日付、時間:Mon Apr 17 0:05:12 Japan 2000
氏名: レジンジャケット冠
所在都道府県:大阪
職 業:その他
年 齢:29歳
性別: female
レジンジャケット冠 |
一見、見た目は納得! |
有りますねぇ。全面歯と同じような、一見素晴らしい補綴物です。
材質がレジンですので、実際に臨床応用できる範囲は極端に低く、脆さと、柔らかさから調子
に乗って臨床応用すると医院の信頼を失いかねないシロモノ?のように認識しています。
まず第一に、Bridgeには使えません。それと他の補綴物と連結することも不可能です。周囲の
歯が健全で、咬合維持がしっかりしている場合は使っても問題は少ないのですが、簡単に磨り
減りますので咬合低位になり顎関節症の大きな誘因となりそうです。
仮にそれらの条件をクリアできる症例であっても、辺縁部の適合が悪く、歯肉炎や歯周疾患
を誘発し易い上に、簡単に破折するケースが多いように思います。例え破折を免れたとしても
1年くらい経つと変色が著しく審美性を一挙に損なうことが多いようです。
あまり悪口を書くと、ジャケット冠をされている先生からお叱りを受けそうですが、「おまえ所で
作った歯はすぐに壊れてしまった。こんなヒドイのは始めてや」とかつて20年程前に苦情を頂いて
からは、余程の条件でないと扱わないようにしています。何とか保険でできるものをという願い
から製作したのに、材質の限界からとんでもない誤解を受けてしまいました。こんな粗悪な材質
を導入した行政に疑問を感じております。
かつて前歯が保険が効かないと言われた時代があったでしょ。その時にもこのジャケット冠は
存在していました。厚生省は「通常必要な処置は保険でできる」と言い訳するし、歯医者は「前歯
は保険が効かない」と言い張るし。歯医者の倫理観にも疑問をもちますが、ことこの件に関しては
実際臨床に絶え得る前歯は保険ではできないというのが実情だったと思います。その実態は
今の小臼歯に関してもあまり変わらないと思います。
しかし、最近の材質は相当向上していると思いますので、症例を選べば50%程度は満足できる
状態かも知れません。