日付、時間:Sat Apr 22 20:12:01 Japan 2000
氏名: bb
所在都道府県:石川
職 業:自由業
年 齢:38歳
性別: male
根管治療の基本 |
基本は根管内汚物の機械的除去 |
抜髄と根管治療は操作自体が全く同じですので同義語として使われることが多いのですが、
生きた神経を取るのが抜髄で死んだ神経もしくは一度抜髄した歯の根管内汚物を除去するのが
根管治療です。根管治療の正式な名称は感染根管治療といいます。
また、消毒もしくは残った神経や腐敗物を薬物的に処理する操作を“貼薬(ちょうやく)”と言いま
すがこの処置も根管治療(根治)ということが多いようです。
私の医院では、抜髄も感染根管治療も1回で根管充填することが多いのですが、抜髄や感染根
管治療のあと数回貼薬を行うのが一般的な手法のようです。今治療されている先生の場合、抜髄
は1回、感染根管治療は数回という方針のようですね。
前歯の歯冠カットについては、ムシ歯の大きさと位置によって後々の修復方法を決定するわけです
が、その修復方法によって歯冠カットを選択されたのだと思います。抜髄や感染根管治療の成否は
リーマ等による有機質(神経や汚物)の機械的除去の完璧度と根管充填の精密度によって決定され
ますので、その操作をできるだけやり易くするためには歯冠カットをした方が良いようにも思います。
反対に、小さな穴から処置したために機械的除去が不十分で治療が異常に長引くばかりでなく症状
を悪化させている例を多く見かけますので、時としては歓迎すべき方法ではないでしょうか。
歯槽膿漏で失われた歯茎は元にもどることはないそうですが例外的事例として、歯の成長ととも
に歯茎が復活すると言う記載があったように思います。歯は上下の歯のかみ合わせにより成長
が止められてる聞きました。であるなら、歯槽膿漏で失われた歯茎も歯が残っていれば上下方向
に反対側の歯の方を何ミリか削り歯槽膿漏の方の歯の成長を促すことによる歯茎の復活てのは
無理でしょうか。
実際、歯周ポケットに6mmとか7mmとかの深さの数字を持つ歯が2本ほどあり、切実なんです。
歯周ポケットが深いと汚れが貯留し易く、管理を非常に難しくし、結果として、ズルズルと
疾患を進行させてしまいます。対処方法としては、歯肉剥離手術をはじめとした各種外科処置
によって付着した歯石の除去と根面の処理を行って炎症状態のない健全な歯肉を獲得すると
同時に余分な歯肉の退縮を促して管理し易い状態を作るのが基本です。
私はあまり行いませんが、歯肉切除術といって積極的に腫脹した歯肉を切り取ってポケットを
浅くする方法も行われています。
ご質問の歯牙挺出(ていしゅつ)は、木が伸びるように根がしっかりした状態で歯が伸びるので
あれば良いのですが、実際は歯の長さは変わらず歯槽骨から浮いて出てくるだけですので骨との
結合を失ってかえってマイナスです。