日付、時間:Fri Apr 28 18:40:43 Japan 2000
氏名: K.H
所在都道府県:大阪
職 業:主婦
年 齢:37歳
性別: female
質問:
はじめまして昨年の7月に右下の5を根管治療しました。大きな根尖病巣があるので、
1年後にレントゲンで見る為、受診するようにとのことでした。
最近、睡眠不足で体力が低下している為か、その部分の歯茎が腫れて、痛みも少しあったので
切開して排膿して頂きました。先生の話では、暫くは様子を見て、今後頻繁に腫れるようであれば、
抜歯か歯根端切除術のどちらかをします。と言われています。
恐がりの私はとてもショックを受けているのですが、私のような症状は、もう一度根管治療をしても
駄目なのでしょうか?(昨年の根管治療は完璧のようです。)歯根端切除術と抜歯はそれぞれ、ど
のくらいの通院回数で終了しますか?
それから病巣が大き過ぎる場合は、歯根端切除術は出来ないかも知れないとおっしゃっていまし
たが、それはどういうことなのでしょうか?
歯根端切除術はどのくらいの時間で痛みはどの程度なのでしょうか?
やはり大学病院で手術する方がよろしいでしょうか?
教えて下さい。宜しくお願いいたします。
メールアドレス: kako@Apple.21.fm
ホームページURL: http://
“根管治療は完璧”であれば根尖病巣は必ず治るはずです。
それが治っていないということは、例えレントゲン的に完璧に見えても必ず何か問題があるはず
です。従って、根本的な解決方法は、根管治療のやり直しです。
根管治療をやり直さないままでむやみに“歯根端切除術”を行って
も痛い思いをするだけで(99%)何の解決にもならないばかりか、今後の
歯牙保存の可能性を断ち切ってしまう ことになります。
仮に歯根端切除を“microsurgery ”のような完璧な術式で行って成功
したとすれば手術日(約1時間以上)を含めて数回の通院で済むはずです。また、抜歯の場合、
抜歯自体は簡単で数分で済むと思いますが後々の欠損部の補綴に費やす時間を考えると数か月
の労力を必要とします。それに両臨在歯に新たな問題を残す可能性も高くなります。
より完成度の高い根管治療を行ってくれる歯科医院や大学の歯内療法科を探す方が賢明な選択
だと思います。
返信:
こんばんは
お忙しいにも関わらず、早速のお返事を頂きまして本当にありがとうございました。
先生のご指示の通り、根管治療をやり直すことにします。
河田先生のHPを拝見させて頂き、根管治療の難しさと、大切さをひしひしと感じました。
これからは、自分の歯をもっともっと大切にしようと思っております。
本日は本当に有難うございました。
返信:
こんにちは。お忙しい中、このようなメールを差し上げて申し訳ありません。
4月28日に、根尖病巣のことで、ご相談をさせて頂きました。その節は大変お世話になりまして
ありがとうございました。
先生のご指示の通り根管治療をやり直すつもりで、歯科の予約を入れているのですが、前回の、
その医院での根管治療は、消毒での通院が多かったため、2〜3ヶ月ほどかかりました。
河田先生のHPでの質問と回答コーナーを、拝見させて頂きましたら消毒は無意味との答えでし
たので、また同じ治療になるのではないかと思いますし、それで治ればいいのですが、暫くして
再度、根管治療をするようになるのではないかと危惧しております。
大変お忙しいとは思いますが、河田先生に根管治療をしていただきたいと考えておりますがよろ
しいでしょうか。
それでお聞きしたいことがあるのですが、5月12日(金)に伺ってもよろしいでしょうか。
もしよろしければ何時ごろがよろしいでしょうか。通院回数はだいたい何回ぐらいになるのでしょうか。
もしかするとお電話で予約をいれたほうがよろしかったのかも知れませんが、よくわからないので
メールを差し上げました。失礼があったら申し訳ありません。宜しくお願い致します。
回答:
遠くからわざわざいらっしゃる患者さんにはそれなりのプレッシャーを感じながら対応させていた
だいております。治療に関しては、実際を拝見して治療してみないと結果を予想することは難しい
のですが、あくまでも原則は1〜2度の来院で目処はたつと思います。
受け付けと一般的な治療(スケーリング)と診査で1時間以上、根管治療をするとなるとこれまた
1時間以上の時間が必要です。当然他の患者さんとの絡みもありますので相応の治療時間が必要
と思われます。医院の都合よりも、時間的な余裕がを十分とって来院していただくのが一番ありが
たいことです。例えば昼からの治療は2時からですので夕方までかかっても大丈夫みたいな感じで
来ていただきたいと願います。
5月12日(金)午後2時頃で宜しければ予約をお受けいたします。もし不都合であれば電話にて
ご連絡願います。п@0792-88-4682
診断:
なるほど大きな根尖病巣です。しかもレントゲン的には根管充填もしっかりしていますし、太い金属
ポストも入っていますので“歯根端切除”が適切な判断のようにも見えます。
しかし、根尖部に炎症がある限り根管内に何らかの問題だあることが疑われます。まずは、歯根の
破折を覚悟してでも根管内の異常を確認する必要があります。歯根端切除や抜歯はその後からでも
選択が可能です。
結果:
しっかり根管充填が為されているように見えても、かろうじてリーマが通る程度の腐敗がありました。
根管内の汚物を可及的に除去して、幸いにも排膿がなかったので即日充填を行いました。副根管等
についてはしつこく探してみましたがどうやら存在しないみたいでした。何よりも根管内の腐敗が確認
できたことから副根管の捜索には熱が入らなかったようです。
治療の結果は数週間先に現れてくると思います。
報告:
こんばんは。先日(5月12日)は、根管治療をして頂きまして、ありがとうございました。
河田先生の根管治療は今まで受けてきた治療とは、丁寧さが違うし、痛みもなく、素人ながらに、
すごいと思いました。河田先生に治療をしていただいて本当に良かったと思います。
経過報告をさせて頂きます。痛み止めのお薬をいただきましたが、1度も飲むことなく、過ごせました。
有難うございました。現在は痛みは全くありません。歯茎の下の方を強めに押さえると少し鈍い感じ
ですが、痛みではありません。
次回は予約日の6月9日に伺いますので、宜しくお願い致します。