日付、時間:Fri May 19 20:01:47 Japan 2000
氏名: S.W
所在都道府県:新潟
職 業:その他
年 齢:24歳
性別: female
質問:
子供の頃から歯が弱く、奥歯はすべて詰め物があるような状態です。
10年前、左上第2小臼歯が酷い虫歯にかかり、神経を抜き詰め物(今現在神経を抜いてあるのは
この歯だけです)をしましたが、その約1年後詰め物が取れてしまい(残っている歯の部分が少なく
て取れたのだろうと当時の歯科医は言っていました)再度根管治療の後、今度は土台を作り被せ
ものをしました。
9年間、虫歯には極力気を付けてきたので歯医者のお世話にならずに済みましたが、2ヶ月前左上
奥に歯の痛みがあるような気がして(実際痛いのかどうか分からないが痛いような痛くないような…
という感じ)、以前の歯医者は亡くなっていましたので別の歯医者に行きました。レントゲン撮影をし、
歯肉炎を指摘されましたがまだ歯槽骨の高さはほぼ普通にあることの説明があり歯石の除去後、
左上第1・第2大臼歯に若干の虫歯が発見されたものの、特に痛むような状況ではないことの説明
を受け治療を行いました(痛くなる要因が発見できない状態でした)。
次ぎに神経の無い左上第2小臼歯の治療が始まり、根管治療が再度必要である(中で菌が繁殖し
ている)ということで、被せモノをすべて取り根管治療を行いました(この歯は以前から体調が悪くな
ったときだけちょっと浮いたような感じがありました)。しかし、10年前もしくは9年前の治療で、第2
小臼歯の第1小臼歯側上部(といっても歯肉の中です)に小さな穴というか窪み(虫歯の跡
を削ったのか?)があり、
1)抜歯
2)抜歯後、親和性の良い素材で穴を埋め直し、再度歯を埋める。
3)第2小臼歯を矯正で引っ張り穴を外部に出してしまう。
という、3つの選択肢があることを告げられました。歯科医にどの選択肢が一番歯にいいのか?
を尋ねた所、「穴のある部分の歯槽骨が若干落ちてきているが、それでもまだ歯槽骨の高さが
十分にあるし、3)が一番いいのではないか」というお答えでしたので、私もそれをお願いしました。
その歯科医を疑っているわけでは全くないのですが、治療法が特殊なのかどの本にもホームペ
ージにも載っておらず、また保険が使えないという話も(歯科医から)聞いていますので、だんだ
ん不安になってきました。この様な選択肢が実際にあるのか、そしてその後の歯の存命率、治療
の期間やかかる費用等、分かる範囲でいいので教えていただきたいのですが…。
長くなってしまいましたが、よろしくお願いします。
ご意見・ご感想:
このページで歯について多くのことを学ぶことができました。自分の歯の現状
を知ることができありがたく思っています。
メールアドレス: sachie@info-niigata.or.jp
ホームページURL: http://
生体の中(この場合は歯肉の下)に汚物が貯留し易い環境があるので炎症の原因となっています。
この状況を排除する方法として、上記の提案は妥当なものです。強いて言うならば(私なら)2番目の
方法を行う場合に、歯をそのまま再植するのではなく罹患部分を歯肉の上に露出するように、少し
浮かせた感じで再植・固定します。
結論から言えば、歯牙保存に熱心な先生のようですので提案通り矯正的手法による回復が望ま
しいと思います。費用については説明の通り保険が効きませんので保険外の扱いとなります。余計な
ことかも知れませんが、引っ張り出した歯の最終的な補綴処置も厳密には
保険給付外となります。
期間は数か月(半年?)、費用はあくまでも自由診療ですので規制はありません。総額で10万円以
内なら安いでしょうし、反対に20万円を越えるようですとインプラントや他の治療方法との比較から
考え直す余地が生じてきます。
治療後の生存率も矯正的手法が一番長いと思います。再植で希望的観測を含めて10年以上という
ふうな感覚です。抜歯してしまうと周囲の歯を傷つけることになりますので、いずれはそうなるにしても
10年以上先延ばしできる可能性はとても魅力的だと思います。
このようなケースは比較的稀なことですので、私の医院では“少し浮かせて再植”という手法を無料
でしています。といいますのが、矯正的手法は面倒ですので無料というわけにはいかないし、ご質問
にもあるように、保険が効かないことを誤解なく説明するのが難しいと思うからです。それよりは
無料でも早く終わらせたい(2〜3か月)という気持ちが強いのでしょうね。
返信:
先生の説明を聞き、不安が吹き飛びました。今の歯科医を信じて矯正の治療で続けたいと思い
ます。
費用は、矯正用の器具をつけるために5,000円、そして毎回のゴムの取り替えに1回1,000円ほど…
ということでした。その場で「そんなに高く無い…」と判断し、そこで総額と治療期間を聞きそびれた
ために、更に不安になっていたのかもしれません(苦笑)。
美的問題での矯正治療でないだけに、保険がきいて欲しいと思ってしまいますが仕方ないことで
すね。自分の歯をここまで悪化させてしまったのは自分の責任!と思って、最後までがんばって
治療したいと思います。また、歯周病の問題もありますので、定期的に歯医者に行かなければ!
と決意しています(9年間も放って置いたのは自分で後悔しています)。
矯正治療が終わった際にまたメールを打たせていただきます。本当にありがとうございました。