日付、時間:Wed Apr 5 13:44:17 Japan 2000
氏名: エリカ
所在都道府県:大阪
職 業:医療関連
年 齢:23歳
性別: female
質問:
23歳の医療関係者です。最近歯磨きの時に出血しています。
かなりの出血量ではみがき粉も真っ赤になるくらいです。鏡でみても、歯肉は痩せほそっています。
今日もカチカチと違和感をかんじていると中切歯の内側が少しかけてしまいました。
これは、やっぱり歯槽膿漏ですか?
確かに、歯磨きをおろそかにすることが多かったですがすごく心配になりました。23歳で歯槽膿
漏というのも非常にはずかしいです。
メールアドレス: YIX10611@nifty.ne.jp
ホームページURL: http://
診断名としては、年齢的に「歯肉炎」ということでしょう。原因は歯石やプラークによる歯肉の
炎症ですが、歯肉の下にある歯槽骨にも少なからず炎症が波及しているものと思われます。
出血や炎症の違いはあっても、20歳を越えた方なら90%以上が歯肉炎の状態ですので、その
こと自体は恥ずかしいことではありません。逆に90%以上の方がその存在に気が付いてないだけ
ですので、今の時点で問題を認識されていれば為すべき処置があります。
歯槽膿漏は歯周病の末期状態、歯周病と歯肉炎の違いは臨床的に炎症が歯槽骨に及ぶか
どうかによって区別されています。言葉と進行程度が変わっても、原因は全て同じ“同一疾患”
と認識して下さい。為すべきことは、歯石の除去と継続したメインテナンスです。それを確実に
行えば将来の進行は最小限に抑えて、生涯歯牙保存も十分可能です。
“中切歯の内側が少しかけた”件に関しては、歯周病とは別にムシ歯による歯牙崩壊だと思
います。
返信:
めーるの返事ありがとうございました。
今日は休みだったので歯医者にいってきました。そこでも、やはり歯石がたまっている!!といわ
れました。 その他に治療を途中で放棄していた虫歯が悪化していたので治療していただくことにな
りました。歯科医には、‘歯を残せるかどうかわかりませんが出きる限りのことはします’。といわれて
びっくりしましたがこれからまじめに通って治療していきたいと思ってます。
この先、いろいろな治療に対して疑問や質問をまた先生にすると思いますがその時はおねがいし
ます。
一言:
くれぐれもブラッシングだけでは進行抑制は無理ですよ。毎月歯石を取る習慣を身に付けて下さい。
回答:
“為せば成る”という言葉が好きな日本人にとって、「歯石の沈着は歯磨きの不足、頑張れば
必ず歯石は沈着しない」という考え方が主流のように認識しています。「オリンピックにでも出れる
ような歯磨きの達人は別にして、一般の歯磨きは30点以下(私も)。その中で歯石の沈着が多い
のと少ないのは明らかに体質的なもの」と私は認識しています。
スケーリングが痛かったのは、それだけ歯石が沈着していて歯肉が炎症を起こしているからです。
炎症部位を触ると痛いのは生体の自然な現象です。一旦、歯石を完全に取って、それ以降に付着
する歯石を定期的に取る分にはほとんど痛みを感じないはずです。歯磨きのせいか体質(おそらく
こっち)は別にしてまずは除石!必要とあれば、麻酔をしてでも徹底的に歯石を除去すべきです。
私の医院では、タバコのヤニや外来色素沈着に限らず、水と塩(炭酸水素ナトリウム)の混合液
を吹き付けて除去するエアフローを毎回のように行いますが、あまり一般的ではないようですね。
「ヤニを取ってくれ」というと保険外扱いになりますが、「歯にこびり付いている汚れを取って下さい」
というと保険内で対応してくれる歯科医院もあると思います。塩辛いだけで痛みはゼロです。
資格の上では、衛生士も独自の判断で歯石除去等行えるはずですが、勤務時間内に歯科医院の
経費を使って行う行為になりますので、一般的には歯科医の指示の下に行う行為となっているケース
がおおいのではないでしょうか。歯石や汚れを見つけたら、積極的にとるように指示している医院で
すと話は別ですが、おそらく少ないかもしくは皆無ではないでしょうか。