かつて私の大学時代、歯肉の下までムシ歯の進行したもの
(縁下カリエス)は抜歯の適応でした。
患者さんの中にもあきらめていらっしゃる方も多いかと思います。使える歯は少しでも機能させた
方が、口腔全体の機能保持にとって有利だと信じています。
縁下カリエスに対しては、周囲の歯肉を通常;電気メスにて切除し、健全根面を露出させた上で
治療を行います。歯自体の痛みは無いと思いますが、切除した歯肉が2〜3日、ジクジク痛むと
思います。鋭利な刃物の切り傷と違って、火傷のあとの痛みです。電気メスの止血効果を考えると、
治療上有効な選択だと思います。
せっかく治癒しても次回来院時にまた歯肉を傷つけますので、治療中はズーと痛みがありますが、
最終補綴物装着後には歯肉も治癒して痛みはなくなりますので治療中はしばらく辛抱して下さい。