大しております。
先生としての所見を頂きたく、宜しくお願い致します。長文をお許し下さい。
リーマ |
抜髄は機械的除去が基本 |
抜髄の基本は、リーマやファイルと呼ばれる針のような器材で機械的に神経を取り去ることです。
神経に直接麻酔を打ってでも完璧に取り去れば“神経を殺す薬”は必要ないはずです。ところが
現実にはその手の薬が結構使われているようにも認識しています。
薬の作用で痛むというよりは、薬がなかなか効かないので何時までも痛みが長引いているのが
実際ではないでしょうか。このまま治療を続行されたとすれば、何時か痛みが治まるとは思います
が、神経が完全に腐ったために痛みが遠のくだけで腐った神経はそのままになってしまうはずです
ので後日根尖病巣を作ってしまう可能性が非常に高いと思います。
残った神経を機械的に完全除去してくれる、根管治療に長けた先生を探して治療し直した方が
得策でしょうね。とは言っても、その先生を探すのも至難の業かも知れません。ちょっと面倒かも
知れませんが、大学病院まで足を運んで治療していただいた方が結局は近道かも知れません。
質問:
昨日、左下7の痛みの件で質問させて頂きました者ですが、早速先生よりご回答頂き
感謝していると同時に、ご回答が驚愕の内容だったので、動揺しております。
患者としては、ケアが不十分の為、痛みが生じたとしても自業自得の結果であるのは最もなので
すが、そんな危険な薬を注入されているとしたら、歯の痛みどころか正直なところ生命の危機をも
感じてしまいました。28日に神経を殺す薬を注入され、3日後の31日には、根の治療の後、消毒
薬を注射のようなスポイトで注入したとの事ですが、現在脱脂綿のような繊維を小さくしたものの上
に石膏のような簡易的は蓋をされ、密閉されております。28日の薬注入の際には、3〜4日後来
院するようにとの指示の為、31日に治療となりましたが(但し翌29日に痛みの為、1度駆け込ん
でおります)、72時間後に必ず来るようにという説明ではなかったので、アルゼンが使われていな
いことを願うばかりです(といっても、どうする事もできないのがとても悲しいのですが)。
根の治療の際には、先生がリンクを張って下さった別の方の所見にお書きになっていたように、
麻酔をして抜髄をせず、器具をそのまま毎回挿入されておりました。依然として、7の歯の下顎あた
りに鈍痛を覚えております。(顔の腫れは今のところ見受けられません。但し、歯をかみ合わせると
ズキンと痛みますので、やはり歯が痛んでいるのでしょうか。もはや分りません。)
実は、今日歯科の予約の日だった(7の歯を最終的に蓋をすると言われていました)のですが、あ
まりの恐怖の為、予約をキャンセルしてしまいました。仕事がある為、今週は土曜日にならないと
予定が組めない状況です。消毒薬(と医師がいっておりますが)の注入が最後であったので、土曜
日まで時間が経過しても大丈夫な状況と思われますでしょうか?それとも一刻も早く治療を受ける
べきでしょうか?
いずれにしても、別の歯科へ変えようと思っています。現在の痛みは先生がおっしゃるように神経
を殺す薬が効かなかった為、痛みが長引いているのか、もしくは薬の作用が歯だけにとどまらず、
顎の神経をも痛めてしまっているのかとても不安です。
結局、今かかっている医師にいったい何の薬で神経を殺す処置を行っているのか聞けずじまいで
フェイドアウトと相成りそうです。(患者としては良い治療をして頂いていると信じておりましたので)
その薬はアルゼンが歯科業界では一般的なのでしょうか?それとも他に何か考えられる薬はあり
ますか?最後に別の歯科に行く際に最低限伝えなくてはいけない事柄は何かありますでしょうか。
動揺のあまりとりとめのない文章となり大変失礼致しました。アドバイスを宜しくお願い申し上げま
す。
ご意見・ご感想:
こうしている間うっかり歯をかみ合わせるととても痛いのですが、身体の不調
とは裏腹に気持ちはご回答頂いたという事で安心する事ができました。本当にありがとうございまし
た。出来ることなら、先生のところへ治療に行きたいのですが、何分にも遠方の為、ご意見ばかりを
伺い、申し訳ございません。
年配の先生(60歳以上?)にとってアルゼンは一般的な薬剤ですが、麻酔での抜髄を主として
教育された50歳以下の年齢層ではかなり縁遠い薬剤です。
“神経を殺す薬”と一言でいっても多種存在するようですので(私は使わないので詳しく知りません)、
どのような薬剤を使用されているか分かりません。状況からは、アルゼン(亜ヒ酸)ではないように
思いますので過度な心配は無用かと存じます。
もう少し冷静に考えて、機械的抜髄が基本とされる医学原則の中で、機械的操作を中途にして
薬剤効果を期待した治療では多くの場合良好な予後が見込めないところに焦点をあててください。
機械的操作が完璧であれば、何の薬剤にも頼らないで良好な予後が得られることは、患者さん
のみならず歯科医師すらも知らない?事が多いように認識しています。
根管治療に長けたドクターは少なからず存在しているはずですので、そのような医院を探すか
無難な大学病院で治療でとりあえずの問題を解決するのが近道かも知れません。大学病院では、
おそらく根管治療に長けた先生の所在をかなり把握していますので、そこから先の治療を託す
ドクターを聞き出すのが最も有効な方法だと思います。
質問:
4/4に初めて質問させて頂いたものですが、返信が遅くなり大変失礼致しました。
お蔭様でやっと平常心を保てる精神状態まで落ち着きました。
あれから歯科を変え、現在は左下7の根管治療中です。かみ合わせると非常に痛かった歯も
初診の日に歯が若干削り取られていなかったので、左上7とのかみ合わせが悪いようだとの
説明の為、削って頂き、かみ合わせ時の痛みは現在消失しております。根も初診で1時間以
上も時間を割いて治療して頂き、以前の歯科のように治療後の疼痛も皆無の状況なので、一
安心すると共に根管治療を徹底して行って頂くよう要請しております。
しかし、新たな問題が生じてしまいました。かみ合わせ時に問題の合った左上7の根元に膿の
袋があるとの事で、実際に痛かったのもそれが起因している可能性もあると言う事と右下7及び
右上6も左下7と同じく歯が崩壊(7については神経は3年前に抜いております。6は神経が腐敗
しているとの事。)している為、抜歯しブリッジにするとの見解でした。
もはや齢30にしてガタガタの歯の状況です。ブラッシング等日ごろのケアが不十分過ぎた結果な
のですが、ブリッジは初めての経験の為、全く無知の状態です。が、先生のご意見を拝見しており
ますと、いずれ必ず剥離するという事ですので、懸念を感じます。下手をすると(両端の支えとなる
歯が健在でなければ)部分入れ歯になっていたかもしれないとの事だったので、入れ歯になるより
はブリッジという処置で未だ救いがあったのかもしれませんが・・・・とにもかくにも、抜歯をする迄に
至ってしまっているとの事ですので、もはや根管治療もするに値したい歯が他に3本もあったという
現実を目の当たりにし恥ずかしさで一杯でおります。
今回は悪い歯を全て治す覚悟で治療に望んでおります。また、進捗状況をお知らせ致します。
ご意見・ご感想:
前回は冷静さを欠いた状態で送信させて頂き、申し訳ございませんでした。
痛みは歯科を変えるまで続いていた為、どうにもこうにもならなかったのですが、やっと1週間が
経過し、左下7の状況も落ち着いて参りました。後々、根尖病巣が起きぬよう、根管治療を十分に
して頂くよう現在の先生にもお願いしております。アドバイス本当にありがとうございました。
また、後日HPを拝見させて頂きます。
回答:
左下7番の根管治療に関しては、とりあえず一安心ですね。
膿の袋があるからとか、神経が腐っているからという理由で抜歯する件についてはいささか疑問を
感じます。根管治療を試みたが結果が思わしくないということであれば多少は納得できますが、そ
れでも何とかならないものかと思います。
根管治療の可能性については、もっと複数の先生に聞いてみる価値があるのではないでしょうか。