華々しくデビューした人工骨(HAP)であったが時代の流れの中に埋没しそうな状況である。
HAP補填手術は、無意味な処置であったか?その末路は?あの症例は一体どうなったか。
そんな疑問にお答えするために、10年近くの年月を経た今、インターネットを通じて発表します。
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Fop+HAP骨補填材を施行し、周囲の骨レベルまでHAPを補填する |
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症例2 72歳・男性 |
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その後 | 84歳(1997.4 現在)と高齢ではあるが、元気に散歩する姿を時々拝見する。 手術のおかげで義歯のお世話にならず、快適に食事ができるとのことである。 | |||
症例3 60歳・女性 |
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その後 | 遠距離からの通院のため、3ヵ月毎のメインテナンス継続中。 腫脹等不快症状もなく、経過良好。 | |||
症例6 44歳・男性 |
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その後 | 術後9年目に根尖病巣と二次カリエスのため再治療。 決して良好な状態ではないが、手術の意義は十分あったと思われる。 | |||
症例7 44歳・男性 |
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その後 | 症例6の反対側で術後8年目ころから度々腫脹を繰り返している。 アパタイトの排出と骨欠損の進行から再手術を検討中。 | |||
症例8 38歳・女性 |
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その後 | 術後6年目以降にアパタイト排出。 臨床症状・骨欠損進行伴になく、臨床経過は良好。 | |||
症例19 59歳・男性 |
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│45部に垂直性の骨欠損を認めたためFop施行。 |
│6に骨欠損の進行が認められたので│6部Fopを決定。 |
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その後 | 再術後6年目に二次カリエスのため│6は保存不可能と判断されたが、 本人の希望により処置することなく経過観察中。 | |||
術後10以上を経過して、ほとんどの症例が良好な経過を得ている反面、術後6年を経過した
症例の中にアパタイトの排出や腫脹等の症状がみられるものがあります。
これは、元来生体の親和性が良好なはずのアパタイトが、その多孔質ゆえに様々な汚物が貯留し、
生体にとって“異物”と認識される状態に変化したためと思われる。
そのような症例については、アパタイト補填はかえってマイナスであると思われるが、
根面処理そのものの効果により機能が保持されている事実は決して無視すべきではない。
近年、様々な根面処理方法を試行錯誤中であるが、これらの方法の中から歯槽骨再生に近ずく
手だてが生まれることを確信している。