日付、時間：Wed Apr 5 12:08:39 Japan 2000 　　 氏名： ＫＮ　　　
所在都道府県：大阪　　 職　業：会社員 　 年　齢：26歳　　　 　 性別：　male　　

根管治療

根管内の機械的清掃が基本

質問：
はじめまして4/2の夕方から歯が痛み出し（前歯周辺のどこかわからなかった）、 翌日歯医者にいくと、以前神経をとった歯の根っこを掃除したらいいとのことでやってもらいま したが全く痛みがとません。
２日目はかなりきつい痛み止めをなかにいれてもらって、ばい菌をころす点滴をしました。痛み はなくなりましたが、朝起きると左半分がとくに蜂にでもさされたくらいにはれあがっていました。 これは、薬によるものでしょうか？それとも違う個所に異常があるの（歯以外の）でしょうか？
かなりはれていて心配です。

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　根管治療のあとに腫れることは少なからずあります。 根管内の清掃に問題がある場合と、根管を封鎖する時期に問題がある場合があって、実際の 状況を診ないとどちらともいえません。

　封鎖した根管をもう一度除去して抗生物質を内服すれば腫れは治まると思います。後々の経過が 思わしくない場合には、根管治療の技術的な問題も考えられますので転医も視野に入れる必要も あるかも知れませんが、現時点ではどちらともいえませんのでとりあえずの緊急処置をして様子を みられてはいかがでしょうか。

質問：
２回目の質問です。今日膿をとりにいきました。ゴムのふたをとって針」みたいなので 掃除してもらったんですが、膿が出ず、腫れている唇にレーザーで穴をあけてとってもらいました。 点滴もしたので顔の腫れはだいぶましになりました。とりあえずきちんと掃除してくれと 祈るだけです。
ちなみに私が行っている歯科は西成区にある開業医ですが歯科口腔外科なんですが普通の歯 科医よりはいいのでしょうか？
明日は今日切ったとこを消毒しにいきます。では

　はぁ、口腔外科医ですか。それで、切開・点滴という得意技が繰り出されたわけですね。
一般の開業医では、点滴なんて全く使いませんものね。逆に言えば点滴しなくっても治癒に 導くことが可能だということです。薬剤の使用は、症状の緩和と治癒促進であって根本的な 原因除去では有りません。

　原因が根管内の汚染であれば、根管内の汚物除去こそが根本的な原因除去良法です。 決して排膿通路の確保では有りません。目的が“排膿通路の確保”であっても、根管内の汚物 が完全に除去されていれば結果は同じですが、どうも何かが違うように感じます。

　口腔外科医の特性として、例えば癌病巣があればそれを徹底的に除去することが根本療法 です。同じく一般的な嚢胞もそれを完全に除去するが根本療法です。嚢胞そのものに原因とな った異物が含まれているからだと思います。
　ところが根尖病巣は歯根嚢胞とも呼ばれ（厳密にはちょっと違います）ていますので、根尖部の 病巣や膿を排除することが根本療法と勘違いし易い傾向にあります。根尖病巣の原因は、あくま でも根管内の汚物ですからこれを完璧に排除しなければ根本的な治癒はありえません。そこに とっておきの“点滴”や“筋注”などの手法で症状の大幅改善が見込めますので根管治療をおろ そかにしがちです。私もかつて口腔外科に在籍していましたので、何となく誤った認識をもって いました。

　口腔外科医にはそれなりの長所も多々ありますが、こと根管治療に関しては不得手なケースを 多く見かけますので、そこまでして経過が思わしくない場合には根管治療の不備を疑って歯内療法 の専門医（探すのは無理？→大学病院の歯内療法科）に転医することを考えてください。