現代医学の象徴とも言える西洋医学も、歴史的には他の文明に源を持つ医学と同様の道を歩んで
きました。静養,安静を旨とし、呪い的要素と経験的な薬物知識が加わり発展してきました。
そこに、悪くなった臓器や身体の一部を切り取る外科的手法と、顕微鏡に代表される科学器材と
知識を最大限利用して病原菌の発見,殺菌手法の確立により新たな進歩をとげています。
西洋医学史上、最大の功績とも言えるペニシリンの発見とワクチンの開発により、
原因の確定した疾患に対しては鋭い切れ味で、病気をこの地球上から撲滅する程の威力を発揮します。
天然痘の撲滅宣言は記憶に新しいと思いますが、結核やジフテリアなど多くの疾患が不治の病の
汚名を返上しています。
原因(病因)の究明と治療法の確立。西洋医学の根本的な発想です。原因のほぼ特定された
“エイズ”も、有効な治療法が確立されるのは時間の問題だと思います。
西洋医学のもう1つの特徴として考えられるのが、科学的根拠に基ずく検査データーの管理です。
身体の状態を“数値”で表すことにより、疾患のコントロールをより一層効率的
なものにしてきました。以上の結果、西洋医学は人類に多大の恩恵を与え続けています。
しかし、西洋医学も万能ではありません。多くの疾患を撲滅してきた結果、
それまで注目されなかった新たな疾患を呼び覚まし、新たな疾患との格闘を余儀なくされています。
原因が究明された疾患に鋭く立ち向かう技術も、原因の確定しない疾患に対してはほとんど無力です。
おまけに、数値をコントロールするあまり思わぬ副作用をもたらします。
病を無用に長引かせたり、より重篤な状態に導くケースのあることを認識しつつ、
上手に活用することをお勧めします。
最後に改めて申しますが、
病と闘う時まず第一に選択すべきは西洋医学的手法です!